ナイトオブマスクドライダーズ   作:さわたり

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待たせといて4000字だよコノヤロー


1:【復讐】髑髏が出会う夜

亮の捜査の横には、何故か蓮がくっついていた。学生の彼には捜査力など皆無と言っていい。本来自分でどうにかしたかった案件を他人に任せる状況なので、捜査状況を知るためにも離れたくはないのだろう。

 

そして、いざ『グノーシス』の奴らが現れた時のために。

 

彼は、ある理由で霧島率いるグノーシスへ恨みを持っている。全てにおいて優先する訳では無いが、仕留めるのは自分の手で。

 

彼が亮の捜査にくっつくのはそんな理由があるからだ。

 

「依頼者様・・・」

「蓮でいいですよ。別にタメ口で大丈夫ですし・・・」

 

「・・・そういうわけにも行きません」

 

よそよそしくて話しづらいのか、指摘。しかし亮も相手が依頼者という手前へーコラしておきたいのだろう。一向に態度を変えない。

 

まず調査対象となったのは行方不明者達が通学していた学校だった。中等部のある高校故に、まだ子供っぽい生徒もいる。今まさに質問をされて居る中学生の蒼山奏剣もその類だ。

 

「えっと・・・いなくなった人は高等部の人でしたね。僕たち中学生の間でも大騒ぎになってました」

 

だが、有益な情報は誰からも得られない。二人に焦りはないが、心配はあった。

目的達成に一歩も近づいていない。そして行方不明者の行方を見つけたとて、目的への一歩に過ぎないということ。道のりが長いことは、まだ若い蓮でもすぐに分かる。

 

亮も亮で必死になる理由があった。彼もまた、復讐鬼なのだ。

ロバートの率いる『デモニック』。それが彼の復讐対象。殺人も誘拐も爆破も、全てロバートが面白いと思うから。彼もまたその愉悦の被害者であった。

 

「なかなか見つかんないですね・・・ふぁ・・・」

 

誰に聞いても、ある日突然いなくなったという話で、誰もその理由やその光景を知る者はいなかった。

 

 

 

 

所変わってWAC。12と00が今後について話していた。コーヒ片手にロビーに座る男と九尾の狐は異様以外の何物でもない。

 

「うぬは何を目的として仮面ライダーを狩るのじゃ?何やら呪術によって消しておるようじゃが」

 

「ただ疎ましい。それだけだよ」

 

「にしては手が込みすぎじゃろう」

 

そうは言うが、12も早々に教えてくれないことを理解して飲み干したコーヒー缶を捨てた。

 

「そうだ。今日は君が初めて会うメンバーが居るんだ。一応君を紹介しておこう」

 

続いて00も捨て、12を評議室へと案内した。

 

二人の復讐対象は席を外しており、15、18、19、25が代わりに出席していた。

 

「そこの怪人が15。人間の背中に卵を植え付けて仲間を増やす気持ち悪さマックスの寄生虫もどきのコブラ・ゼツゲノムだ」

 

「仲間を増やすのの何がいけないんだい?」

 

15に対しては直球に『気持ち悪い』

 

「あそこの少女は18。僕たちを手駒としか認識しない、命令したがりの問題児。魔王が中学生に取り憑いているというなんともペドペドしい魔王ドミネイト」

 

「フェニックスの邪魔がなければこの体になることもなかったのだがな」

 

18には『問題児、ペド』

 

「で、そこのステレオタイプ金髪ヤクザは19。中身は触手エイリアンの小物くさい男マカセだ」

 

「相変わらずの言いようだな」

 

19は『小物』。尊大な態度の者が多い評議会員にはなんだかんだで刺さる言葉だ。

 

「その少女は25。話を聞かないわ首跳ねたがるわの超めんどくさいわがままお嬢様さまレイシーだ」

 

「ジャバウォッククイーンたる妾に対してその言いよう。やはり気に食わんわ」

 

25には『めんどくさいわがまま』

 

「で、君たち四人に。こいつは12。アンチ他妖怪のカチカチ脳みそ老害狐の九重八雲。今のところ一番話が通じる」

 

「この紹介の内容毎回変わるのか?相変わらず儂は老害か」

 

「じゃなかったらなんだって話だよ。というか本当に20番代は出席率悪いな。マジでぶっころがしたいんだけど」

 

『落ち着いてくださいよ』

 

「09。君はもっとユーモアを知るべきだ。なあ05?」

 

「オレに振るんじゃねえ!ジョークは分からん」

 

こんな張り詰めた空気の中で堂々とジョークを言い、他人に話題を振る。それがどれだけの能力か12には分かっていた。食えない男。それが彼に対する第一印象だった。

 

「ところで26。君はまた何か動いてるみたいだけど・・・何かやりたいことでも?」

 

「若い人間ならより魔力に適正があるだろうと思ってな。従順なサーベルを生み出したいのだ」

 

「なるほど。ま、せいぜい頑張るといいよ」

 

 

 

 

同刻。学校に現れた怪物が騒ぎを巻き起こしていた。

 

「さ!サーベルをさっさと殺すぞ!」

 

「ああ!」

 

二人組の怪物が校舎へと向かう。

 

「まずい・・・」

 

「妙な動きするんじゃない!」

 

怪物に向かっていった蓮。しかし、突如怪物の首が伸び、拘束状態に。

 

「お前も仮面ライダーなのか?まあ変身はできまい!この私、ろくろ首に勝てると思うなよ!さあ・・・このまま骨を砕く!」

 

グレイト率いるアプレイションの邪妖怪、ろくろ首が首をより強く締め付けていく。それを見た亮も駆け寄るが、もう片方の邪妖怪の頭が飛び、亮の両手に噛み付いた。邪妖怪飛頭蛮だ。

 

「ぐっ!」

 

諦めず走る亮だが、背中から飛頭蛮の本体に蹴り飛ばされ、踏みつけられる。

 

「さ、どっちもこのままやっちまうか!」

 

飛頭蛮はブーメランを用意し、亮へと近づけた。

 

「まさか手が使えないから変身できないとでも?浅はかだな。・・・変身!!」

 

蓮の声に呼応し、バックルが出現する。

 

[ヘン・・・シン!!]

 

機械的な音声がベルトから鳴る。それを合図に蓮の体が燃え始める。黒い炎に包まれ、少しずつ激しくなっていく。

 

「あつっ!」

 

思わず離すろくろ首。

最後には火柱となり、炎の消えたそこに仮面の死神が現れる。

 

レイス。仮面ライダーレイスがその名である。

 

「やれやれだぜ・・・めんどくさいなぁ・・・」

 

相変わらず気だるそうに、眠そうにそう言った

 

だが、その動きは機敏だ。一瞬で亮に近づき、飛頭蛮の頭に的確に蹴り込んだ。

 

「許さんぞ・・・死神!」

 

「あっそう・・・」

 

何を言っても気だるそうに返す。怪物を前にその態度を見せるのは、流石に常人ではないと怪人どもに思わせるのに十分な行動であった。

 

「このっ!」

 

ろくろ首の拘束を避け、腹に蹴り込む。しかしそこに飛頭蛮のブーメランと頭突き。跳ね飛ばされ、壁に叩きつけられる。

 

「・・・やはり一人で立ち向かえる相手ではないか。おい貴様。私が手伝おう。そいつらも『デモニック』に繋がるかもしれない」

 

さっきまでの腰の低さは何処へやら。急に態度を豹変し、立ち上がる亮。だが蓮はそれに驚く暇は無い。ただ頷いて肯定した。

 

亮は復讐になると人が変わる。いや、本性が現れる。ハナから彼にとって行方不明者などどうでも良い。重要なのは誰に誘拐されたか。なんの目的で誘拐されたか。そして今、答えが敵として目の前に居た。それだけである。

 

剣の刺さった髑髏を模したベルト、「アイ・アム・ア・リベンジャー」を取り出し、腰に巻きつける。

 

「変身」

 

そして、彼がその言葉を放つ。同時に彼の体が蒼い炎に包まれる。そして後ろから女の骸骨が現れ、亮に抱きつく。その瞬間、炎と骸骨が消え、中から黒い戦士が現れる。

 

青き炎を纏う戦士、仮面ライダーベンジェンス。亮の復讐鬼としての姿である。

 

黒い剣、「フィアー」を取り出し、振り下ろす。

無論手で防ごうとする飛頭蛮だが、それは無意味。飛頭蛮の腕をすり抜け、胸に切り傷を入れた。

 

「何っ!」

 

「これを相手に防御など無意味だ」

 

さらに炎、カースを浴びせる。すると、途端に足を止め、飛頭蛮がしゃがむ。頭の方もレイスへの突撃をやめ、地面に落ちる。

 

「重い・・・体が動かん!」

 

ズルズルと壁に寄りかかって再び起き上がる。ゴロゴロと転がる頭を拾い上げて首の上に戻す。

これこそカースの能力。状態異常付与である。

 

「くらえ」

 

そして飛頭蛮へと接近。足に力を溜めて回し蹴り『リ・べ・ン・ジ』を放った。

 

思いっきり吹き飛ばされる。しかしダメージこそ入っているが、死ぬ様子はない。

 

「あんたもだ・・・」

 

そしてレイスも力を溜め、回し蹴り『滅蹴撃』をろくろ首へと放つ。こちらも弾き飛ばされるものの死ぬ様子はない。

 

どちらの妖怪にも確実にダメージを与え、追い詰めたはずだが、まだ立ち上がる。

 

「妖怪を倒すなら妖力が必要ですよ。僕みたいに」

 

バイクに乗った黒服の男が妖怪とライダーの間へ割り込む形で現れる。メットを外し、片目隠れの赤髪を晒す。

 

「退いていてください。僕が倒しますから」

 

そう言って、男「鬼沙羅 継夜」は白水晶を取り出した。

血管のようなものが通った美しいそれの名は「ツギオニ」

 

「変身」

 

そして継夜は自らの指を噛み切り、血を水晶へと垂らす。

その血に反応し、ツギオニはまばゆい光を放ち、彼を覆った。

 

その光の塊は、バキバキと異様な音を立てながら飛頭蛮へと走った。光の薄れたそこに、白き一本角の鬼、仮面ライダーサクシード 練鬼が現れる。

 

「はっ!」

 

そして走る勢いそのままに飛び蹴りを当てた。

「ぐっ!」

 

レイスやベンジェンスの攻撃と同じく吹き飛ぶが、何かが違う。何かが効いていた。

 

「あれが妖力・・・なら任せるかぁ・・・」

 

レイスが背を伸ばすが、そこに向かって飛頭蛮の頭が飛ぶ。

 

しかしベンジェンスとの戦いで弱っていたのも事実。軽々捕まえる。そしてその頭をサクシードの短刀「魂切」が貫いた。

 

爆発。体の方もだらっと倒れ、消滅した。

 

「この!」

 

とっさにろくろ首が首を伸ばし、ベンジェンスの右足を拘束した。

 

「このまま足を!」

 

「愚かだな。貴様が首を伸ばすということは・・・弱点が伸びるということだぞ」

 

左足で地面を蹴り、跳ぶ。反射的に合わせて首を伸ばすろくろ首。そこを切ろうとサクシードとレイスが近づくが、ろくろ首の放った鞭により二人とも拘束される。

 

「ふふふ。隠しておいてよかった」

 

「別に近づくだけが僕の攻撃じゃあないぞ」

 

そう言い放つと、鎖「鬼縛鎖」でろくろ首の首を絞めつける。

 

「ぐあああああああ!」

 

そのまま首を引きちぎった。

 

爆発。戦いの後静寂が訪れる。

 

それぞれが変身を解く。

とりあえず戦いは終わったのだと三人はその場で安堵した。




まるで、動物園。次回、2:【剛力】龍とゴリラの夜

短くてさーせん。それはそうと鬼と妖怪の設定絡ませやすくて嬉しみ。狸やら天狗やら勝手に出すつもりです。
私に妖怪なんか触らせたらダメですよ!好きすぎて詰め込んじゃうんで。今回も中国妖怪出しちゃったし。反省点は妖器の活躍の無さ。次こそ・・・!
どうでもいいですが飛頭蛮というと赤蛮奇が出てきます。リアルゆっくり。
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