「おらぁぁぁぁぁぁ! ダークワイドォォォォォォォ!」
「ぬぅ!? お、お前ズルイぞ! さっきから何回連続で使ってやがんだ!」
はい、こんばんわ皆さん。兵藤一誠です。
春に悪魔になり今は夏、ということで僕は今、契約者さんと某RPGをしています。
この人は僕の常連さんかな? なんだか最近連日この人に呼ばれるんです。
雰囲気は怖くてビクビクしていたんですが話してみるとかなり面白い人で
今では常連さんの一人です!
「おらぁぁぁぁぁぁぁ! PA! スーパーワイド3!」
「ぬぁぁぁぁぁぁぁ! また負けたぁぁぁぁ!」
ゲーム画面には僕が勝利したことを示す文字が表示され、
向こうの常連さんの画面には敗北を示す文字が表示されているだろう。
ははははははははははは! 僕にこのゲームで勝とうと思う方がおかしいのだよ!
なんたって90周以上クリアしたからね!
「たっく本当にお前は強いなぁ」
「いやいや、貴方こそお強いですよ」
僕はゲームの後片付けをしながらそう言った。
「ほい、これ今日のな」
そう言う常連さんから某特撮番組の映画の特別披露試写会のチケットを受け取った。
イヤッホォォォ! 今度の休みに行こう!
そう思いながらチケットを大事にポケットに入れた瞬間
「そんなに特撮が好きなのか? 赤龍帝」
その人の背中に漆黒の12枚の翼が姿を現し、部屋中に
漆黒の翼が舞った。
「あ、貴方は」
「ん? 俺? 俺は堕天使総督のアザゼルだ」
「冗談じゃないわ」
紅色の髪を揺らして部長さんは怒ってらっしゃいました。
あの堕天使の総督さんがやった事は営業妨害の当たる行為らしい。
「アザゼルはセイグリッドギアに強い興味があると聞くわ。
まさかイッセーのブーステッドギアを狙ってきたんじゃ」
「そんな事をする彼ではないよ」
ん? この声って……。
不思議に思い、聞いたことのある声がした方向を向くとそこには
部長と同じ紅色の髪を持った男性と銀髪メイド服の女性が立っていた。
「お、お兄様!」
「ぶぎゃん!」
うぅ、い、痛い!
部長はお兄さんが来た事に驚いているのか僕の頭を
机に勢いよく抑えつけて立ち上がった。
そのせいで顔面が机に激突しちゃったよ。
「楽にしていいよ」
魔王様のその一言で全員が楽な姿勢になって座った。
「今はプライベート出来ているんだがちょいとこの部室は
殺風景過ぎないかな? あたり一面が魔法陣というのも何だかね」
サーゼクス様は部室の壁を見回しながらそう呟く。
「お、お兄様なぜここに」
部長さんが怪訝そうな表情で魔王様に尋ねた。
そりゃ、いきなり魔王様が来られたらそうなっちゃうよ。
「何を言っているんだい? もうすぐ授業参観じゃないか。
私も参加しようと思ってね。妹が勉学に励むところをみたいのだよ」
と、サーゼクス様は嬉しそうに微笑みながら僕たちにそう言う。
それに反して部長は少し、ばつの悪そうな表情を浮かべた。
父さんは有給まで取って見に行くぞとか言ってな
……まあ、目的はアーシアさんだろうけどさ。
「グ、グレイフィアね? お兄様に伝えたのわ」
部長さんが少し困ったような顔で魔王様の
後ろに立っているグレイフィアさんに質問をした。
「はい。学園からのスケジュールはすべてわたくしのところに届いております」
「まあ、それもあるんだけど実は三すくみの会談をここでしようかと思ってね。
今日はその会場の下見というわけなのだよ」
それを聞いた皆はかなり驚いたような表情を浮かべた。
ここに天使、悪魔、堕天使の三勢力が集結するっていうの!?
「お兄様、今日はどうされるのですか?」
「それが困ってるんだよ、リアス」
サーゼクス様は本当に困ったような表情を浮かべて時計を見た。
もう時間帯は日付が変わろうとする時間帯だった。
魔王様を野宿させるわけにはいかないし……ここから
家が近いのは僕だし……仕方がない。
という訳で僕は家にサーゼクス様をお招きしました。
魔王様に野宿をさせる訳にはいかないしもうこの時間帯じゃ
宿泊施設もほとんど閉まっている。
だから、学園からも近い距離にある僕の家にお招きした。
下の階では父さんとサーゼクス様が食後の楽しい宴をしていて、
子供は部屋でマッタリとしています。
「ここは……あ、これを置き換えて置換積分すれば」
そんで今僕は勉強中です。
フェニックスの一件やコカビエルの一件などで勉強が遅れてる分を
こう言う所で取り戻しているという訳です。
まあ、そんな事はとっくに終わって今は予習だけどね。
「イッセー」
部長は寂しそうな声で僕の背中に抱きついてきた。
「な、何ですか部長」
「まだ終わらないの?」
「後もう少しです……終わった!」
「ふふふ、じゃあいっしょに寝ましょ」
部長は満面の笑みを浮かべながら僕の手を取りベッドへと向かう。
……何で部長はいつも僕と寝たがるんですか?
「失礼します、お嬢様」
すると部屋にグレイフィアさんが入ってきた。
「何かしらグレイフィア、私とイッセーは今から熱い夜を過ごすのに」
「す、過ごしませんよ!」
そんな冗談にもグレイフィアさんは表情を崩さず、床に正座して
僕たちの方をまっすぐ見てきた。
「サーゼクス様が今晩だけイッセーくんを借りたいと言っています」
「お兄様が?」
魔王様が僕を何で借りたいと思うの?
そんでまあ、魔王様も入ってきたんだけどすんごい状況になった。
部長さんは嫌々と言っていたが、結局グレイフィアさんが無理やり連れていった。
「やれやれ、わが妹の君への依存度は高いね」
前に朱乃さんから聞いたことがある。
部長の依存度は日増しに増大していっているらしい。
……僕はあまり部長の期待に添えていないのになんで部長は
こんなにも僕を可愛がってくれるんだろう。
「さて、話をしようじゃないか」
「は、はい!」
「ふふふ、そんなに畏まらなくても良い」
そ、そんな事言われてもやっぱり悪魔の頂点に立つ方と一緒の部屋に
居ると緊張もしますよ。
「君はアザゼルに会ったそうだね」
「あ、はい。でもいい人でした」
「そうだろうね。彼は自分から
世界をどうこうしようとする輩ではないからね」
それから僕と魔王様は結構遅くまで喋り明かした。
そして数日後、授業参観が始まったわけなんだけど……僕の両親は親バカになっていた。
授業中、ずっとアーシアさんの姿をカメラに収め続け、我が息子には一度たりとも
カメラにその姿を収めはしなかった。
父さん、母さん……地味に傷つくよ。
そんなこともあったりして今は休憩時間、
廊下を歩いているとなんだか人だかりができていた。
何かの撮影会でも行われているのかと思うくらいに、パシャパシャと
カメラのフラッシュが光っていた。
「やあ、イッセーくん」
「あ、木場君。ねえ、あれなんだろ」
隣に木場君も来て僕たちは二人でその撮影会の中に入っていくと
そこには魔法少女がいた。
比喩じゃないからね、本当にそんな格好をした女性がいた。
「むむ! おぉー! 君が噂の!」
僕の方を向いたかと思うといきなり
こちらにまで走って来てキラキラした目で見られた。
な、なんなのこの人。
「おらおら! こんな所で撮影会すんな! ちれちれ!」
ここで生徒会の匙くんのお出ましだ。
「ふ~、あんたもこんな所でそんな格好しないでくれよ」
「これが私の正装だもん☆」
だもんてあんたねえ……ていうか誰かに似てるような。
すると向こうの方から会長が走ってきた。
「匙、いつも物事は簡潔に」
「あ! ソーナちゃん見っけ!」
いきなりその魔法少女は会長に抱きついていた。
あ、そういえば会長にそっくりだ。
「セラフォルーも来ていたのか」
ここでまさかの魔王様登場……てかセラフォルー?
ま、まさかこのコスプレ少女は……。
「レ、レヴィアタン様!?」
「うん! 私はセラフォルー・レヴィアタン! 魔王少女だよ☆ブイブイ♪」
そう言って横チョキをして決めポーズらしいものを決めていた。
な、何この人めっちゃフリーダムじゃん。
「むぅ~。どうしてお姉ちゃんに授業参観を知らせてくれなかったのさ~」
「そ、それは」
あの会長が珍しく狼狽されていた。
「ショックで天界に思わず攻め込もうと思っちゃったんだからね☆」
いやいや、授業参観を誘われなかったって言うだけで戦争を起こさないで。
「ねえねえサーゼクスちゃん。この子が赤龍帝の少年だよね」
「そう、彼が兵藤一誠君だ」
ま、魔王様をちゃん付けって……あ、でも魔王同士だから良いのか?
「ほう、これはレヴィアタンどの。相変わらず奇抜な格好ですな」
ここで部長さんに連れられて部長さんのお父様も登場。
な、なんだかすごい絵面だ。
「あら、おじ様☆今この格好が流行りですのよ」
流行ってません。
部長のお父様も『そうだったのか』みたいな顔をしないで。
会長に視線を移すと顔を真っ赤にして俯いていた。
まあ、そりゃそうでしょう。
「ソーナちゃん、どうしたの? お顔が真っ赤ですよ? ここは
『お姉ちゃん!』『ソーナたん!』で抱き合って百合百合な展開でもオッケーだよ!」
「うぅ! もう耐えられません!」
会長は真っ赤になった顔を手で蔽い隠しながら、
いずこへと走っていった。
「あ! 待ってよぉぉぉぉ! ソーナたぁぁぁぁぁぁん!」
目に涙を溜めながら、レヴィアタン様はフリフリの衣装を
揺らしながら会長を追いかけていってしまった。
シスコンの姉を持つ人は大変だな~ 。
こんにちわっす!