ベルに頭を撫でられながらわんわんと泣いていると安心してかノエルのお腹が鳴り恥ずかしくて思わず涙が引っ込んだ。
その音でレヴィがまたプッと吹き出したので恥ずかしさのあまりにぷぅと頬を膨らませながらベルにしがみついた。
すると突然ふわりと身体が浮き上がった。
ベルが脇に手を入れ持ち上げたのだ。
戸惑う間も無くストンと椅子に座らされれば早く食えよチビとベルに言われた。
ノエルとルッスーリア以外はほとんど食べ終わっているようで慌てて手を合わせていただきますと呟いた。
ノエルにとってこんな大勢と食事をするのは初めてのことで緊張してか手がフルフルと震えてしまっていた。
といっても記憶が無い部分があるため本当に初めてかはわからないが…それでも知り合って間もない人との食事の為自分を良く見せようと少しでも気を張ってしまうものだ。
「なんでそんなに一口がちっせーんだよ。チビなんだからもっと食えよ」
「そうよぉー!遠慮せずたくさん食べてちょうだいね!」
「食わねーんだったらこのウィンナーオレがもらってやるよ」
「あー!だめ!ボクのなのー!」
挙動不審になるノエルが面白いのか度々ベルがちょっかいを出しきた。
何故だかこのベルがフランと重なって少し寂しくなってしまったが悲しんでいても会えるわけじゃないのでそっと胸に閉じ込めておくことにした。
食事が終わって片付けを手伝おうとお皿を重ねていたらすぐさまスクアーロに腕を強く掴まれた。
恐る恐る顔を見ると物凄く睨まれたので慌てて目線を逸らすとさっきよりも強く掴まれたのでビクッと肩が震えた。
「お前が怪我したらめんどくさいんだぁ!少しは自覚をもてぇ!」
「うっ…わかった…」
渋々手を下ろすとわかればいいと言いながら掴んでいた手をスクアーロらは離した。
「そりゃ痛みにも鈍感なら処置する側にしたらめんどくさいだろうね。」
「マモちゃんまで!」
「ムッ…ボクの名前はマーモンだよ。
…それと君にはまだ伝えてなかったと思うからね。」
ん?なにをと問うようにノエルは首を傾げる。
「今から
「日本…?そこになにかあるの?」
「話と難しいから他の人に聞いてくれ。ただ、君のことは色々の問題があって他の同盟ファミリーや9代目にもきちんと話さないといけないことなんだ。」
「その9代目が日本にいるから行くの?」
「いや、それはまた後日改めてってことになったよ。」
「なら他のファミリー…?に会いに行くために?」
「…ま、そんなところだよ。だからこの期間は跳ね馬と呼ばれる人のところに預かってもらうことにしたよ。」
「お馬さん…?」
「ま、着いたらすぐにわかるよ。」
フゥとマーモンが溜息をついてから椅子からひょいっと降りた。
慌てて手を伸ばそうとしたけどそういうのはいらないよと手をどかされた。
赤ん坊の背丈なのに思考も動きも大人っぽくてしかもボクより何歳も年上だと言っていた…。
色々と変だ…もしかしたら身体が縮んでしまう薬でも飲まされたのかもしれない!とひとりでに考え青ざめた。
なーに青ざめてんだよとポンと頭に手を置かれたので声の主の方に顔を向けるとにやにやと口角をあげたベルが立っていた。
「すぐ向かうから早いとこその腫れた顔洗ってルッスーリアに面倒みてもらえよチビ」
そういうと頭においていた手とは逆の手でパチンと一回おでこを指で弾かれた。
いでっと可愛げない声をあげたせいかししっと特徴的なベルの笑い声が聞こえた。
おでこを抑えながらべー!とノエルは舌を出して反発したがその時にはもう背中を向けられていたので少し悔しい気持ちになった。
「ルッス姐さーん!顔洗うところ教えてほしいんだけど…目が腫れてるから洗えってベルが言うの!」
「あら!わかったわ。んーノエルが寝てた部屋は仮の寝室みたいなものだから…私の部屋に行きましょうか!」
「うん!」
この場に誰か一人でもいたらきっと止めていただろうけど不運なことにもみんな自室に戻ってしまった為に誰もいないのだ。
この後、ノエルが叫び声を上げて大泣きしたのは言うまでもない。
死体をみて倒れたのに死体がある自室に連れ込むあたりうちのルッス姐さんはドジっ子変態オカママ属性です。