翌日の朝食、シャーロットの元には多くのふくろうが手紙を届けに来た。まるで餌に群がるようにシャーロットの元へふくろうが来るため、隣で朝食を取っていたハーマイオニーは目を白黒した。
「うーん、これはダメだよね。あ、こっちならいけるかも。ああ、でも証言としては弱いし…」
「…シャーロット、何なの?この手紙の山」
手紙を読んでブツブツいうシャーロットにハーマイオニーは聞いたが、シャーロットは曖昧に誤魔化して、結局教えてくれなかった。
「それで、どうやってっていうか、どこでその薬を作るの?」
ハリーが聞いてきたため、シャーロットはニッコリ微笑んだ。
「こっそり何かをするにはぴったりな場所があるわ。」
シャーロットが三人を連れて来たのは
「ここ、女子トイレじゃないか!」
ロンが大声をあげた。
「何考えてるんだよ、シャーロット!トイレで薬を作るって…」
「落ちついて、ロン。ここは特別なの。私たち以外は来ないわ」
「あ、嘆きのマートルね!」
ハーマイオニーはさすがにすぐにシャーロットの思惑を悟った。
「嘆きのマートル?」
「このトイレに取り憑いている女子生徒のゴーストよ。泣き虫でしょっちゅう癇癪を起こすから、誰も関わりたがらないのよ。私から入って、マートルと話してくるわね」
シャーロットは説明しながら、トイレに足を踏み入れた。
「はじめまして、マートル」
「誰よ、あんた?」
「私、グリフィンドールのシャーロット・ダンブルドアよ。あなたにお願いがあって来たの」
ハリー、ロン、ハーマイオニーは口を出さずシャーロットを見守っていた。
「もしよければ、しばらくこのトイレを貸してほしいの。ちょっと人には言えないものを作ろうと思って。」
「はあ?なにバカなこと言ってるの!ここは私のトイレよ!」
「違うわ。ここはホグワーツのトイレよ。あなた一人の場所じゃない。」
シャーロットははっきりとそういったあとで、自分とマートル以外に聞き取れない声で囁いた。
「…あなた、たまに監督生が使う大浴場にこっそり行ってるでしょ」
「――!なんで知ってるの?」
「ちょっとね。誰にも言わないから、お願い。交換条件よ。それに、私がこれからやることは命に関わるの。もし、私が死んだら…」
「死んだら?」
「あなたと一緒にここに住むわ」
シャーロットがそう言うと、マートルは少し考えたあとで渋々頷いた。
「ありがとう!マートル!」
お礼を言ったあと、三人を呼び寄せた。
「ちょっと!男子が入るなんて聞いてないわよ!」
マートルが憤慨したように言ってきたが、シャーロットは構わずトイレの個室に三人を押し込むと、空間を大きくする魔法をかけた。
「シャーロット、どうやって彼女を説得したの?」
「まあ、ちょっとね。これで場所の確保はできたわ」
シャーロットは満足そうに笑った。ハリー、ロン、ハーマイオニーはなぜだかその笑みを見て、今さら少し怖くなった。