ハイスクールD×D 気弱なイッセー   作:kue

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Life30

夏休み………それは学生にとって至福の期間であり、日々の学業での疲れを癒し

最高学年は迫りくる受験という敵に立ち向かうべく、力を蓄える期間。

そんな期間の初日の朝、僕は何故かベッドの上で動けないでいた。

別に金縛りになったわけじゃない。知ってる?金縛りって体は起きてるけど

頭は寝てる時に起こるんだ……まあ、そんなのは放っておいて…チラッと

隣を見るとその原因が分かった。

両隣のアーシアさんと部長さんが僕に

しっかりと抱きついてホールドしているからです。

それにしても

「良い匂いがする……」

どちらの物かは分からないけど髪の毛からいい匂いが漂ってきて僕の鼻孔を刺激してくる。

それだけで、僕の脳はフワフワ浮いているみたいな感覚になってきた……そんな状況下で

タオルケットの中で何かがモゾモゾと動いている。

確認したいんだけど昨日、一日で夏休みの宿題を終わらせたから眠くて。

「ふふ、おはようございます」

うにゃ~……この声は、朱乃さん?

「とうちゃ~く」

そんな甘い声を出して僕の胸に頬をなすりつけてきた。

「ふふ、鍛えているからか立派な胸板ですわね」

「そ、そうですか~?」

僕はもう眠たすぎます……。

「ふふ、隣でリアスが寝ている中でやるのも……燃えますわね」

する? ……一体何をするの?

そう疑問に感じていると何かが僕に近づいてくる……なんなの?

そう考えていると―――――。

「何をしているのかしら?朱乃」

……寝ぼけ眼でもはっきり見える……部長さんの後ろに憤怒のオーラが見える!

「あらあら、起きてしまいましたわ」

「な・に・をしようとしていたの?」

「ファーストキスをイッセー君に」

いつの間にか先程まで使っていた枕を、部長が全力投球で朱乃さんの顔面に当てた。

朱乃さんの顔から枕が取れると……うわぁ~朱乃さん、若干半泣きだよ。

負けじと朱乃さんも枕を部長に投げつけた!

部長の顔に2連続で枕がぶつけられた。

枕が取れるとその下には満面の笑みの部長。

「いつも朱乃はそうだわ! 私の物ばっかり手を出す!」

「あら、ちょっとくらい良いじゃないの!」

そう言い、2人は枕を投げ合い始めた!

「この家だって改築したばかりだからイッセーと一緒に居たいのよ!」

「サーゼクス様のご意向を無視する気!?」

まくら投げ戦争の始まりだ……ていうか、改築?

そう言えば、妙にベッドが広いし、めちゃくちゃ柔らかい。

というか、なんでまくら投げが出来るほど枕がある訳?

僕は不審に思って眠たいのを我慢して体を起こしてみるとそこに合ったものは

「……な、なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁ!」

ついこの前まで僕が使っていたベッドが何倍も大きいベッドに変わっていた!

周りを見渡すと最新式のテレビや、各種ハードがズラリと並んでいた!

僕は慌てて部屋から出て廊下を見てみると!

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

そりゃあ、もう長すぎると思うくらいの長さの廊下だった。

 

 

 

 

 

「いや~父さんも朝起きてびっくりしたよ!」

いやいや、父さん……びっくりする程度じゃ収まりきらない事だよ。

ひと先ず、2人の戦争を一時休戦させて居間に降りてみると、これまた、

ものすんごい光景になっていた。

一般的な広さだったリビングがもう、どこかのホテルかと思うくらいに広くなっていた。

まあ、ホテルはちょっと言い過ぎか。

食卓には僕と、部長、朱乃さん、両親、ゼノヴィア、アーシアが座っていた。

「リアスさんのお父様が建築関係のお仕事をしているらしくて

モデルハウスの一環でただでリフォームしてくれたのよ!」

母さんは興奮気味にそう言いながらご飯を口に運ぶ。

そんなモデルハウスの話があると思ってるのが凄いよ。

さっき、見てきたけど僕の部屋を挟んでアーシアさんと部長の部屋が位置していて

お互いの部屋を行き来できるように貫通している。

なんか、もう凄いビルになっちゃってるよ。

 

 

 

 

 

 

「冥界に帰られるんですか?」

朝食を終え部屋でまったりしている僕に部長は頷いた。

なんでも、この夏季休暇を利用して部長の実家がある冥界に帰るらしい。

ちなみに皆、ラフな格好だ。

木場君はジーパンに半そで、小猫ちゃんは可愛いワンピース……一番不思議なのが

女の物服を着ているギャスパーくんです。

普段でも女装少年なのね。

「ええ、夏休みだしね。毎年の事なのよ?」

だって、僕、部長の卷属になったのついこの間ですし。

「にしても、冥界か~」

ライザーさんの件で冥界に行ったきりだな~。

「アーシアとゼノヴィアは初めてだったわね」

「はい! まさか生きてる時に冥界に行くだなんて思っても

いませんでした! 死んだつもりで行きたいと思います!」

アーシアさんは目を輝かせてそう言う。

いやいや、僕達悪魔なんだから死んだつもりで行かなくてもいいのに。

「八月の20日くらいまでは向こうで過ごす予定よ。修行とか

その他諸々のやることは向こうでやろうと思っているの」

まあ、家にいてもやることないしね~。

「木場君とかは良いの? デートとかあるんじゃ」

「僕は向こうで修行があるからね」

木場君は笑みを浮かべながらそう言う。

……その気になれば最強の夏休みを過ごせるんだと思うけど。

「ぼ、僕はインドア派なのでイッセー先輩と一緒にビデオみたいです」

あ~あのコレクターズパックね。そう言えばまだ、見終わってなかったからね。

「良いよ、僕もみたいし」

「あら? イッセーとデートしようと思ったのに」

部長は残念そうな表情を浮かべながら僕の腕に抱きついてきた。

デ、デ、デ、デート!? 部、部長と僕がで、デートですか!?

「あ、いや別にずっと見る訳じゃないので!」

「ふふ、じゃあ、あいた時間にしましょうか」

「はい!」

やったー! 人生初のデートを経験できるぞぉぉぉぉぉぉぉぉ!

「でしたら私はイッセー君と夜を一緒に過ごしますわ」

朱乃さんが僕の空いているもう片方の腕に抱きついてきた。

「だめよ」

「嫌ですわ」

僕をはさんでお姉さまwarが始まった……出来れば止めていただきたいです。

あ、アザゼル先生も到着したみたいだ。

「俺も冥界に行くぜ」

『っ!』

先生の声が聞こえた途端、皆が驚いたような表情を浮かべた。

あり?なんでみんなそんな驚いたような顔をするの?

「あ、アザゼルいつの間に」

部長が目をぱちくりさせながら先生に問う。

「ん? 普通にドアからだぞ?まだまだ修行が足りないな、

赤龍帝は……偶然かは知らないが気づいてたぜ? まあ、最強の

白と互角に戦うことはある」

いやいや、僕なんかまだまだですよ。

「まあ、ともかくだ。冥界に行ってからのスケジュールは現当主に

卷属の紹介をした後に新鋭悪魔の集会、そこから修行だ。俺は

サーゼクスと一緒に会合、あ~めんどくさ。代わりにイッセーしてくれよ」

先生は本当にめんどくさいのか僕にそんな事を言ってきた。

「いやいやいや! 先生の仕事でしょうが!」

こんなめんどくさがりな先生だけど部下の人たちには信頼されているらしく

ほぼ毎日駆王学園に、堕天使さんがやってきて「人間界にいる間のお世話を!」とか

「身辺警護を!」とか言われているらしく全部、命令で返してるみたいだけど。

僕もこの機会にヴァーリを超えるべく、修行をしないとね!

『ま、体には気をつけてな』

勿論だよ!

 

 

 

 

という訳で旅立ちの日、僕たちは何故か最寄りの駅にいました。

部長についていっていたらいつの間にかここについていたんだ。

疑問を抱く僕の先を部長と朱乃さんはなれた様にツカツカと歩いて行って

小さなエレベーターの前で止まった。

「じゃあ、イッセーとゼノヴィア、アーシア達と一緒に

先に降りるわ。優斗達は後で来て頂戴」

「はい」

降りる? ……このエレベーターは確か上にしか行かないよね? 何で降りるなの?

「何してるの、イッセー。早く行くわよ」

「あ、はい」

僕は部長に言われて中に入ると部長はポケットからカードを取り出し、

壁についてある電子パネルに当てるとピッという音が聞こえ、た瞬間!

「うぉ!」

いきなりガクンとエレベーターが下に動きだした。

 

 

 

 

「………何も言えません」

僕らがエレベーターから降りると目の前に広がっている光景は広い空間だった。

それも本当に地下なのか? と思うくらいに広々とした空間だ。

「皆が集まってから3番線に行くわよ」

皆を待つこと一分弱、全員がそろったので三番線ホームに行き、

ベンチに座って電車が来るのを待っていた。

「驚きましたか?イッセー君」

朱乃さんが微笑みながら僕の隣に座ってきた。

「はい!それはもう驚きましたよ!こんな空間があったなんて!」

「それはそうですわ。悪魔専用なんですもの」

そう言って朱乃さんは笑みを浮かべて僕の腕に抱きついてきた。

この前の三大組織に会議が終わったくらいからこうやって朱乃さんはよく、

僕の腕に抱きついてくる。

「………」

「…ぐすっ」

部長の鋭い視線と涙目のアーシアさんの悲哀に満ちた視線が僕を貫いていた。

うぅ、部長とアーシアさんの鋭い視線がチクチクしてくるよ。

そうこうしているうちに列車がやってきた。

僕たちはそれに乗り冥界へと出発した。




こんばんわ! お久しぶりです!
ようやく公募制推薦も終わり後は合否の発表を待つのみ!
てな訳で息抜きとして一時再開します!
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