「ホグワーツ入学おめでとう」
挨拶する先生や登場するゴーストをぼんやり見つめる。早く終われ、と念じながら。シャーロットはこの後の組分けの方が大事だった。
とうとう一年生一行はホグワーツの大広間に入った。歓迎する上級生や何千本もの蝋燭という素晴らしい光景が目に入ってきたが、それよりもシャーロットの目を捉えて離さないのは、ボロボロの帽子だった。帽子の歌が響く。
「私は綺麗じゃないけれど…」
戸惑う一年生達を尻目に、いいから、早く!とシャーロットは心の中で叫んだ。早く寮を決めてほしい。
とうとう、マクゴナガル教授が名前を呼び始めた。
「アボット・ハンナ!」
どんどん組分けは進んでいく。シャーロットはDなので、すぐに自分の番が来た。
「ダンブルドア・シャーロット!」
シャーロットの名前が呼ばれた瞬間、大広間が全体的にざわついた。シャーロットはそれに構うことなく、組分けの席へ急ぐ。組分けの席につく際、ねっとりとした黒い髪の教授と目があったような気もしたが、シャーロットは気づかないふりをした。驚いた表情のスネイプ教授とかどうでもいい。とりあえず今は。
シャーロットが帽子をかぶると、声が聞こえた。
「すまんが、君の心が見えん。私には全てを見せてくれんかね?」
うん?見えないってどういうこと?
「なんと、無意識か。これはとんでもない生徒が入ってきたものだ。よかろう。それも踏まえて今の君に合っておる寮を選ぶとしよう。スリザリンはどうかね」
は?待って待って、それはまずい。マグル生まれだし、私、一応ダンブルドアだし。
「む、そうか、スリザリンならば君は君の能力を活かせると思うがね」
それは魅力的。でもそれよりは平穏な生活を送りたい。
「うーむ、よかろう。それならば君のその心を信じよう。グリフィンドール!」
帽子が叫ぶと、大広間がワッと歓声を上げた。シャーロットは急いで帽子を脱ぐと、グリフィンドールの席へ急いだ。
グリフィンドールの席では、眼鏡をかけた監督生らしき赤毛の青年が握手を求めてきた。彼はおそらく…
「グリフィンドールへようこそ。ミス・ダンブルドア。歓迎するよ。僕は監督生のパーシー・ウィーズリー。何かあったら僕に相談してくれ。」
あ、やっぱりパーシーか。
「ところで君、名前がダンブルドアって…」
「あ、私、親がいないんです。おじ…、校長先生が後見人なので…」
「そうなのか!ビックリしたよ。」
パーシーは驚いた表情で言った。話が聞こえたらしい周囲の生徒も驚いていた。
その後の組分けは小説通りに順調に進んだ。ハリー・ポッターももちろんグリフィンドールだった。それを見つめながら、シャーロットは職員席にもちらりと目を走らせる。スネイプ教授はシャーロットを見ないようにしながらも何度かこちらに目を向けた。シャーロットはちゃんと気づいていたが、目を合わせなかった。それよりはその横の紫ターバンを気づかれないように睨んだ。ターバン野郎、待ってろよ。その声はもちろん届かなかったはずだが、クイレル教授は殺気を感じ、落ち着かないようにソワソワした。