ハイスクールD×D 気弱なイッセー   作:kue

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Life14

さて、決闘が決まったわけだけど僕はある意味決闘をしていた。

「すみませんでした!」

部員の皆がいる前で僕は再び土下座をしていた。

何故か―――――それは、僕が負ければ命をあげると言ったことに対してだった。

特別に用意された控室で部長はかなり怒っているらしく、僕は

その顔を見た瞬間に反射的に床に手をつき、土下座をしていた。

「……イッセー」

「っ!」

部長の声が聞こえ、肩をビクッと震わせた僕は恐る恐る顔をあげると

そこには泣いている部長の顔があった。

「バカ……どうして命なんかかけるのよ」

部長は泣きながら、僕を優しく抱きしめた。

……優しいな……部長は僕の為に

泣いてくれて、こんなにも心配してくれる。

「ごめんなさい…………絶対に勝ってきます。ぼ、僕だって

まだ死にたくないですもん」

「ふふ、そうね……待ってる」

部長は僕のおでこにキスをして、背中を軽く押してくれた。

……なんでだろ、今は恥ずかしいとか言う気持ちはなくて、

心の底からやる気が満ち溢れてくるよ。

僕は準備を終え、外で待っているライザーさんのもとへと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お待たせしました」

ライザーさんの目の前に立つとめんどくさそうな

表情を浮かべて僕の方を見てきた。

「まったく。あのまま、何もせずにいればお前も死なずには済んだのにな」

どうやらライザーさんは僕に百%勝つと思っているらしかった。

……絶対に勝つ…………部長と約束したんだ! 勝って帰ってくるって!

「そうですね。そのままのうのうと平和に

暮らせたかもしれません……でも、部長が悲しんでいるのに

僕はのうのうと暮らせません……悪いですけど、あなたには

部長を愛しているって言う感じがしないんです」

『Boost!』

「愛してもいない人と結婚するなんて僕は認めない!

結婚は二人が幸せになって初めて結婚っていうんだ!

僕は貴方を倒して部長を取り戻す! 貴方の運命は僕が決めます!」

その直後、僕は全身から内にある魔力を開放すると辺りの

地面が大きくへこんだ。

「また魔力を暴走させるのか?」

「いいえ! この力で! 僕は貴方を倒します!」

僕の感情が爆発するとともに籠手にはめられている宝玉が

さらに強く、輝きを発し始めた!

さあ、行くよドライグ! 僕に力を貸して!

『ああ、いってやれ!』

「バランスブレイク!」

『Welsh・Dragonn balance blaker!』

宝玉の輝きが最大になったと同時に籠手から音声が鳴り響き、

辺りに魔力が放出された!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光が止み、目を開けると目の前の視界は普通なんだけど、手を見てみると

赤い鎧が見えた。

『これが赤龍帝の鎧だ』

す、凄い! 体の奥底から力が満ち満ちてくる!

「ブーステッドギア・スケイルメイル!」

「そんなはったりが通用する相手か?」

ライザーさんは炎を手にともして殴りかかってくるけど

僕はその拳を片腕で掴んで止めた。

「なっ!」

「行くぞぉぉぉぉぉぉ!」

『Boost! Boost! Boost! Boost!

Boost! Boost! Boost! Boost!』

「ゴッ!」

魔力を連続で倍加させて、ひじの部分から魔力を噴射させて思いっきり

ライザーさんの顔面を殴って、殴り飛ばした。

殴り飛ばされたライザーさんはそのまま飛んでき、近くに立っていた

高い建物にぶつかって穴をあけるも、背中から炎で翼をつくって

勢いを殺し、地上に降り立った。

「ガッ! てめえ!」

「もう一回!」

僕は背中にから膨大な魔力を一気に噴出させ

飛行しながらライザーに近づき、腕を突き出して相手を殴ろうとするけど

それは避けられてしまう。

――――――ズゴォォォォォォォォ!

しかし、その拳は何もない場所を殴ったにも拘らず、

地面を大きく抉り衝撃波を辺りにばら撒いた。

「くぅ! このクソ野郎がぁ!」

「う、うおぁぁぁぁぁ!」

ライザーは炎を球状にし僕に何発も投げつけてくる

けど、僕が叫んだことで全身から発せられた魔の波動で

火球は全て一瞬にして消え去った。

足が震えながらも、僕はライザーさんに向かっていく!

「ぶっ飛べぇぇぇぇぇぇぇ!」

―――――ドゴォ!

「がはぁ!」

僕の拳がライザーさんの顔面を捉え殴り飛ばすと建物をいくつか貫通した。

「おらぁ!」

ライザーさんは炎を放出して圧し掛かっていた瓦礫を退かすと

僕に巨大な火球を何発も放ってきた。

「わわ!」

僕はそれを籠手から魔力を大量に噴出して、その勢いで

上空に避難して火球をかわした。

「喰らえ!」

僕は籠手から魔力の弾丸を何発も放つとライザーさんは大きく吹き飛ばされた。

「部長! この場でのプロモーションを

お許しください! プロモーション、ナイト!」

「舐めやがって!」

ライザーさんが炎の翼を出してものすごい速度で近づいてくるが僕は

それを上回るナイトの凄まじい速度でそれをかわした。

「ど、どこだ!?」

「キィィィィィィック!」

「がぁ!」

僕は高速で移動しながら後ろから蹴りを入れるとライザーさんは

避けられずにモロに喰らってしまいそのまま遠くのほうにまで吹っ飛んで行き、

建物に直撃した。

「くそがぁぁぁぁぁ!」

ライザーさんは叫びながら炎を全身から放出して、建物を

炎の爆発で消し飛ばした。

さらに手から小さな火球を無数に作り出していき、宙に浮かべた後に

それらを一気に僕に向かって飛ばしてくる!

「ドライグ!」

『Start! High speed time!』

バランスブレイクで魔力が数倍にも跳ね上がったおかげか以前よりも

さらに上の速度が出て、全ての火球を避けたり、鎧で弾いたりしながら

ライザーさんに向かっていく!

「だぁ!」

「がっ!」

僕の速度に付いていけなかったのか、反撃することもできずに僕の拳が

彼の腹に突き刺さり、そのまま魔力を噴射させて凄い速度で腕を振り切り、

相手を殴り飛ばした。

「ハァ……ハァ……ハァ」

『良い調子だ相棒。そのままの調子で行け!』

ドライグの激励の後、向こうの方で大爆発が起き、憤怒の表情を浮かべ、

全身から炎を噴き出しているライザーさんが僕を睨みつける。

「認めたくはねえがてめえは既に化け物以上だ! だがな! 俺は上級悪魔!

転生したての下級悪魔なんかに負けるわけにはいかないんだよ! 

主であるリアスの前で滅びやがれ!」

ライザーさんの魔力が爆発的に上がったかと思うと炎が凄まじい勢いで

彼を包み込み巨大な、まるでフェニックスの様に変貌した。

観客達は何かで皮膚を隠さないと火傷してしまうほどの熱気に襲われた。

 

 

 

 

 

「ま、まだあんな奥の手を残していたなんて」

『怖いか? 相棒』

頭の中にドライグの声が響く。

ああ、怖いさ。でも、部長が! リアス先輩がかかってんだ!

この戦いは諦められない! ドライグ! 早々にこの戦いにケリをつけたい!

ドライグ!

『……分かった』

その時、宝玉が赤色に輝きはじめ、一瞬だけ僕の腕の感覚がなくなった。

「おぉぉぉ! 炎の鳥と鳳凰と言われたこの炎で塵となれ!」

「どりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

――――――ドゴォン!

お互いの顔にお互いの拳が入った。

熱い熱い熱い熱い! 痛い痛い痛い!

そんな感情がふつふつと上がってくるけど今はそんな事言ってられない!

「ぐはぁ!」

先に膝をついたのはライザーさんだった。

「くっそ、なんで俺が」

「これの所為じゃありませんかね?」

「十字架!?」

ライザーさんは僕が見せている物にかなり驚いていた。

僕が見せているのは十字架、ここに来る前にアーシアさんから

借りた奴を握りしめてライザーさんを殴りつけていた。

悪魔にとって聖なるものは害を与えるもの、十字架叱り

後もう一つもだけどね。

「確かに十字架のダメージはフェニックスでも治しきれねえ!

だがそれはお前も同じ! 悪魔であるお前が素手で持つなど愚の骨頂だ!」

「これを見ても?」

僕は籠手とは反対側の手の鎧を解除して、

ライザーさんに見せるとライザーさんはとても驚いていた。

「お、お前自分の腕を籠手に宿る龍に!」

「ええ、腕はドライグに代価として払いました」

僕の腕は人間の腕じゃなくて真っ赤な鱗で覆い尽くされている

ドラゴンの腕に変化していた。

「お前正気か!? そんな事をすれば二度と元には戻らねえんだぞ!」

「確かに二度と戻ってこない。でも……でも、こんなところで負けられないのは

貴方だけじゃないんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

――――――バキィィ!

「がはぁ!」

僕は倒れているライザーさんの首を龍の腕で掴んで籠手で殴りとばした。

「ついでにこれもです」

『Transfer!』

「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

僕はライザーさんにギフトで強化した液体をかけると、ライザーさんは

悲痛な叫びをあげながら、地面にのたうち回った。

それを見た周りの観客達から悲鳴の様なものが聞こえてきた。

「聖水です。僕の同僚に元シスターがいましてね。その子から借りてきたんです。

上級悪魔なら大したことはないんですがギフトで力をあげた聖水なら効果は跳ね上がる」

「て、てめえ!」

徐々にフェニックスの特性で回復はしていくけどその速度は今までと比べて

段違いに遅くはなっていた。

彼の服はボロボロで炎も弱弱しくなっていた。

「おぉぉぉぉぉぉ!」

僕はライザーさんに殴りかかるが上級悪魔としてのプライドなのか

ライザーさんも拳をぶつけ、鎧が砕け散った!

『相棒! そろそろ限界のようだ!』

未完成のバランスブレイクじゃここまでが限界のようだね!

「おぉぉぉぉぉぉぉお!」

お互いの拳がぶつかり合い僕の鎧は拳の部分が砕け散ってライザーさんの

拳からは鮮血が触れてきた。

「おぉぉぉぉぉぉぉ!」

「うおぉぉぉぉぉぉぉ!」

それからはただの殴り合いだった。

どっちかが倒れればお終いのサドンデス。

そこにあるのはプライドと意地のぶつかりあいだった。

上級悪魔として僕みたいな下級悪魔に負けられないというプライドと

部長を何としてでも助けだすという僕の意地があった。

 

 

 

 

 

 

 

「うらぁぁ!」

「ぐふぅ!」

僕の拳がライザーさんの腹部に直撃して

血反吐を吐いてライザーさんが数歩下がった。

『Transfer!』

僕は、十字架にギフトを譲渡して10倍に強化させてから

龍の腕となった腕で十字架を握りしめた。

それを見たライザーさんは慌てて僕に話しかけてきた。

「ま、待て! この縁談は悪魔の未来を決定するかもしれないものなんだぞ!

それを何も知らねえお前がどうこうしていいもんじゃねえんだ!」

悪魔の未来ね……確かにそれも重要ですね。

「そうですね……未来も大切です。でも、民を犠牲にしてまで

手に入れた未来なんかロクなもんじゃない!

こんな誰も幸せにならない縁談なんか僕が潰す! 未来って言うものは

何かに頼るんじゃなくて自分の手で切り開いていくもんなんだ!」

僕は持っている全ての力を込めてライザーさんの腹部に拳を入れると

ライザーさんは血反吐を吐いて数歩だけ後ろに後ずさった。

「こ、この俺が」

そう言ってライザーさんは地面に倒れ伏した。




どうもっす
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