この力、この世界で役立つか? in 魔法科高校の劣等生   作:zaurusu

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アンケートありがとうございます!

次狼についてですが、苗字は考え中です!後ほど設定の時に説明したいと思います!

サラダはどうぞ!


第4話

九島烈のことを知らない日本人は恐らく一人もいないだろう。

 

十師族という序列を確立した人物であり、本人は十師族の一角、九島家の前当主。約20年前までは世界最強の魔法師の一人と目されていた人物だ。

 

当時は「最高にして最巧」と謳われ、「トリック・スター」の異名を持ち、もうすぐ90歳を迎えると言われてはいるが、言われなければわからないと言っていいほど若く見える。

 

家督を息子に継がせ、第一線を退いてからは、殆ど人前に姿を現さなくなったが、毎年夏に行われる、全国魔法科高校親善魔法競技大会にだけは顔を出している。

 

数々の偉業や功績から日本の魔法師からは敬意を込めて「老師」と呼ばれるなど、まさに生きる伝説なのだ。

 

そんな大物がわざわざ自分の家に訪問してきたのだ。それもアポなし

 

あまりの出来事に心臓が止まるかと思った。

 

「大丈夫かね?」

 

しばらくの間固まっていたのを見て、心配したのか話しかけられハッ!となり、現実世界へと戻ることができた。

 

目の前に、黒塗りのリムジンが現れるだけでも違う意味でドキッ!とするのに、まさか九島烈さんが直々に訪ねてきたのだから、無理もない。トイレを借りにきた人が偶々有名芸能人だったとかのレベルならまだしも、自分に用があってわざわざお越しになったとか、普通の人ならぶっ倒れてもおかしくないのだが、少し固まるだけだった次狼はある意味大物だろう。

 

なら、せめて連絡の一つくらい取って欲しかった。

 

わざとなのか、偶々なのか。いや、原作でイタズラ好きな爺さんと言われてたから、恐らく前者なのだろう。

 

とりあえず、ここにいては話にならない。

 

「あ、すみません。どうぞ中へ」

 

「では、失礼する」

 

先程から、通行人や近所の人が黒服の人達を見て、怯えてるので、取り敢えず招くことにした。

 

あー、これは絶対、奥様方のうわさ話のねたになること間違いなし。

 

どうやって、言い訳するか考えながら、次狼は九島烈を客間へと案内した。

 

ちなみにだが、烈を客間に通した時、黒服の人の目が光ったり、小型のピンマイクに「計画通り進めろ」と話しかけてた気がするが……きっと気のせいに違いない。知らない方がいいこともある。うん、それ正解。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

「散らかってますが、どうぞ」

 

「いや、こちらが勝手に来たのだ。それに、仕事中だったなら仕方ない。どれ、君たちも片付けを手伝ってあげなさい」

 

「は! 了解しました」

 

黒服の護衛と一緒に散らかってる道具を片付け、綺麗になったのを確認し、ソファーに座ってもらい、手伝って貰った護衛にも礼を言ったところ、

 

「いえ、こちらこそ突然の訪問で申し訳ない。なにせ、閣下はサプライズが好きな方なのでね。私も今朝聞いたばかりで……」

 

と言われた。

 

せめて、護衛の人には言った方がいいと思います。

 

妙に親近感を覚えた次狼だった。

 

「いま、お茶を出しますね」

 

「おお、それは有難い。歳をとると、どうも喉の渇きが早くてね」

 

烈から感謝の言葉をもらい、キッチンへと向かう。

 

キッチンには、今まで次狼が再生させた食材がわんさかあり、お茶っ葉だけでも数十種類ある。その中からどれを選ぶべきか迷ってしまう。

 

お気に召さないものを出して、殺される……なんて、ことはないだろうからどうせなら、いいものを選ぶ……いや、ここは変わりどこを選ぶべきか……

 

「お、これにしよ」

 

次狼はそのお茶っ葉を取り出し、急須にとお湯を入れ、烈の目の前に置く。

 

ついでに、茶菓子もそえて。

 

「…………」

 

湯飲みに茶を注ぐと、何やら烈の目が少し鋭くなった気がするので、どうかしたのか聞いて見たところ

 

「いや、これはなんとう言う茶かな?少なくとも私の記憶にはない香りがしての」

 

毒が入ってるのではと疑ってるのだろうか、それともただの興味なのか。

 

まぁ、そんなことするわけ無いのだが、鼻がよろしいことなので、説明することにした。

 

「あー、これは静か茶って言うものですよ」

 

「静か茶……聞いたことない茶じゃな」

 

「ええ、一般どころか市場にも出回ってないものですから」

 

「ほぉー、それは興味深い。どれ……」

 

そう言うと、烈は茶を飲み始めた。それも、スポーツドリンクを飲むかのようにゴクゴクと。

 

入れたばかりで熱いはずなのだが……どうやら、全然気にしてないようで。

 

あれか、よっぽど喉が渇いてれば火もまた涼也と言うやつか?

 

一応、真似て見たが、舌を火傷してしまった。良い子は絶対に真似しないように。

 

「うむ、素朴な味だがどこか奥深く、その名の通り、静かで落ち着く感じが心に響く……素晴らしい茶だ」

 

「お気に召して何よりです。よろしければ、いくつか譲りましょうか?わたしはあまりお茶を飲まないので」

 

「おお、では遠慮なくもらうとする」

 

次狼が烈に出したお茶は静か茶。

 

他の茶っ葉に比べ、苦味が多少強く素朴な味だが、どこか懐かしさを感じる不思議なお茶だ。

 

場を和ませるには、これ程適しているものはないと考え、出して見たのだが、上手くいって何よりだ。

 

「さて、私がここに訪れた理由だが……」

 

しばらくして、烈が今回の目的を話し始めた。

 

「実は、わしの孫、九島光宣がもうすぐ誕生日でな。いつもは忙しくて何もしてやれんのだが、今年こそはと思ってるのだが……私はサプライズが大好きだから、孫の驚く顔が見たい。そこで、CADをプレゼントしようかと考えていたのだが……どうせなら変わった物がいいと思って、そこで白羽の矢が君に立った。君の作る武装一体型CAD、神器シリーズには光宣も興味を持っていてね。忙しいことはわかっているのだが、どうか一本、作ってもらいたい」

 

その為に、ここにきたのだと烈ははっきりと次狼に行った。

 

次狼は少し困惑した。

 

何故なら、次狼の本業は絶滅動物や食材の再生なのだ。武装一体型CADを作ったのはただ単にCADの製造技術とライセンスが欲しかっただけで、今は単なる趣味となっており、たまに作る程度。

 

他にも理由がある。

 

それは、九島烈が軍需産業に関わっていることだ。

 

軍需産業ということは、人を殺すための武器を作ることを意味する。

 

そして、それは人間ではなく多くの自然や生態系を破壊する物であることを示す。

 

次狼の再生屋というのは、人間の勝手な都合によって破壊された生態系や生物を甦らすことにある。

 

そう、ここにいる二人は相対する仕事関係なのだ。烈は知らないだろうが、複雑な事情がこちらはあるのだ。

 

かといって、相手は引退したとはいえ十師族。断ればどうなるかわからない。

 

下手に、敵にすべきではない。

 

そこで、次狼は賭けにでてみることにした。

 

「烈さん、少しいいですか?」

 

「うむ、なんだね?」

 

「ここは、二人っきりで話し合いませんか?色々と積もる話もあるので」

 

少し、威圧する感じで話しかける。

 

「そうだね、君達は外で待機していてくれないか?丁度、私も君と二人きりで話がしたかったところなんだ」

 

それを感じ取った、烈は目元が一瞬鋭くなるがすぐに、口元をニヤリとし、笑うと護衛を全て外へと待機させた。

 

「さて、話とはなんだね?」

 

「ええ、私が言いたいことはただ一つ」

 

二人だけの空間だが、ヒリヒリとした緊張感が漂っている。

 

「正直に言います。私は貴方達十師族が好きではありません」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




テンポよく行くつもりが、シリアスに……どうしようか

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