蛙が鳴いたら雪が降る   作:星森アキラ

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新章だよー!


ヴァリアーと生活編
11.新しいお家


あの後、ルッスーリアに抱っこされながら山を降りおばあちゃんに挨拶するか?と言われたけどなんて言えばいいかわからなかったから手紙だけマーモンに届けてもらった。

私とフランは大丈夫だよって、そんなことを手紙に書いた。

 

ヴァリアーのみんなのことは書くなって言われたけど…私が手紙を書いた後にスクアーロが小さく連絡先のようなのを書いていたのでちゃんと考えてくれてるんだなって軽く考えていた。

 

 

そこからは緊張の糸が切れたのか眠ってしまってぷっつりと記憶がない。

そう、記憶がないからここがどこかもわからない。

寝ていたベットから降りておもむろにそばにあったカーテンを開ける。

うぅっと眩しい光に照らされて目がしばしばする。

外が明るいからまだそんなに時間は経ってないのかな?

 

んーと背伸びをして目を擦る。

やっぱり視力は悪いままなので全体的にボケている。

そういえば連れてきてもらったみんなに説明してないと気付き慌てて外に出ようとした。

が、ドアをあげようと少し開くとガヤガヤと忙しそうに大人達が走り回ってるのが見えた。

ここまで耳も悪くなったのかとノエルは溜息をついた。

 

もう大丈夫かな?としばらくしてからドアを開けてみた。

お、今度は逆に誰もいないや!

 

「わぁ!凄い!お城みたい!!」

 

長く続く廊下に高い窓を見つめ気持ちが高ぶったノエルは思わず声に出ていた。

わーい!と喜びながら広い廊下を走り回っていると角から誰かが飛び出しそのまま衝突した。

ぐへっ!と声を出しノエルは尻餅をついた。

 

「ん?貴様は誰だ!!」

 

「ふぇ?ボクのこと?」

 

ぶつかった鼻を手で覆い隠しながら声の主のことを見あげた。

真っ黒の服に身を包んでいる男の人が三人ほどいた。

背が高いなぁなんてのんきなこと言ってる雰囲気ではなくキッと全員から睨まれているような気がした。

 

「どうする…ガキ一人だったら俺でも殺せるが…」

 

「いや待て、殺す前にレヴィ隊長のところまで連れて行くべきなんじゃないか?」

 

「一昨日の任務の話じゃないのか?子供を連れてくるとかなんとかの…そのフランとか言ってた…」

 

「ふむ、そうだな。さっさと連れて行って任務に戻ろう」

 

「俺が連れて行くから他二人は残って作業を続けてくれ」

 

「えっ?えっ?ええええ!!」

 

ぽかんとしている間に相談事が終わり米俵を担ぐように肩にひょいと持ち上げられた。

 

「わー!おーろーせー!!ボクはちゃんと歩けるぞ!!」

 

ぽかぽかと担ぎ上げてきた人の背中を叩くが一向に止まる気配もなくやっと止まったと思った時にはもう地面にドサっと落とされていた。

お腹が圧迫されていた為か気持ち悪くて目をぐるぐると回らせた。

 

「お前達どうした?そんな慌てて」

 

「レヴィ隊長!怪しげな子供が廊下にいた為連れてまいりました!

また、怪我をしていましたので先程の事故のガラスでやられていたかもしれません。」

 

「…ノエルじゃないか。やっと起きたのか」

 

「あ、レヴィ隊長ってムッツリさんのことだったんだー!」

 

「ぷっ…「おい聞こえてるぞ」失礼しました!」

 

「今すぐルッスーリアを呼んできてくれないか?その後お前は任務に戻ってくれ」

 

「はっ!わかりました!!」

 

ドタバタと走ってその場を離れていく…レヴィって隊長って呼ばれて慕われてるんだ…。

てっきり自己紹介の時はあれだけからかわれてたから下っ端だと思っていた。

 

「レヴィお偉いさんなの?」

 

「…俺よりもっと偉い方がいらっしゃる。とても素敵で尊敬できる人だ。それより足の裏を出せ。

ルッスーリアに見つかる前に応急処置ぐらいはしとかんとな。」

 

なんで?とでもいうようにこてんと首を傾げる。

 

「お前…痛みがわからんのか?」

 

恐る恐る足元を見る…血だらけだった。

無数の引っ掻き傷やガラスが刺さっていたりでボロボロだった。

その光景を見てほんの少しドクンドクンと脈を打つ感覚がして痛いかもと思い始めた。

 

「んーとね、ボク五感が鈍いんだ。

目は周りがぼやけてるし、耳はたまに近くの音でも聞こえないし、痛みや重みとか感じる事も出来ない時もあるの。

だからね、フランとは毎日リハビリしてたよ!」

 

「…そうか」

 

レヴィは顔色ひとつ変えずにそうかとだけ話した。

ガラスの破片を取り除いて消毒をしてくれてるのがちょっとしみて痛かった。

この痛みは感じるんだな…。

 

「…あのね、迷惑とか思わな「ノエルちゃんが起きたって本当かしらー!!」…い?」

 

バンッとドアを開けて入ってきたのはルッスーリアことルッス姐さんだった。

あれマーモンとベルもいる?

 

「まぁ!怪我しちゃって…ボスとスクアーロのせいね!」

 

「なにを言う!!スクアーロが一方的に悪いんではないか!」

 

「元はと言えばそこのチビが起きないからだけどね。」

 

「ボク…そんなに寝てたの?」

 

「一昨日からもうぐっすりとね。死んだかと思ったよ」

 

そんなに寝てたのかー通りでぽけーと頭が働かないわけだ。

 

「にしてもボロボロじゃない…ベルちゃんのお下がりの靴入らなかったの?」

 

「…靴?」

 

「履いてないんじゃなくて気付かなかったんじゃないのかい。

見た感じガラスにも気付かなくて走ってたんだろ?」

 

ドキッとした。

赤ん坊なのにいとも簡単に言い当てた。

 

「しししっ!大当たりっ!」

 

ピュッと何かが飛んできて慌ててルッスーリアが受け止めてくれた。

 

「もう!投げないで頂戴!」

 

「マーモンちゃん凄いね!私より“年下”な赤ちゃんなのに!大当たりだよ!」

 

「ムッ…ボクは赤ん坊の姿なだけで君より大分年上だよ」

 

「うっそだー!ぜーったい信じない!」

 

あんな姿でボクより歳上とか信じられない!と言うと信じなくてもいいよっとそっぽを向いた。

みんなの顔を見てもよくわからなかったからそのうち嘘かどうか教えてもらうことにしようと考えるのをやめた。

 

包帯を巻き終わり靴を履こうとしたが紐が多すぎて結べずベルに笑われて喧嘩したのは言うまでもない。




ヴァリアー大好きなので会話させたい願望からか会話文がとても多くなる…。
書いてて楽しい!!やったぁ!!
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