ハイスクールD×D 気弱なイッセー   作:kue

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Life32 若手悪魔の集まりです!

「お、美味しい」

今、僕はあまりの美味しさに感動しています!

あれから、数時間くらいして部長のお父様が帰ってきてから夕食が始まった。

僕の目の前には絶対に食べきれないだろうというくらいの量の

食事が用意されています。

「あらイッセー。どこかで食べ方でも学んだの?」

「ええ、必要ないかなって思ってたんですけどまさかここで役立つとは」

ゼノヴィアさんとアーシアさんもぎこちないけど様になってるし部長や

朱乃さん、木場君なんかめちゃくちゃ優雅に食べてる。

一方、ギャスパーくんにいたっては涙目になって食べてる。

まあ、来る時もそうだけどここは悪魔が多いからひきこもりにとってはつらいよね。

「リアスの下僕の諸君、ここを我が家だと思ってゆっくりしていきたまえ」

部長のお父様は朗らかに笑いながらそう言うけど……正直思えないよ。

いやね、僕たちの住んでいる次元とは明らかに違うから緊張が取れないんだよ。

「ところで兵藤一誠君」

「は、はい! なんでしょうか!」

突然、名前を呼ばれて僕はかなりビビってしまった。

「ご両親はいかがかな?」

「あ、はい。もう元気すぎて困るくらいです」

「そうか、それは良かった」

朗らかに笑う部長のお父様。

父さんと母さんも授業参観で会って以来、また会いたいって言ってるし。

「兵藤一誠君」

「は、はい!」

再び、部長のお父様に呼ばれた。

な、なんでこうも僕は連続で呼ばれるんだ?

「今日から私の事をお義父さんと呼んでも良い」

………呼んだら、どこからかナイフが飛んで来そうな予感ですよ。

「貴方、それは早急すぎますわ。物事には順番がありますもの」

部長のお母様は旦那さんにそう言いながらも、その顔は

まんざらではないような表情をしていた。

「うむ、知っているのだが赤と紅なのだ」

赤と紅? ……もしかして僕の鎧と部長の髪色の事かな?

「一誠さんでよろしいですか?」

「あ、はい」

続けて、部長のお母様に呼ばれた。

呼ばれただけでこんなに、緊張しているのは説教される前に

名前を呼ばれる時、以来だ。

「一誠さんにはここに滞在している間、社交界におけるマナーや

紳士的な振る舞いなどを学んでもらいます」

部長のお母様がそう言った瞬間、

突然、テーブルを叩く音が聞こえ、音がした方向を向くと

部長が怒った様子で立っていた。

「お父様! お母様! 先程から私を置いて話を進めるのはどういうことでしょうか!?」

部長はテーブルを叩いて立ち上がり、異議を申し立てるがヴェネラナさんが目を細めた。

その顔には僕たちを快く迎えてくれた顔はなく母親としての

威厳が見える表情だった。

「お黙りなさい、リアス。貴方は一度フェニックス・ライザーとの婚約を

破棄しているのよ? それを許しただけでも破格の待遇と思いなさい。

お父様とサーゼクスがどれだけねまわしたと思っているの? 一部の貴族には

『我がまま娘が伝説のドラゴンを使って婚約を破棄した』とまで言われてるのよ?」

……僕がやったことって部長に迷惑かけてたんだ。

本当にあれでよかったのかな? やっぱり、人間から転生した下級悪魔の僕が邪魔をしていい、

物じゃなかったのかな?

「私はお兄様とは」

「サーゼクスとは関係ないとでも言うの? 確かに表向きはそう

なのだろうけども三大勢力が協力体制となった今、他の組織の末端にも

貴方の名前は知れ渡っている筈だわ。甘えた考えは捨てなさい」

そう言いヴェネラナさんは部長をバッサリと切り捨てた。

部長は何も言えぬまま椅子に座りなおした。

「皆さんお見苦しいところを申し訳ありませんわ。そう言う訳ですので

兵藤さんには滞在期間中、いろんなことを学んでいただきます」

「あ、あの」

「なんでしょうか」

「ア、アイスってあります?」

 

 

 

「うんめぇぇぇぇぇぇぇぇ! 冥界のアイスも美味しい!

このちょうどいい甘さ、冷たさ、そして硬すぎず

柔らかすぎず、程よい触感! もうたまんねえぇぇぇぇぇぇぇ!」

『………』

皆、何故か僕がアイスを食べているところを見てあ然としている。

あの部長の両親でさえ、驚きを隠せないでいた。

何でだろうね。

「イ、イッセーくん。も、もうよした方が」

木場君が僕の食べたアイスの量を見たのか僕にそう言ってくる。

「あ~そうだね。腹八部にしとかないと」

「……それでも八部なんだ」

木場君のそんなつぶやきが聞こえたり聞こえなかったり。

 

 

 

 

 

 

「つまり上級悪魔にとって社交界とは」

部長のご自宅に着いたその翌日から僕の勉強会は始まった。

悪魔の言葉から社交界、そして冥界の歴史……まあここまでは分かる。

僕も部長という上級悪魔に仕えてるのだから悪魔について知っておくことは必要

なのは分かるけど……何故グレモリー家の歴史まで学ぶ必要があるの?

「若様、どうか致しましたか?」

僕の教師役の悪魔さんが講義を中断して僕に話しかけてくる。

「あ、あのさっきからなんで僕は『若様』なんですか?」

「……さてグレモリー家の歴史の続きにまいりましょう」

あ、またはぐらかされた。

はぁ~、真新しいことを学ぶのは苦痛じゃないから良いんだけどさ。

それに隣にはミリキャス様もご一緒に勉強なされてるから僕もやる。

そう思い直したときに、ドアが開けられて入ってきたのは部長さんのお母さまだった。

「おばあさま!」

あ、そっか。ミリキャス様からすればおばあちゃんになっちゃうわけだ。

まあ、見た目はおばあちゃんじゃないけど……一体何年

「ひぃっ!」

突然、僕の頬にギリギリのところを万年筆が飛んで行ってドスっと

壁に突き刺さった。

「ふふふ、イッセーさん。今失礼な事を考えていなかったですか?」

僕は首が飛ぶんじゃないかと思うくらいの速度で左右に首を振った。

一瞬、殺気を見せた部長のお母様だけど僕の勉強ノートを見ると

一気に表情を優しいものに変えた。

「まあ、イッセーさんは勉学は得意で?」

「ん~とまあ、そこそこは」

「それにしては悪魔の文字がお上手ですわね。やはりサーゼクスや

グレイフィアの報告通り、一度言ったことは完璧に理解なされるのですね」

……正直僕はそんなこと思ってない。

「もう直リアスが帰ってきますわ。魔王領で恒例のしきたりがありますの」

 

 

 

 

 

 

部長が帰って来てから僕たち、グレモリー卷属は恒例のしきたりとされている

新人悪魔の集会会場へ向かっていた。

周りには人、人、人……じゃなかった。悪魔、悪魔、悪魔。

み~んな悪魔の方々だけど集まってきている。

「きゃぁぁぁぁぁぁ! リアス姫様ぁぁぁぁぁ!」

ひと目でも部長さんを見ようとものすんごい数の悪魔さんが来て黄色い声援を送っている

女性悪魔や、朱乃さんのファンの男性悪魔などが周りにたくさんいた。

「リアスの下僕になりたい悪魔はたくさんいますの」

そっか……僕もあの人たちの分まで頑張らないと。

そう言う訳で周りの人の黄色い声援を受けながら、

専用の地下鉄みたいなものに乗って揺られること5分、僕たちは集会が

行われる会場の超豪華なホテルに辿り着いた。

流石に部長のお家で耐性がついたのかそんなに驚かなかった。

そのホテルへと入り、会場がある階へと向かうエレベーターに

乗っている最中に部長がこんな事を言い出した。

「いい皆? これから何が起こっても平常心を保ち何もしないこと。

相手は将来の私たちのライバルよ、無様な格好は見せられない」

そうだよね……今から会う方々は将来ゲームで戦うかもしれない相手。

今この場で暴れたら部長の評価が下がっちゃうしね。

「ところでアイスはありますか?」

この一言で重い空気が一瞬で消えさって笑い声に変わった。

「ふふ、ええ。たくさんあるわよ」

 

 

 

 

 

 

 

「アイスゥ!」

「あ、イッセー!」

イッセーくんはエレベーターのドアが開いた途端に会場に向かっていった。

本当にイッセーくんはアイスに目がないんだね。

エレベータを降りて歩いていると向こうに複数の人影が見えた。

「サイラオーグ!」

部長はそう叫ぶと小走りで向かっていった。

「久しぶりだなリアス」

部長の声に振り向いた男性は僕よりも、何倍もの大きさの体格をして、

ワイルドさを感じさせる男性だった。

「ええ、久しぶりね。紹介するわ、彼は

サイラオーグ・バアル、私の母方の従兄弟よ」

「サイラオーグ・バアルだ」

バアル家と言えば大王家。

確か家柄では最上級に位置する家の筈だ。

「こんな通路で何をしてたの?」

「……くだらんから出てきただけだ」

サイラオーグさんはため息をつきながら部長にそう言う。

「くだらない? いったい」

突然、僕達を押しつぶすほどの魔力を感じ、皆が警戒心を最大にまで引き上げた。

……でも、この魔力は。

「まさか!」

部長は血相を変えて会場の扉を開けるとそこには今にも

飛びかかりそうなイッセーくんの姿があった。




こんばんわ!
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