蛙が鳴いたら雪が降る   作:星森アキラ

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12.お揃いの仲間

「ししっお前ってとことん何もできないんだな。フランがマナーもなにも教え込んでないって意味がようやくわかったぜ。」

 

「うるさい!普段靴とか履かなかったし!おばあちゃんの家にあった本ぐらいしか勉強できることなかったし!!」

 

「あーもう!二人とも落ち着いて!!」

 

靴紐が結局結べないわ元々サイズが合わないわで結局ベルトで締めるだけのタイプをもらった。

今着ている服もベルが買ったはいいけど結局背が伸びて着れなくなったので新品同様なのだとか…。

下着だけはきちんと女性の部下が用意してくれたと言っていたのでそこは安心する。

だが元はベルの物だからか物凄くつっかかってくる。

 

「フンッどうでもいいから早くボスのところまで連れてきてよねベル。」

 

「俺もボスが心配だ。」

 

ギャーギャーとノエルの甲高い声が響く

ベルがひたすら煽るものだからノエルはとことん怒鳴ってしまう。

しかもベルの言うことは普段から気にしていることを的確に言ってくるのだ。

腹立って仕方がない!

ルッスーリアは必死に止めるがベルが止まらない為、ノエルも止まらない。

はぁ、とルッスーリアが溜息をついた。

 

その時、ドアがまたバンッと開きノエルの声より更に大きい声が部屋を響かせた。

びっくりした拍子にルッスーリアに飛びついた。

 

「ゔおぉおい!!うるせーぞお前らぁ!!起きてるならノエルもさっさとこぉい!!」

 

「スクアーロのほうがうるせっ」

 

「なんかいったかぁ!!ベル!!」

 

「まーまー!もうみんな落ち着いて!ノエルちゃんがびっくりしてるわ!」

 

慌ててルッスーリアは抱き直してくれたが肩をポンポンと叩くとそのまま降ろしてくれた。

慣れない靴に少しふらつきながらスクアーロの元へと行った。

 

「フラついてるが大丈夫なのかぁ?」

 

「ヘーキだろ。あんだけ叫んでたんだからさっ」

 

キッともう一度ベルを睨むとししっと笑い返してきた。

ムーッと腹立つが今は無視しておこう、そんなことより気になるのだ。

 

「ボスってどんな人なの?レヴィがね、素敵な人だって変な笑顔で言ってたから気になるの」

 

優しい女性なのかなーと想像していたがノエルの発言にスクアーロが表情を濁したのであれ違うのかな?と余計もやがかかった。

 

「ま…まぁ会えばわかるぞぉ…」

 

心なしかスクアーロが小さく見えた。

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

ボスの部屋に着くまでルッスーリアが手を繋いで連れて行ってくれた。

五感が鈍いことをそれとなくわかってくれたみたいでふらついても足を引っ掛けても怒られなかった。

手痛くない?とか聞いても大丈夫よと言ってくれたので嬉しくてついえへへと笑ってしまった。

 

トントンとスクアーロがノックをしてドアを開ける。

と同時に何かが飛んでスクアーロの頭にぶつかって割れた。

 

「ゔお゛ぉおい!!ちゃんと連れてきてやっただろうがぁ!!」

 

「うるせぇ、ドカスが」

 

あまりの迫力に言葉を失いそうになる。

ルッスーリアが手を繋いでなかったら思わず逃げ出していただろう…

 

「あの人が…素敵なボス…なの?」

 

「えぇ、そうよ。私達が尊敬する素敵なボスよ!」

 

へぇともう一度ボスと言われる人の目を見てみる。

ギロッと睨まれ目があいヒィッ!と声に出して驚いてしまった。

やってしまったと思いつつもう一度覗くが表情は変わらずこっちを見てくる。

思わず泣き出しそうになったがグッと堪える。

 

「おい、そこのガキ。炎がうまくだせねぇのか?」

 

「えっ…あのっ…えっと…」

 

「はいかいいえで答えろ!」

 

「うぇっ!?えっと…は…い…」

 

「おい、スクアーロ。こいつが炎を灯したって時はどのタイミングだったか言え」

 

「あ゛ぁ…あの時はベルが殺そうとナイフを投げていて必死な感じだったなぁ…

ただこいつはリングもなにもなく灯せるんだぁ!」

 

「ほう、リング無しでか…おいガキ!こっちへこい」

 

その呼び出しにまたヒィッ!と声を上げてしまう。

ルッスーリアに手を離され背中を押され前に出る。

 

「お前はその炎が怖いか?」

 

「えっ?」

 

その表情は真剣だった。

この人本気で炎について聞きたいんだ。

相手が真剣ならその分自分も真剣になりなさいって…昔誰かに聞いたことがある。

なら私も真剣に答えなきゃと一度深呼吸をしてからボスと呼ばれる人の方を見直す。

 

「…はい。」

 

答えは元々決まっていた。

この炎を始めて灯した時の記憶はないがこの炎が原因で親と離れたんだというのは容易に想像できたからだ。

でも何故この人達は全く怖がるどころか逆に真剣に話を聞いてくれるのかわからなかった。

 

返答がもらえるかわからないけど少し無言の時間があったので自分からずっと思っていた疑問をぶつけようとノエルは口を開いた。

 

「…ボクの事珍しいっていうけど…こんな手から炎が出るなんておかしいよね?なんで怖くないですか?」

 

「あ゛ぁ…そっかノエルは一般人だったな

怖くもなんともねーしその炎は俺たちにとっては強さの象徴だぁ」

 

見てみろと言わんばかりにスクアーロは手に指輪をはめてグッと力を込める。

瞬く間にブワッと水色の炎が灯った。

 

「そうよノエルちゃん私たちはみーんな炎が出せるの!」

 

見てみてと言わんばかりにルッスーリアやレヴィも炎を灯してくれた。

ベルとマーモンは見せてはくれなかったけどきっと二人も出せるのだろう…

 

「みんな…ボクとお揃い!お揃いだ!」

 

ぱあっと一気に笑顔になる。

初めて同じような人に会えたことが嬉しくてポロポロとまた涙を流した。




うちのルッス姐さんは世話好きなママンみたいな人っていう設定です!
レヴィはボスにとって利益のある人にはきっと優しいかなって
そんな感じで書いてます。
後、ノエルは敬語はですます付ければいいって思ってるだけなのでめちゃくちゃ変なのは仕様です。
そのうち勉強させます。
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