あの子はこの世界が嫌い   作:春川レイ

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クィデッチの試合

クィディッチの試合当日、競技場は歓声に包まれていた。

「あれ?ロックハート先生がいない!」

「なんでも、お腹をこわして、トイレから離れられないらしいぜ」

シャーロットは、周囲の生徒の会話が耳に入り、突発的に考えた対策が上手くいったことに安心し、同時に驚いた。さすが能無し魔法使い。誰が作ったかも分からない、怪しさ満点のシャーロット特製下剤入りエクレアを見事に口にし、本日はトイレの住人となったらしい。これで、試合も観戦にこられないし、ハリーは怪我をしても骨抜きにはならないだろう。もし食べなければ、ロックハートが杖を振ったときにエクスペリアームスしなければならないと考えていたが、その必要はないようだ。ドビーに接触するか、ブラッジャーそのものをどうにかしたかったが、ミセス・ノリスの件で最近は学校の警備も少し厳しくなっている。バジリスクが彷徨いている今、夜中に出歩くのは危ぶまれた。怪我をするであろうハリーに心の中で謝る。いやもしかしたら、試合が上手くいってハリーは怪我をしないかもしれない。どうかハリーが上手くブラッジャーから逃げ切れますようにと切実に願った。

 

 

試合ではハリーはやっぱりブラッジャーからの歓迎を受けていた。

「ああ、大丈夫かしら?」

「ハリーがんばれ!」

「逃げてー!」

周囲の生徒たちも応援と叫び声をあげる。ブラッジャーが弾丸のようにハリーを追いかけてくる。異変に気づいたフレジョもハリーのサポートをするが、その間にスリザリンにリードされてしまった。

「何なのよ!あのブラッジャー!」

「スリザリン生がきっと細工したに違いないよ!」

シャーロットの横でハーマイオニーとロンが心配そうにハリーを目で追っている。

そして、

「試合終了!グリフィンドールの勝利!」

ハリーがスニッチを掴むのと同時にブラッジャーがハリーの手に思い切り突っ込んできた。ハリーは骨折したが、それでも勝利は勝利だ。倒れているハリーにロン、ハーマイオニー、シャーロットが駆け寄る。

「ハリー!大丈夫!?」

「ああ…。でも、折れちゃったみたい」

「すぐに保健室へ!」

ハリーの倒れている姿をコリン・クリービーが写真に収めようとしていたため、シャーロットは少しイラつきコリンのカメラをひったくった。

「僕のカメラ!」

「いい加減にしなさい!少し空気を読みなさい!」

シャーロットはコリンに怒鳴ると、そのままハリー、ロン、ハーマイオニーとともに保健室へ向かった。

保健室では折れた手はすぐに治るようだが、マダム・ポンフリーは念のため一晩入院するよう勧めてきた。

「その方がいいよ、ハリー。まだ他にも小さく怪我をしているみたいだし」

「去年といい、なんでブラッジャーがおかしくなったのかしら?なんか誰かが細工したみたいね」

「…誰の仕業だろう」

「そんなのスリザリンに決まってるさ!質問リストに加えておこう。ポリジュース薬を飲んでから、あいつに聞く質問にね」

ハリーの周りでブラッジャーの件を話していたら、他のグリフィンドール生達がやって来て、ハリーを取り囲みお祝いを始めた。その後、その騒ぎを怒ったマダム・ポンフリーにハリー以外は閉め出されたのだった。

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