走り出して数分、列車は暗がりの道を進み冥界へと向かっている。
動力は冥界独特の燃料らしいね。
この世界にはまだ知らないことがいっぱいるから楽しいんだよね!
「でも、魔法陣で飛んでそれっきりだと思ってましたけど」
「本来はそれでもいいのですがイッセー君達、新人さん達は一度、
正規ルートで入国しないと違法入国として罰せられるんですの」
……あ、あれ? ちょっと待って。そうしたら
僕、一回違法入国しちゃってるよね?
ほら、部長の婚約会場にバビュンと魔法陣で……
もしかして、向こうに行ったらすぐに監獄行き!?
そんな心配をしていると朱乃さんが優しく微笑みながら僕に言った。
「イッセー君が前に魔法陣で行ったのはサーゼクス様の
裏技ですから特例中の特例ですの」
よ、よかった~。あっちに行って監獄行きなんて御免だよ。
「それにしてもイッセー君の手は柔らかいですね」
そう言って朱乃さんは僕の手をフニフニしてくる。
まあ、昔からよく言われてますよ。
母さんからは苦労していない手、父さんからは女の子の様な手だって云われるもん。
「……あ、あの朱乃さん?」
手をフニフニするのを止めたかと思うと今度は頬にスリスリしてきた。
それに何だか、朱乃さんの顔が徐々に赤くなって暖かくなっていくのが
皮膚から伝わってきた。
「ふふ、可愛い手ですわ。でも、この手に私は護られてる」
「朱乃? 貴方一体何をしてるの」
……髪の毛を怒りで棚引かせている部長がいつの間にか隣にいました。
あ、相変わらず怒ると怖いです。
「あら、スキンシップですわ。主から奪うのも燃えますわ」
「朱乃、いい加減に――――――」
「リアス姫。下僕とのコミュニケーションも
よろしいですが例の手続きはよろしいのですか?」
部長の怒りをさえぎって第三者がひょっこりと現れた。
ん~服装から見るにこの列車の車掌さんかな?
新人悪魔の僕たちは車掌さんが持っていた機械で情報を読み取って
あとは皆と駄弁っていた。
「コール! ロイヤルストレートフラッシュ!」
「うぅ、イッセーさん強すぎます」
列車に揺られること40分、僕はゼノヴィアとアーシアさんとでポーカーをしていた。
ちなみに、僕は30回ほどやってほぼ全部を勝っている。
「イッセー、そろそろ着くわよ」
「あ、はい」
部長に言われてトランプを片づけていると列車の速度が緩くなってガクンと前のめりになった。
あ、もしかして着いたのかな?
「みんな、降りるわよ」
僕たちは荷物を持って列車から降りる、駅のホームに降りた瞬間―――――
『リアスお嬢様! お帰りなさいませ!』
銃を持った兵たちが空に向かって発砲して楽隊が音楽を奏で始めた。
……やっぱり、どこかのお譲様はすごい待遇なんだね。
「お帰りなさいませ、お嬢様」
「ただいま、グレイフィア」
一列に並んでいる召使たちの中からグレイフィアさんがこっちに歩いてきた。
「馬車を用意しております。こちらへ」
グレイフィアさんの案内で部長、僕、アーシアさんで一台の馬車に乗って
残りのメンバーは適当に馬車に乗って部長のお家へと向かった。
馬車に揺られること、数分、巨大な城の前で馬車は停まった。
「さ、降りるわよ」
部長に言われて馬車から降りてすぐ、目の前にズラーっと横一列に
並んだ召使さん達が見えた。
そして、その奥にはお城と言っても言いすぎではないくらいに
大きな家が建っていた。
『お帰りなさいませ! リアスお嬢様!』
「ただいま、皆」
……なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁ!
こ、このでっかいお城が部長のお家で、目の前にズラーっと並んでいる
執事さんやメイドさん達、皆、部長のお家の召使さん!?
なんて規模の大きいお家なんだ。
その並んでいる列から一人の男の子が出てきて部長に近寄って来た。
「お帰りなさい! リアス姉様!」
「ただいま! ミリキャス!」
そう言って部長も愛おしそうに頬ずりをして抱きしめる。
「ぶ、部長? この子は」
「あ、ごめんなさい。この子は兄様の息子のミリキャスよ。
私の甥にあたるわ。ミリキャス、自己紹介して」
「はい! こんにちわ! ミリキャス・グレモリーです」
「あ、兵藤一誠です」
思わず敬語で接しちゃったけど……本物のプリンスが僕の目の前にいる!
ていうかサーゼクス様って子供さんいたんだ!
そう思っていると急にミリキャス様が僕に抱きついてきた。
「ん?」
「赤龍帝様! 僕、貴方の大ファンなんです!」
……魔王様の息子が僕のファンって…ま、まあ悪い気はしないけど。
『現金な奴め』
まあ、そんな感じで玄関で度肝を抜かれた僕だけど家に入るとさらに、
度肝を――――――いや、体全身を射抜かれたといってもおかしくないくらいの衝撃を受けた。
「ど、どこの国の王様の家だよ」
思わずそう言ってしまうほど豪華な家だった。
天井にはいくつものシャンデリアが付いてあり、床は大理石みたいに高価な
物を使用しているのか僕たちの姿が反射してみる。
それに、大変高価そうな絵が壁にずらりと並べられている。
「すぐにお部屋はお使えになられますが、どうなさいますか?」
グレイフィアさんが手を挙げると壁際で待機していたメイドさん達が
一歩、前に出てきた。
おぉ! 流石はグレイフィアさん!
「先に、お母様に挨拶をしたいわね」
「旦那様はただいま、外出中でございます。夕宴の際がよろしいかと」
「そうね、今は部屋で」
「あら、帰ってたのね、リアス」
部長の話をさえぎって聞こえてきた、綺麗な声。
僕はその方向に視線を向けるとそこには綺麗なドレスを着て、部長を
亜麻色の髪にしたverの女性が立っていた。
「お母様」
僕はその一言を聞いて驚いてしまった!
ま、まじで!? どう見ても僕らと同年代にしか見えないよ!
「あら、リアス。その方が兵藤一誠君ね」
「ぼ、僕の事ご存知なのですか?」
「勿論ですわ。あれほど、派手な婚約パーティーを忘れるはずがありませんもの」
うぅ、その節はご迷惑をおかけしました。
ビビる僕に部長のお母様は二コっと笑った。
「私はリアスの母、ヴェネラナ・グレモリーですわ。よろしくね、兵藤一誠君」
「は、はい!」
どこかやさしい雰囲気も感じ、厳しい雰囲気も感じられる人だった。
「せ、赤龍帝様!」
「はい?」
突然、廊下を歩いていると後ろからミリキャス様に話しかけられた。
「あ、あのもしよろしかったらお話をよろしいですか?」
「ええ、どうぞ」
という訳で僕は僕ように充てられためちゃくちゃ広い部屋に入りボフンボフンする
ベッドの上にミリキャス様と一緒に座った。
「それで、何から話をすればよろいいでしょうか?」
「え、えっとひと先ず赤龍帝様のお名前が知りたいです!」
という訳で僕は順に名前、誕生日なんかを言っていって後は今まで戦って
きた時の気持ちだとかお話した。
魔王様の子供だからと考えてたけど話をしてみると年相応の男の子だった。
こんにちわ! 無事に合格を手にしたKueが舞い戻って来ましたよ!
ですのでこちらで掲載させて頂いている二次創作は以前同様、土日更新で行きます!
それでは!