ハイスクールD×D 気弱なイッセー   作:kue

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Life21

僕の目の前には一本の剣があった。

その剣は皆の思いが詰まった最高の剣、聖と魔が宿った剣。

「行くぞ! フリード!」

僕はナイトの特性である速さで高速移動してフリードに斬りかかった。

金属音が鳴り響いた瞬間に、

エクスカリバーの聖なるオーラが一瞬にして消え去った。

「っ!? 本家本元を超えるのかよ! そんな駄剣が!」

「その剣が真のエクスカリバーであれば勝てなかったろうね。

でも、そんなパチもんじゃ僕の同志が詰まったこの剣には勝てないよ!」

「ちぃ!」

フリードは舌打ちをして一旦距離を取った。

「伸びろぉぉぉ!」

彼のエクスカリバーが意思をもったかのようにウネウネと動き出し

何本も枝分かれして神速でこっちに向かってきた。

エクスカリバー・ミミックとエクスカリバー・ラピッドリィの効力だね。

全ての方向からの攻撃を聖魔剣をあらゆる方向に振りまわして、

全ての見えない攻撃をいとも簡単に防いだ。

殺気さえ分かれば来る場所なんてものは分かるからね。

「なんでだよ! 何で当たらねぇんだよぉぉぉ!

大昔から最強伝説を語り継がれてきたんじゃねえのぉぉぉぉぉ!?」

フリードは叫ぶ。

明らかにその顔には焦りが見えていた。

「ならこれも追加で行っちゃおうかぁ!」

剣の刀身が消えた、透過現象?

……いや、エクスカリバー・トランスペアレンシーの力か

……いくら透明になっても今の僕には通用しない!

僕は刀を右に左に動かし、透明の刀身を防ぎきると

彼の顔は驚愕の色に染まりあがっていた。

「そのままにしておけよ」

隣から明らかに不機嫌そうな顔をしたゼノヴィアが

割り込んでくると聖剣を片手に持ち右手を宙に上げた。

「ペトロ、バシレイオス、ディオニュシス、

そして聖母マリアよ。我が声に耳を傾けてくれ」

何かの言霊を発し始めている。

彼女は一体何をするつもりなんだ。

疑問に感じていた僕の視界で空間がゆがむ。

ゆがんだ箇所に手を入れると一本の剣が出てきた。

「我はここに開放する――――――デュランダル!!!」

デュランダル!? エクスカリバーと同じくらいに有名な聖剣だ。

「デュランダルだと!」

「貴様、エクスカリバーの使い手ではないのか!」

流石のバルパーとコカビエルも驚いていた。

「私はもともとはデュランダルの使い手だ。エクスカリバーの使い手も

兼任していたがな。さあ、フリード・セルゼン! デュランダルとエクスカリバーの

頂上決戦と行こうじゃないか!」

デュランダルは僕の聖魔剣よりも凄まじいオーラを発している!

「そんなのアリですかぁぁぁぁぁ! こんな所で

そんな設定はいらないんですよぉぉぉぉ!」

フリードは叫び散らしながら刀身を何本にも枝分かれさせて、

ゼノヴィアに向けて放つ―――――しかし

ゼノヴィアのたったひと振りで砕け散った姿を現した。

「所詮は折れた聖剣をあわせたものか、つまらん」

彼女はつまらなさそうに嘆息する。

「これで終わりだぁぁぁ!」

エクスカリバーが折れたことに驚きを隠せないでいる

フリードに僕は高速で彼に近づき聖魔剣を振りかざした。

フリードもエクスカリバーで防ごうとする。

「はぁぁぁ!」

直後、鮮血が舞うとともにエクスカリバーの折れた音がして

僕の視界にキラキラと輝く塵が舞った。

「見ていてくれたかい? 僕らの剣がエクスカリバーに勝ったよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そ、そんな……有り得ない……反発し合うものが合わさるなど」

フリードが倒されたのを見ていたひどく狼狽した初老の堕天使の姿が見えた。

そうだ、まだこいつがいた。

聖剣計画の主任、バルパー・ガリレイ。

こいつを倒さない限り僕の役目は終わらない。

「そうか! 分かったぞ! 先の大戦で聖と魔のバランスが

崩れているならば説明がつく!魔王だけではなく神も――――!」

バルパーが何かに気づいたような顔を浮かべ、

その内容を話そうとした瞬間、バルパーの腹部を光の槍が貫き彼は地面に倒れ伏した。

「バルパー、お前は優秀だったよ。優秀だったが故にその結論に至ってしまった。

貴様がいなくてもこの計画は進んでいたのだよ」

僕はすぐに倒れ伏した彼に近づいて確認をするが既に絶命していた。

「さて、今気付いたんだが貴様ら数は少なくないか?」

「どういう意味かしら?」

「いや、あらかじめ調べた調査では貴様の下僕の数は6人の筈だ。

だが今は5人しかいない……あぁ、そうか。奴がいないんだな、赤龍帝が」

っ!そうか、彼は今

すると、コカビエルは呆れたような調子で僕たちに話し続ける。

「だが、まああんな奴を下僕にした意味が分からんがな」

「どういう意味かしら?」

隣りから聞こえてきた部長の声は顔を見なくても怒っているのが分かった。

魔力が徐々に上がってきている。

「知ってるか? 堕天使側ではな今回の

赤龍帝には触れなくてもいいという風に決定されたのだよ」

ここまで言われたのなら流石の僕でも怒る……いや、僕だけじゃない。

皆が表情を怒りに染め上げていた。

「今回の赤龍帝は実に弱すぎる! 魔力の総量は赤子以下!

そんな奴を下僕にする意味が分からん! 私なら恥ずかしくて外も歩けんわ!」

「……な」

ブツブツと部長が何かをつぶやいている。

「……するな。……辱するな! 侮辱するな! イッセーを侮辱するなぁぁぁぁ!」

一気に部長の魔力が跳ね上がった!

こ、こんなにも怒った部長を見るのは初めてだ!

「くはははははははは! 貴様、まさか奴に惚れてるのか?

あんなクズに惚れるなど愚の骨頂だ。もう少しましな奴を

愛した方が得だぞ。自身の評価を下げる」

その一言で部長は完全にブチギれて全身から紅色のオーラを放出し始めた!

「うるさい! イッセーは! イッセーは強いんだぁぁ!」

部長の手から余りに巨大な破滅の魔力が放たれた!

で、でか過ぎる! 近くにいたら僕らまで消滅してしまいそうだ!

僕たちは慌てて部長から離れた。

「あぁぁぁ!」

「はははははは! 素晴らしい! 実にすばらしいぞ!

貴様も兄に負けず劣らずの才があるようだ!」

コカビエルは消滅の魔力を両手で押えこんだ。

あ、あの質量の消滅の魔力を素手で防ぐなんて……いや。

「ぬぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」

でも、コカビエルも無事ではなかった。

抑えている手からは大量の血があふれだし、彼の衣服もところどころ裂けていた。

「雷よ!」

朱乃先輩が落雷をコカビエルに落とすがコカビエルはその黒い翼を

一回大きく羽ばたかせるだけで消し去ってしまった。

「ならば!」

ゼノヴィアさんがデュランダルでコカビエルに斬りかかっていく。

「甘いわ!」

コカビエルは空いている手から波動を発し彼女を宙に浮かせるとケリを入れた。

「がぁ!」

ゼノヴィアさんは苦悶の声をあげて蹴り飛ばされた。

「そこ!」

「僕もだ!」

「甘いわぁぁ!」

小猫ちゃんと同時に僕もコカビエルに突っ込んでいくがコカビエルから発せられた

魔力の波動で吹き飛ばされてしまった。

いつの間にか部長の放った魔力も消滅し全員が肩で息をして絶望的な表情をしていた。

「貴様たちは使える主を失ってまでよく戦うな」

コカビエルが言い始めた言葉に僕たちは理解が出来なかった。

「分からないような顔をしているな。

教えてやろう、神は死んだんだ! 先の大戦で魔王とともにな!」

僕はコカビエルが叫んだ言葉に開いた口がふさがらなかった。

魔王様はなくなられたのは聞いた……でも、まさか神まで死んでいたなんて。

「そ、そんな神はいないのか?」

僕の近くにいたゼノヴィアさんがショックを受けて地面にへたり込んだ。

今まで信仰してきた物が一気に崩れさったんだろう。

「冥土の土産だ。そろそろ死んでしまえ」

コカビエルがこっちに翼を鋭くして放ってきた。

まずい! 皆だけでも!

僕は辺りに聖魔剣をいくつも作り楯の様にするが無残にも砕かれた。

もう駄目だ!

今にも鋭くとがった漆黒の翼が僕達を貫こうとした瞬間!

「ぐおぁ! 誰だぁ!」

そう思ったときいきなりコカビエルに赤色の球体が直撃し彼を吹き飛ばした。

こ、この魔力は!

「僕の友達はやらせないよ?」

そんな声が聞こえてきた。

この声は……僕の友達の声だった。




こんばんわ!
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