ハイスクールD×D 気弱なイッセー   作:kue

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Life22

「……ここは」

「あ、起きた」

僕が目を覚ますと最初に視界に入った光景は天井……ではなくドアップの

オーフィスの顔だった。

「……近いよオーフィス」

僕がそう言うとオーフィスは顔を

退けてくれてようやく天井が僕の視界に入った。

「イタタタタタタ」

僕が体を起こそうとするとところどころ痛みが走った。

『やっと起きたか相棒。既に闘っているぞ』

頭の中にセイグリッドギアを通してドライグの声が聞こえてくる。

「だろうね……学校のあたりからかな? ものすごい魔力が感じられる」

この魔力は……皆だ……皆がいるんだったら僕も行かないと。

僕はベッドから起き上がって服を着替えていると

オーフィスが不思議そうにこちらを見ていた。

「イッセー」

「ん?」

「何故、出かける」

「ん~。皆が戦ってるから」

オーフィスが頭の上にいくつもの?を浮かび上がらせているのが見て取れた。

まあ、いつか君にも分かるよ、オーフィス。

仲間が戦っているのに一人、寝て休んでなんかいられないよ。

「行こうか、ドライグ!」

僕は悪魔の翼を生やし窓から飛び降りて、部長達が戦っている

学校の方面へと行こうとしたんだけど。

『……ところでだが、相棒』

「ん? 何?」

『お前、空飛べたのか?』

「………落ちるぅぅぅぅぅぅ!」

何故か、悪魔の翼を広げて必死にパタパタと羽ばたかせているのに

僕の体は少しも浮かずにそのまま地面へとまっさかさまに落下した。

「ひぎゃぁぁぁぁ!」

何で翼広げてるのに飛べないざますかぁぁぁぁ!?

「あうぅぅぅ、い、痛い」

何とかお尻から落ちたけど……割れそうだ。

『既に尻は割れてるがな』

「うるさいよ……ねえ、ドライグ。こんな事出来る?」

『………相棒、もう特撮を真似るのはやめてくれぇぇぇぇぇぇ!』

僕が頭の中で想像したことがドライグにも流れたのか、

籠手からドライグの悲痛な叫び声が聞こえてきた。

そ、そんなに叫ばなくてもいいのに。

「ね?お願い! 僕飛べないもん!」

『うぅ、もう知らん! 勝手にしろ!』

そう言いつつもドライグは僕の言うとおりに魔力で包みこんでくれた。

「さあ、行こうか!」

そのまま僕は某ライダーさんみたいに飛んでいった。

……地味に怖かったね。

 

 

 

 

 

 

 

「イ、イッセーくん!? き、傷の方は!」

「ん? ああ、大丈夫!」

僕は思いっきり木場君にサムズアップした。

だけど木場君は一切、リアクションを取ってくれず真顔で僕の事をまじまじと見ていた。

……これ結構恥ずかしいんだよ。

「ほう、貴様が」

「あ、どうも。今の赤龍帝の兵藤一誠です」

僕が堕天使さんに頭を下げて挨拶をすると心底、僕を

軽蔑している様な目つきで僕を見てきた。

「ふん! 貴様のような奴がここに何をしにきた」

「何って……貴方を倒しにです」

僕がそう言うと堕天使さんは、腹を抱えるくらいの勢いで大笑いをし始めた。

「くはははははははは! そうかそうか! 今の赤龍帝は冗談がうまいもんだな!」

辺りを見回すと学校はボロボロで後ろには傷だらけの皆がいた。

その姿を見ると沸々と僕の腹の底から怒りがわき出してくる。

「お前の運命は僕が決める!」

「やれるものならな!」

『Boost!』

「おらぁ!」

「はぁぁ!」

僕の拳とコカビエルの拳がぶつかり合い、辺りに凄まじい暴風が発生した。

……あれ? なんだろ……前よりも力が上がってる気がする!

「うりゃぁ!」

「ぐぁ!」

以前よりも力が上がっているのか、向こうのパンチが思いのほか弱く感じ、

本気の5割くらいの力で簡単にコカビエルを殴り飛ばせた。

「あ、あの本気出して下さいよ」

「っ! 貴様ぁぁぁぁぁぁぁ!」

僕の発言が癪に障ったのか堕天使さんは鬼の形相を浮かべ自らの

周辺に光の槍をいくつも浮かべた。

ひぃ! な、何か怒っちゃったし!

『Boost!』

「っ! 何だ貴様のその魔力は!」

堕天使さんはかなり驚いているのか顔を歪めて僕の方を見ていた。

「な、何って」

「あり得ん! 貴様が私の魔力量を超すなど! あり得んのだぁぁ!」

堕天使さんは光の槍を一斉に僕に向かって飛ばしてきた。

「ドラゴンショットォォォ!」

こちらに向かってくるすさまじい数の槍に向かって

倍加でたまった魔力を弾丸のように籠手から

大きめの弾を撃ちだすと思いのほかに

その魔力の弾は大きく広がり一気に槍を消し飛ばした。

その衝撃波で堕天使は大きく吹き飛ばされ地面に叩きつけられた。

「がっ!」

口から大量の血反吐を吐きだしながらも、僕を

睨みつけながら立ちあがる。

ひっ! に、睨みつけられるのはやっぱり慣れないよ。

「はぁ、はぁ、はぁ。認めん! この俺がこんな

雑魚にやられるなどあってはならんのだぁぁぁぁぁ!」

コカビエルは激昂すると魔力を徐々に増幅させていき光の力と魔力を合わせて

巨大な、オラに元気を分けてくれ! みたいな状態で作り始めた。

「で、でかい!」

『相棒、ここで避ければここら一帯を覆っている

結界は一瞬で消滅し、町も一瞬で消滅しちまうぞ』

「………仕方がない」

「イ、イッセー! いくらあなたでもあれは無理よ!」

大丈夫ですよ、部長!

「ひとまず皆さんはここから動かないでください!」

「おぉぉぉぉぉぉぉぉ! 死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

コカビエルはあまりにも大きな球をこちらに投げつけてきた。

「おぉぉぉぉ!」

僕はドラゴンの腕でその大きな球を受け止めようとした。

「はははははははははは! 片手で受け止められるものか!」

「ぬぬぬぬぬぬぬぬ!」

僕は籠手から魔力をどんどん放出していき、推進力を得て、

思いっきり地面を踏み締めて足に力を込めると魔力の球は止まった。

「バ、バカな……と、止めた……だと!?」

堕天使は自らの最大の攻撃を片腕で止められた事に驚きの声を上げた。

さあ、ここからだ!

『相棒、一か八かだぞ』

「試してガッテン! すぅぅぅぅぅっ!」

僕は深呼吸をするようにして大きく息を吸い始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

か、彼は一体何を。

「……じょ、徐々にコカビエルの放った魔力が小さくなっていく」

っ! 小猫ちゃんに言われてようやく気付いた。

コカビエルが放ったとても大きな魔力の塊からイッセー君は

魔力を吸い取り続けていた。

「で、でも光は悪魔にとって有害なはずですわ」

「イッセーは光と魔力を分けて吸収しているのよ」

徐々に球の大きさは小さくなっていき遂には完全に魔力だけが吸収され

光は別の場所に軌道をそらされて消滅した。

「う、うぷ!」

「な、何を」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こ、こら暴れるな!

さっき吸収した魔力を炎をイメージして変換するんだ!

変換変換変換変換!

さっき吸収した魔力が次々と炎に変換されていき、全てが

変換されると僕は一気に深呼吸で肺に溜めた息を吐き出すようにして

口内で炎へと変換した魔力を口から放出した。

「ぶはぁぁぁぁ!」

「っ!」

口から吐き出された凄まじい火力の炎はコカビエルどころか

学校の校舎の一部をもごっそりと包み込んで大爆発した。

……や、やっば! 学校壊しちゃったよ!

「が……がはぁ」

炎に飲み込まれたはずの堕天使さんは口から血反吐を吐きながらも

未だにその傷ついた体で立っていた。

「まだ、動くんですか!」

「き、貴様なんぞに俺は負けん!」

「だったらバランスブレイクで」

バランスブレイクをしようとした瞬間、突然、体が熱く感じた。

な、なんだろ……この感じ。

なんというか……身体が喜んでいるような……心臓の鼓動も

どんどん速くなっていってるし……。

血が騒ぐ、体中の魔力が歓喜に打ち震えているように

籠手から勝手に魔力が漏れ始めた。

「これは驚いたな。予想外の展開だ」

上から声が聞こえたのでそちらの方を向くと

そこには白の装甲を纏った人物が宙に浮いていた。

「え、えっと誰?」

「……パニシングドラゴン」

木場君がボソッとその単語を呟いた。

え!? えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?

い、今上にいる人が白色の人!?

という事は僕のライバル!?

め、めちゃくちゃ強そうじゃないですかぁぁ!

「ロンギヌスの一つ、ディバイン・ディバイディング……。

既に鎧化しているという事はその姿はバランスブレイカー状態の

ディバイン・ディバイディング・スケイルメイルか。

忌々しい限りだ。邪魔立ては」

「まあ、もともとはお前を捕えに来たんだが……くふ、まさか

コカビエルともあろうものが赤龍帝にボコボコにされるとわな」

白の人は堕天使さんの話に微塵の興味もないのか

話し切る前に自分の話を割り込ませた。

「ま、良いか。敗因は堕天使の判断ミスとコカビエル、

貴様のその自信からくる驕りが敗北の原因だ。もう終われ」

『Divide!』

どこからとなくそんな音が聞こえたかと思うと

堕天使さんのオーラが少なく……いや半分になって白の人の

魔力が半分、多くなった。

「き、貴様! 俺に逆らうのか!」

突然のことにコカビエルという堕天使は慌てふためく。

『Divide!』

さらにもう半分になったコカビエルのオーラは

すでに下級クラスになっている。

す、すごい……魔力を倍にするブーステッドギアとは違って、

相手の魔力を半分にし、その半分を自らの魔力にする……これが白の力。

「逆らうも何も貴様に従ったつもりはない」

一瞬の白い閃光がしたと思うと、何かを殴りつけた音とともに

地面に倒れた音が聞こえ、そちらを見るとコカビエルが気を失っていた。

白の人はコカビエルを担ぐと僕の方を向いた。

「ふむ、君は強いのか弱いのかがよく分からないな。まあ、良い。

コカビエルを圧倒していたんだ。それなりの強さはあるという訳か。

こっちのフリードも持って帰るよ。堕天使側のミスは自ら修正する」

そう言って、寄りを着た人は白い閃光になってどっかに行ってしまった。




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