「やっぱり最萌はサチちゃんだろう」
「うむ、異存はないな」
「アスナとかシノンとか邪道、サチちゃんこそ天使である」
「こんなに可愛いサチちゃんを不幸にするなんて茅場晶彦許すまじ」
今日も恒例の「サチちゃんを愛でる会」で俺たち4人はもう何百回も見たSAO第三話を視聴し、感想を述べている。
そして最終的には自分たちがサチちゃんを守れたならという話へと落ち着く。
「ああーマジでSAOに神様転生したいわー」
「最強チート貰ってSAOに殴り込みかけたいわー」
「そしてサチちゃんを救いたいわー」
そんな3人の恒例のセリフに俺はいつものように尋ねる。
「サチちゃんを救ったらやっぱりその後はどうすんだ」
そうするとみんなは躊躇いもなく叫んだ。
「「「キリトさんとくっつける!」」」
「だよな!キリサチこそ至高!異論は認めん!」
俺も声を上げて同意した。
うむ、まさにそれだ。
俺らは別にサチちゃんを独り占めしたいなんて毛頭考えてない。
ただサチちゃんが幸せになれるなら、どんな踏み台な人生だろうが喜んで引き受けるマゾ野朗どもだ。
それに俺たちじゃキリトさんを超えるなんてどう考えても無理だしな。
「カモントラック!俺達を神様の元まで導いてくれ!!」
俺は勢いよく立ち上がり天井に向かって雄叫びを上げる。
ここはマンションの6階。
どう考えてもトラックなんて現れるわけがない。
そんな事は起きるわけがないが、それでも言ってしまうのがノリというものだ。
そう、神様転生なんて本当はないことなんて百も承知なのだ。
でもふと窓の外に目をやったとき、
外からタンクローリーが突っ込んでくるのが見えた。
みんなもそれを見て呆然としていた。
そして逃げる間もなくタンクローリーは俺たちをミンチに変えて大爆発を起こした。
意識が途絶える前、「それトラックちゃう、タンクローリーや」と思った俺は大分混乱していたんだろう。
その後、俺たち4人は神様が誤ってタンクローリーを蹴飛ばしてしまい、殺してしまったと土下座している光景から
チート能力ガチャ(Fate世界の能力ピックアップ期間中)で転生チートを貰ってSAOの世界に生まれ変わるという
今どき「なろう」でも使われないっていうぐらいのテンプレ展開を経て、
俺たち4人は今、SAO世界に降り立った。
と言えばなんかカッコ良さそうだが、現実はもっと酷かったです。
「産道って結構キッツいですね、逆子だったようで出るまで超痛かったです」
将来、月夜の黒猫団リーダーになるらしい俺、ケイタは出産がトラウマです。
「転生先のママンは美人とか誰が言い出したんだろう、普通におばちゃんパーマな太っちょママンの黒光りおっぱいプレイにはSAN値がガリガリ削られましたよ」
父親の血が良かったんだろう、細目だが割りとイケメンのテツオはおっぱいプレイの幻想をぶち壊されたようだ。
「大人の精神年齢でおむつプレイってヤバイね、逆に癖になって開いてはいけない扉を開いてしまいました。ほら見ろ、今でもまだおむつ装備してるぞ」
ササマル、それは本当に開いたらいけない扉だ、普通にみんなドン引いてるぞ。
「俺なんて赤ちゃん時代に流暢に話したりチート能力を見られた結果、化け物呼ばわりされて施設に捨てられたんですがナニカ?」
そんなダッカーはチート能力のおかげで施設ぐらしだと言うのに随分と羽振りが良さそうだ。
アルマーニの服を違和感なく着こなしている。
これからこいつは俺らの財布だ、アイコンタクトで他の2人と意見一致した。
こうして無事に小学校で再会した俺ら4人はお互いのこれまでを語り合い、
そして一つの結論に達した。
「「「「これは酷い転生物語ですね」」」」
転生って幼児からだとかなりキツそうですよね。
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