なんかもうわけのわからない話を書きたくなって書き上げました。
反省はしています。
これは、ダイが勇者アバンと出会う、少し前の話…。
「それでは、これより本日の魔王軍定例会議を始める!各軍団長は現在の進攻状況を報告してくれ」
「オレは地底魔城を拠点にパプニカを攻撃している。王は殺害した。陥落するのも時間の問題だろう」
「ワシは現在、超魔生物の研究を行っておる。今の実験が成功すれば、魔王軍の戦力の大幅な増強に繋がるじゃろうて。キィ~ッヒッヒッヒ」
「…」
「ミストバーンは相変わらずダンマリかぁ?オレはオーザムに進攻中だ。脆い兵士ばかりでウォーミングアップにもならねぇ、左半身が寒いったらありゃしねぇ!」
「私はリンガイア攻略に向けて準備をしている。かなりの手練れがいると聞いてはいるが、所詮は人間、準備など必要ないのかも知れんが、念のため…な」
「オレはロモス攻略に向けて魔物を配備している最中だ。近いうちに攻撃を仕掛ける」
「なるほど、諸君らの戦況は了解した。その他、個々人が抱えている問題などがあれば報告せよ」
「ワシは最近腰痛がひどくてのう…。研究ばかりしておるから仕方がないんじゃが、このままでは腰に殺されそうじゃ」
「ジイさんはとっとと隠居して長生きしろってぇんだよ!チッ!なんならオレが直接手を下してやろうかぁ!?オレの温感マッサージは好評だぜ?」
「すまんのう…助かるわい…」
「ン…ンン…」
「ミストバーンどの…。お主まさか…風邪でノドをやられておるのではないか!?しかし声を出せないから咳払いもできない…。そうなのではないか!?」
「…」
コクコク。
「なんということだ…。地獄のような苦しみではないか…」
「キィ~ッヒッヒッヒ。それならワシがさえずりの蜜から調合したのど飴をやろう。ワシもこの笑い方のせいでノドをやられることが多くてのう。効果はお墨付きじゃぞ?キィ~ッヒッヒッヒ」
「…」
コクコク。
「感謝などいらぬよ。同じ魔王軍の仲間じゃからな。しかし、強靭なミストバーンどののノドを侵すとは、今年の風邪は性質が悪いのう…」
「よし、各軍団長は風邪予防に留意するよう部下に通達すること!特に手洗いうがいをしっかり行うよう留意させよ!風邪は持ち込ませない、増やさないの精神だ!」
「「「「「了解!」」」」」
「それでは、本日の定例会議は以上でよいか?」
「待てッ!!」
「ど…どうしたのだヒュンケル?」
「バランよ…。お前、オレたちに隠していることはないか?」
「な…何を言っている!?私には隠し事など…」
「竜騎将バランよ…オレはお前の隠し事を無理やり暴くことはしたくない。できれば自らの口で話してほしい」
「ヒュ…ヒュンケル…!」
「…」
「…」
「…」
「…本気、なのだな…。貴様の覚悟、しかと受け止めた!」
「うむ、さすがは竜騎将バランだ」
「ヒュンケル…貴様のおかげで我が心の迷いは晴れた!皆の者聞いてくれ!私は…私は…。私は今日、お誕生日なのだ…っ!」
「おっ…お誕生日だぁ!?バラン貴様、そんな大事なことをオレたちに隠してたって言うのかッ!?」
「貴公、一体どういうつもりで…っ!?」
「フレイザード、クロコダイン、両名一旦落ち着け。他の者も、問い詰めたいことはあろうが、ここは一度オレに預けてくれんか?」
「ハドラーどの…」
「魔軍指令サマがそういうんじゃ、仕方ねェか…」
「皆、感謝する。さて、バランよ。お前が今日お誕生日だというのは紛れもない事実なのだな?」
「その通りだ…。黙っていてすまない」
「なぜ、黙っていた?」
「私の人生は、常に戦いと共にあった。血まみれの道を歩んできた。そんな私がお誕生日を祝ってもらおうなどとは…っ。口が裂けても言えなかったのだ…っ!」
「なるほどな…。事情はおおむね理解した」
「バッカヤロウ!何が血まみれの道だ!仲間に自分のお誕生日を言えねェ、そんなのが仲間だって言えるかよぉ!」
「フレイザード…」
「バランよ、フレイザードの気持ちも理解してやってくれ。ヤツはオレが禁呪法で生み出してから1年足らずでな。自分のお誕生日が待ち遠しくて仕方がないのだ。また、それゆえに他人のお誕生日に対しても敏感で、祝ってやりたいという気持ちが非常に強いのだ」
「そうであったか…。フレイザード」
「なんでぇ?」
「お主の気持ち、非常に嬉しいぞ。ありがとう」
「ケッ…!仲間だからな…。当然だよ…!」
「とはいえハドラーどの、今からではお誕生日ケーキもプレゼントも準備できませんぞ。いかがいたしましょうか!?」
『うぬら、騒がしいぞ。一体何を話している。』
「はっ…これは…大魔王バーン様…。ただいま、定例会議で少々もめておりまして…」
『ハドラーよ。うぬがおりながらこの体たらく…。余が直々に裁定する必要があろう。全員揃って
「はっ!承知いたしました!」
「皆の者、すまない。私のせいでバーン様にお叱りを受けることになってしまって…」
「バランよ、今回の失態は管理職であるオレの責任だ。自分を責める必要はない」
「なに、ハドラーどののおっしゃる通り、我ら軍団長は一蓮托生よ」
「気にすんなッってぇの」
「皆…ありがとう…」
「さて、
ガラガラガラ…。
パァン!パァン!
「竜騎将バラン、お誕生日おめでとう!」
パァン!パァン!
「な…なんだこれは…?」
「バランよ…。余がお主のお誕生日を知らぬとでも思うたか?ちょっとしたサプライズよ」
「バーン様…!し…しかし、昨日ここで食事をした時にはこのような飾りつけはなかったはず!」
「余が今日飾りつけたに決まっておろう?折り紙の輪っかや、ティッシュで作ったお花や、『バラン君お誕生日おめでとう!』のパネルなど、すべて余が作って飾りつけたのだ」
「パーン様が…手ずから…!?大変恐縮なことであります!」
「ふふっ…ちなみに竜騎衆の3人も手伝うと言ってくれたのだがな。余の姿が見られてしまうので遠慮してもらった。バランよ、よい部下を持ったな」
「バーン様!」
「ほら、主役がなんという顔をしておる?このタスキをかけよ。そしてケーキの前に行くのだ」
「本日の主役…バーン様…」
「さあ、一番の盛り上がりぞ?」
「「「「ハッピバースデートゥーユーハッピバースデートゥーユーハッピバースデーディアバラン~。ハッピバースデートゥーユー」」」」
「フゥ~~っ!ありがとう、皆、ありがとう!」
「竜騎将ともあろう者がなにを泣くことがある。さあ、次はプレゼントぞ?」
「まずはオレからだ。お前はいつも顔に飾りをつけていて日焼けがムラになるだろうと思ってな。日焼け止めだ」
「ヒュンケル…気付いていてくれたのか…」
「仲間、だからな…」
「続いてオレだぜェ!オレからは、真空断熱水筒だ!暑いとこでも寒いとこでもオレが持っても中身は適温のままだ!」
「ありがたい…。私達は進攻のため世界中を周るからな。とても助かる」
「へっ。仲間だからな」
「…」
「ミストバーンどの、これは…?おおっ…!まさか、木彫りの1/6竜騎将バランフィギュアだとっ…!なんと素晴らしい出来だ…。真魔剛竜剣まで完全再現とは…。しかもバリ取り、ニス塗りと抜かりがない…っ」
「ンン…。ンッ…」
コクコク。
「では次はオレだな。オレからは、ちからのたねなどの盛り合わせだ。オレは貧乏性で、こういったものを思い切って使うことができなくてな…。余りもののようで申し訳ないが、是非ともこれを使って武人の極みに達してほしい」
「クロコダイン、本当にいいのか?ちからのたねなどはお主が使った方がよいのではないか?」
「言うなバランよ。オレの気持ち、察してくれ」
「…わかった。ありがとう、獣王よ」
「キィ~ッヒッヒッヒ。ワシからはこれじゃ。夢見の実EX!寝る前に一粒飲めば、深層心理が最も必要としている夢を見ることができるというものじゃ。夢の力をあなどるなかれ、目覚めればリラックス効果に、頭痛や目の疲れなどがたちまち消えておるというスグレモノじゃ。なぜか腰痛には効かんのじゃがな…」
「ありがとうザボエラよ。確かに私は最近少し疲れ気味なのでな…」
「バランよ、そんなお前にオレからのプレゼントだ。少し休暇を取るがいい」
「なっ…!しかし、私は今リンガイアの攻略準備中で…」
「そんなもの、多少遅れたとて我らの侵略作戦に支障が出るものでもない。それに、どうしても不安なら替わりにザボエラに準備させる」
「そうじゃよ。だからゆっくりと休んだらええ」
「いや、魔軍司令どのとザボエラどののお気遣いに感謝します。この機会にゆっくりと休ませていただきます」
「いまやモンスターの楽園と言われておるデルムリン島あたりにでも行って、羽を伸ばしてくるがいい。あそこはいまだ魔王軍の手が入っていないゆえ、仕事を忘れてのんびりすることもできよう」
「さて、最後は余の番じゃな?」
「まっ…まさかバーン様もプレゼントを…っ!?」
「当然であろう。とは言え、あまり期待されても困るがな…。余のプレゼントは、余の座右の銘を書いた書よ」
「座右の銘…『今のはメラゾーマではない…。』こ…これには一体どういう意味が?」
「それは、お主が余のレベルまで到達したときにわかるであろう。とは言え、余の魔力を込めておるからな。持っておれば攻撃呪文の威力が上がるであろう」
「あっ…ありがとうございます!バーン様のそのお気遣いに感謝いたします!」
「バランよ、お主はマジメよのう…。さらにもう一つ、今日という日の祝いと、我らの絆を確たるものとするため、皆にプレゼントだ。オープンザカーテン!」
「まっ…まさか…っ!」
「バカな…っ!そんなことが…っ!」
「そう…。これが余の姿だ」
「そ…っ!そんなっ!畏れ多いっ!」
「へぇ~、意外とただのジイさんじゃねぇか」
「ンン!…大魔王様への侮辱は許さん」
「よいよい、ミストバーンよ。本日は無礼講よ。気にするな」
「バ…バーン様…!」
「ちなみにそこにおるミストバーンはな、余の全盛期の肉体を守ってくれておる。今の余とケンカしたら余よりも遥かに強いぞ?」
「それは、バーン様の肉体がお強いのであって、私の力ではありませぬ」
「ふふっ、しかし、それはお主にしかできぬ仕事だぞ?余はお主を信頼しておる。そして、同じくらいにここの皆を信頼しておる。さあ、皆の者!今日は宴じゃ!女に酒に食い物、心ゆくまで楽しむがよいぞ!」
「「「「「「オォーーーーッ!」」」」」」
「ふふっ、ミストバーンよ」
「はっ」
「余は風通しのよい魔王軍を作りたかった。お互いに切磋琢磨し、助け合い、高め合える仲間たちがおる。そういった組織だ。今日、余が姿を現したのもその一環だ。そして見よ、あの者たちの顔を」
「フレイザード!酒樽を持ってきてくれるのはありがたいが、氷漬けかコゲついているかどちらかしかないのはどうにかならんのか!?」
「うるせぇ!オレだって努力してんだよ!こうやって両手のバランスを維持して…うおっ!酒樽が消えちまった!」
「バランよ~。飲んでおるか?なにせ今日はお主が主役じゃからのぅ~?ム…?お主が飲んでおるのはオレンジジュースではないか!」
「あ…いや、酒は少々苦手でな…」
「皆の者!竜騎将バランともあろう者が、オレンジジュースを飲んでおるぞ!許されてよいものか!」
「バランよ、魔軍司令としての命令だ。このグラスをぐびぐびっと空けろ!」
「し…しかし…。ほら、ヒュンケルだってコーラではないか!」
「フッ…オレはまだ未成年なのでな。魔王軍に所属してはいるが、魂まで売った覚えはないっ!オレはルールは守る…っ!」
「案ずるなバランよ、後ほど悪酔いに効果のある生薬を調合してやるわい。寝ようが吐こうがとりあえず飲め!」
「こっ…これはアルハラと言うものではないのかっ!?バーン様!バーン様!」
「バランよ、たまには酒に身を委ねてみるのもよいものだぞ?」
「…大魔王様のお言葉は、すべてに優先する…」
「そっ…!そんなっ…!」
「ガハハハハッ!バラン、諦めて飲め!」
「その通りだ!骨は拾ってやるぜ!」
「見よ、ミストバーン。皆、楽しそうにキラキラした笑顔をたたえておる。これが飲みュニケーションだ。これが絆を紡ぐということだ」
「はっ」
「魔王軍は、強くなるぞ。後々まで通用する、最強の軍団になる。もちろん、お主もその一員だ」
「はっ。ありがたき幸せ…」
「ミストバーンどの!お主もこちらへ来い!共に飲もうぞ!」
「…バーン様…!」
「行ってこい。必要なことだ。仕事など忘れて目いっぱい楽しんでこい」
「はっ。仰せのままに」
「ようやくミストバーンさまの登場だぜ!」
「ミストバーン、お主、結構イケるクチではないか!」
「ふふふっ…。魔王軍は、強くなるぞ」
こうして、大魔王バーンと魔軍司令ハドラー、以下六大団長は絆を深め合った。
その後、世界に現れた勇者一行は、魔王軍の絆の力により、絶望的な敗北を喫した。
そして、地上は消滅した。
~Happy End~
こんなくだらない書き物に、最後までお付き合いくださりまことにありがとうございました。
改めて調べたところ、ヒュンケルは21歳でした。
死の大地辺りでは成人は22歳ということにしておいてください。