魔神族の英雄が幻想入りしたようです   作:シャイニングピッグEX

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三日分は尺長すぎたと反省。つまり、次の回には異変突入します。
フランはやっぱりここでも狂ってます。
レミリアもある意味狂ってます。
そして移動がめんどくさい。基本瞬間移動でいいだろうか。


第六話 異変に向けて

前日、博霊神社にて

 

  「なあ霊夢・・・異変解決にはまだ行かないのか?」

 

  「悪いわね魔理沙。事情はともあれこんな子供が行き倒れてて、それも人里のやつらに頼まれたんだから行けないわよ」

 

  「あれ、霊夢ってそんな聖人だったか?」

 

  「バカねえ魔理沙。ここで助ければ『博霊霊夢は聖人』とみんなはそう思うはず!そしてお賽銭が増える。つまりwinwinの関係ね!」

 

  「相変わらず現金だな。ま、いつも通りで安心したぜ。で、そいつの容態はどうなんだ?」

 

  「正直、訳がわからない。この小さい体に似つかわしくない闇の魔力。見捨てるべきとも思うけれど、あの目からは微塵も悪意がなかったし」

 

  「おいおい、容態の話だぜ。そいつがどうあれ霊夢なら助けるって思ってたからな」

 

  「そんな風にいわないで。ただ、怪我した原因が自分の魔力っぽいのよ。現場を見に行かないと判断はできないけど、奇妙すぎるわ」

 

  「それは確かに不思議だな。早く治って話してくれると楽なんだがなぁ」

 

  「・・・えっと、俺を呼んだのか?」

 

  「回復早すぎない?無茶してないでしょうね?してたら面倒なのはこっちよ」

 

  「大丈夫・・・だよ、うん」

 

  「ほれ」

 

  「痛っ!?何するのさ」

 

  「傷は塞がってるのにダメージは残ってるのか。どんな術だ?」

 

  「術じゃないよ、そういう種族なんだ」

 

  「ふーん。で、何があったのか話してくれないか?」

 

  「そうよ。また同じようなことされても面倒だからね」

 

  「・・・ああ、それもそうか。俺の名前は━━━━」

 

 

  時は戻り、紅魔館二日目

 

  『はぁぁぁっ!』

 

  女神族との対決。本来なら自分が前に出れば一瞬で済む話だったが、あえてそうはしなかった。

 

  『・・・チッ、ゼルとの賭けは負けたかな。オレらしくもねえ。おら、しゃんとしろ!冷静になりゃ勝てない相手じゃないぞ!』

 

  残った一体の女神族が聖櫃を打つが、自分が見ているその魔神族は回避行動をとる。反応が遅れたため掠ったがギリギリで耐えていた。そんな魔神を見て女神族は再び聖櫃を撃とうとする。

 

『・・・!うぉぉぉぉっ!』

 

  だがその隙を逆に好機とみると突っ込み、剣に黒い炎を纏わせ女神族の体を貫く。

 

  (この程度の雑兵に手こずりやがって。だが・・・)

 

  『・・・や、やった!勝ったぞ、俺がこの手で!見てたか━━━!?』

 

  『ああ、今夜の勝利は全部お前のおかげだぜ・・・オレが言うんだ。間違いねえ、が。最後の捨て身はまだ未熟だ。それでも勝ちは勝ち、これからに「期待」だな』

 

  その言葉を最後に意識が途切れる。いいや、逆だ。意識が現実に引き戻される。

 

  「こりゃまた懐かしい夢を見たもんだ・・・」

 

  「どうなされましたか?」

 

  「音もなく近くへ来るんじゃねえよ、メイドさん」

 

  「客人をもてなすよう言われましたから。ではこれから朝食です、移動しますよ」

 

  「・・・時止めてオレのこと押しやがったな?あのときみたいに。気がついたら知らない扉の前だなんて、それしか考えられねえ」

 

  「主の部屋です。もう朝食の用意は済んでいる以上、早い方がいいかと思いまして」

 

  「それでその主っていうのは━━━お前か」

 

  部屋の扉を開けると、いたのは一人。感じる魔力も容姿もフランドールに似た感じがある。間違いなく例の姉だろう。

 

  「ええ。私がこの紅魔館の主、レミリア・スカーレット。貴方が、メリオダスねえ」

 

  「・・・何かオレに言いたいことでも?」

 

  「まず咲夜、下がってなさい?」

 

  「了解しました、お嬢様」

 

  「・・・」

 

  「そう怖い顔しないで。貴方、魔神族でしょう?私たち吸血鬼はかつて貴方の弟ゼルドリスに封印された。けど、私自身はそこまで貴方を敵に回すつもりはないわ」

 

  「正体をパチュリーにでも教えてもらったかよ。ま、この館の奴以外には話しそうもないし許すとするか。で、その心は?」

 

  「貴方の奥底から感じるそれは、まるで災厄そのもの・・・自ら手を出す方がどうかしてるわ」

 

  勘がいいやつだ。だが、そう思って逃げていくような奴は過去にいくらでもいた。

 

  「残念だが、それだけじゃ信用ならねえぜ」

 

  「それに・・・魔神族には魔神族なりの筋がある。そのくらいはよく分かってるつもりよ。ただしもうすぐ、具体には後二日で博霊の巫女が異変解決に来る。だから無理矢理でもメリオダス、貴方の処遇を決めなければならないのも事実よ」

 

  「どうする気だ?」

 

  「そうね、今後も変わらずフランの警護をお願いするわ。それと・・・伝言よ。他人に迷惑をかけるような真似をするならまた私が手を下すとね」

 

  「わかったよ、言っておいてやる。それで、他に何か言うことはないか?」

 

  「そうね・・・それじゃ、堅苦しいのはここまでにして・・・コホン」

 

  「うん?」

 

  「ね、ねえ!?フランは私のことを嫌って無いわよね?でもでもでも、紅魔館の主としては言わないわけにはいかないし━━━ああ、どうやったらこの思いを伝えることが出来るのかしら!教えてメリオダスぅ!」

 

  「・・・うるせぇ!鬱陶しい、過保護がすぎるぞ!」

 

  「そんなこと言わないでよぉぉぉ!ああフラン、私は貴女のために何かすることさえ叶わないわあ・・・」

 

  (くどい。想像以上に、というかこの落差はなんなんだ?)

 

 

  「あっそうねメリオダス!せっかく貴方という客人がいるんだもの、ストレス発散に、一緒に遊びm「飯。もう出来てるんだろ?」・・・何よー、私はここの当主なのよー?偉いのよー?行くけど」

 

  「お、おう」

 

  また咲夜に案内されて食堂に連れてかれた。今回は歩きだった。しかし基本レミリアがうるさいだけだったので流す。

 

  「・・・へえ、中々の朝飯じゃねえの。スープから血の匂いがするのを別にすれば、だがな」

 

  「あら、気づいちゃったの。せっかく私と同じ吸血鬼にしてやろうと思ったのに。残念ね」

 

  「あいにく血の匂いに敏感になるような時代に生まれたんでな」

 

  「それではメリオダス様、代わりの料理です」

 

  (代わりもなにも初めからレミリアの分しか料理無かっただろうが・・・)

 

 この酒がなかなか高級なもののようだ。スープ(先程と違い血は抜いてある)、サラダも朝とは思えないほど手が込んでいる。あのメイドはいいかもしれない。オレが作れば全て殺人料理だからな。

 

  「フランのことどーしよー」

 

  「まだ言ってるのか。いや、お前の気持ち、弟を持つオレにはわかる。本当だぞ?」

 

  「じゃあメリオダスは弟とどんな風に接してたの?」

 

  「どんな風にもなにも・・・アイツはオレが何も言わずとも全部理解してたからな。出来すぎてるやつだよ」

 

  「うーん、フランがもっと・・・」

   

  これ以上のレミリアの話は不毛でしかないので割愛する。

 

 こんな館の時点でおおよそ分かっていたが、他に並んでいるパンやフルーツを見る辺り金がかかっている。これだけの資産を毎日放出できるなら吸血鬼でも貴族階級だろう。彼女ら自身の魔力もとんでもない量だ。

 

  (・・・実力は確かに下のやつらじゃ大したもんだ。だが、オレには勝てん。唯一懸念材料があるとすれば二つ━━━)

 

  第一は博霊の巫女。巫女と聞くとドルイドを思い出す。いや、ドルイドではなく、まさか・・・憶測はおいておいても、自分の天敵で無ければよいのだが。

 

  第二は人里にいるという最上位魔神。出来ればゼルドリスが良かったのだが、戦闘タイプではないと思われるらしいのでそれはないだろう。魔神族でもピンキリだ。有用なやつらであればよいのだが。そして酒が飲めれば。

 

  後はこちらからはどうしようもないがレミリアではない妙な視線を感じる。一つは取るに足りなそうだがもう一つは・・・?感じたことのない気配である。

 

  「メシ、旨かったぜ。この恩だけの働きはすると誓おう」

 

  「ええ、期待しているわ。フランによろしくね?」

 

  「勿論だ・・・今度はパチュリーの瞬間移動か、助かるがお前らはどいつもこいつも」

 

  「移動は早いほうがいいでしょう?メリオダス様」

 

  お前のことを言ってるんだがな。・・・そんなことを考えている間に景色が移り変わる。

   

  ━フランの部屋━

 

  「・・・っと、来たぜフラン?」

 

  ここの嫌な雰囲気にはなれるものではないが、おそらく完全に自分をさらけ出してくれる段階にならなければ解決しないだろう。今は気にしないでおく。

 

  「あ、メリオダス!一日だけじゃなかったんだ、よかったぁ!」

 

  「勝手にいなくなるとでも思ったのか?そうだ、お前の姉貴に会ってきたけど・・・なんだありゃ?想像以上に触れ幅でかいというか、大人で子供というか」

 

 「だから言ったでしょう?ああいう人なの」

 

  「そりゃあ文字通り極端だなあ。でも主にはふさわしそうだ・・・ああいう頭が『切れる』女は長生きするぜ。間違いねえ」

 

  「それってわたしが早死にするってこと?」

 

  「お前の姉貴が言ってたぜ?バカな真似するなら直々にぶっとばすって」

 

  「・・・それは、どうなるかな。メリオダスがやってもいいんだよ?」

 

  「どうなるかは、今に分かることさ。二日後に、な?」

 

  「ぶっちゃけメタ的にいうならもう今日で、それもこれから軽く話し終わったら異変に入りそうな気がするけど?」

 

  「それを言うな。・・・だが、この感覚は━━━嵐が起こるな、この異変は」

 

  「嵐?それじゃあ館が大変ね」

 

  「嵐は嵐でも一般的なのと同じじゃねえ・・・こりゃあぶつかりそうだ」

 

  「?何だか凄そうだけど、それだけじゃないと思うよ?」

 

  「分かってるさフラン。二日後のそれはお前の試験でもある。これまでさんざ隠そうとした分の報いは受けてもらうからな?」

 

  「ん。でも重い話はこれくらいにして、もっとお話ししよう?」

 

 「お話って、遊びとかそういうのはいいのかよ」

 

  人とそう触れあったことがないであろうフランに限ってそれがないのは不思議だったが、本気でそれを必要としてはいないようだった。

 

  「・・・ただ話してくれたらそれでいーの!」

 

  「フン、オレにはよく分からんがな」

 

  「それでいいよ。明後日は満月だね、メリオダス。それも紅い月」

 

  「・・・成程。よりによって一番有利なフィールド用意しやがったな?性格悪いぜお前の姉貴」

 

  「せっかくやるなら派手にやる!・・・って、わたしが子供の頃言ってたかなー。わたしの全力、受け止めてよ?」

 

  この後ずっとフランとのとりとめもない話は続き、一日は終わる。

 

  まったく傍迷惑な奴らだ。この調子なら、明後日は荒れること間違いなしだろう。

 

  (さて・・・今のオレでどこまでやれるか、試させてもらうかな)

 

  しかし、それだけではない。メリオダスは真に達成すべき目標に向けた作戦を頭のなかで組み立てていた。

 

  自らが幻想郷の王となる作戦を。




どうしよう、霊夢と魔理沙に出番がなくなるかもしれない。原作キャラ同士も書いた方がいいのだろうか。

感想等ありましたらよろしくお願いします。
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