ハイスクールD×D 気弱なイッセー   作:kue

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Life40 アーシアは渡しません!

『結婚』

某フリー百科事典曰く、愛し合っている2人が一生を共に生きる契りをかわす行為。

プロポーズ、その結婚を愛している方に一生をともにしてくれという行為。

この二つをアーシアさんはこの前に受けた。

うん、よく考えろ。

仮に……仮に! めちゃくちゃIFだけども! 

アーシアさんがあの優男のプロポーズを受けて嫁に出たら…………

『アーシア、綺麗だよ』

『あ、貴方……初めてだから優しく』

 

 

 

 

 

 

 

「そんなのはらめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

僕は大声を上げながら起き上ると、窓の外から日光が部屋に入り込んでいた。

時計を確認するけど起きる時間には少し早かった。

「はぁ、はぁ、はぁ……ゆ、夢か」

まるで殺されそうなくらいに恐怖の夢だったな。

危うく心臓が止まりかけたよ。

ふと、胸に重みがあるのに気づいた僕は視線を下におろしてみた。

「……うにゃ」

最近、住み始めた小猫ちゃんが気持ちよさそうに僕の胸で寝ていた。

しかも猫耳、尻尾をフル装備でね。

しかも眠たそうなのか目をこする時に仕草が、可愛すぎて心臓がバクバクしてる。

「にゃ~」

小猫ちゃんの猫なで声に僕は一発でノックアウトされ、ベッドに再び横たわった。

「夢で良かったよ」

僕は小猫ちゃんの頭を優しく撫でていると隣に部長が座った。

「夢にしたいわね」

いつの間にか隣にいた部長がドサっとベッドに何十枚もの封筒を置いた。

その中の一枚を開けて中身を見てみると入っていたのは何やら、チケットだった。

「食事の招待や映画のチケット、他にも大きな物が送られてきてるわ」

部長はため息をつきながら外を見ていたので僕は小猫ちゃんを抱っこして、

窓から外を見てみると確かに玄関に大きな箱がいくつも置かれていた。

「ひと先ず、学校に行くわよ」

「はい!」

荷物の件は学校が終わってからにして僕は一階へと向かった。

 

 

 

 

 

 

さて、二学期開始の今日。

長い夏休みを終えて、久しぶりに皆にあったけど特別に変わった人はいなかった。

「イッセーくん! 二コって笑って!」

「ん? どうかしたの?」

そう言われて僕は二コっと笑うと近くにいた女子生徒さんは

顔を真っ赤にしてニヤニヤ顔で『癒されるわ! 振られた

悲しみを私は乗り越え、私は今、スーパー私に覚醒したのよ!』

とか叫んで席に着いた。さっきからこればっかり。

「おい、イッセーはこっちの領域だぞ!」

「はぁ!? イッセーくんはね私たちの領域なのよ!」

まあ、こんなふうに眼鏡女子の桐生さんと、元浜君達の壮絶なバトルも懐かしく感じた。

チャイムも鳴り先生が入ってくると皆席に座った。

「よし、新学期早々だが新しい仲間を紹介する!」

先生がニコニコと笑いながらそう言うと、ガラガラとドアが開いた。

教室にやってきたのは女子生徒……なんだけど、非常に見覚えがあった。

……と、いうよりも知り合いだ。

「紫藤イリナです! よろしくね!」

まさかの展開に僕は固まってしまった。

 

 

 

 

 

 

「私たちは貴方の来校を歓迎するわ」

放課後、部室でイリナちゃんの歓迎会が始まった。

なんでもミカエルさまの命令で来たらしく主の消滅もすでに知っているらしい。

「にしても、イッセー君」

イリナちゃんはニヤニヤしながら僕に詰め寄ってくる。

うぅ、このニヤケ顔はまさか!

「まだ、特撮にはまってるのかね?」

うぅぅぅぅぅ! 別に良いじゃないか! 特撮は人類の宝なんだよ!?

そんな訳で僕たちは、楽しい歓迎会を楽しみまくった。

 

 

 

 

 

その次の放課後、イリナちゃんとゼノヴィアさんとともに

部室に入ると何やら皆、顔をしかめていた。

「どうかしたんですか?」

「実はね、次の若手悪魔の対戦相手が決まったんだけど……」

「誰なんですか? サイラオーグさん? それともアガレス様ですか?」

僕の挙げた名前に部長は首を横に振り否定した。

「相手はディオドラ・アスタロトよ」

僕は部長の口から出てきた名前にガックリとうなだれてしまった。

まさか、あの人と闘うとは。しかもこんな時期に。

 

 

 

 

 

さて、今僕たちオカルト研究部員達は部室で

みんなで若手悪魔たちのゲームの映像を見ています。

「これがサイラオーグの力ね」

相手はあのヤンキーの悪魔だったんだけどサイラオーグさんは完膚なきまでに

叩きのめして心身ともに恐怖を植え付けた。

「奴はここまでだな。あと試合後に言っていたそうだが『奴では

話しにならん。赤龍帝と戦いたいものだ』だってよ。イッセー」

サイラオーグさんとバトルか……やってみたい。

僕は心の底からそう思っていた。

ヴァーリとの時とは違う、別の戦闘欲が体中から溢れ出していた。

すると床にどこかの家の魔法陣が現れて誰かがジャンプしてきた。

「アーシア、君を迎えに来たよ」

魔法陣から出てきたのはニコニコと笑みを浮かべたディオドラさんだった。

急の来客に僕達は大急ぎでお茶やらを準備して

部長とアーシアさん、そしてディオドラさんがテーブルにお互い対面して座った。

「単刀直入に言いますね。トレードしたいんです。ビショップを」

そう言いテーブルにカタログを広げた。

………自分の下僕を商品扱いですか……。

「いやん! 僕ですか!?」

「ギャスパーくんはちょっと黙ってようね~」

僕はギャスパーくんを抱きあげて段ボール箱の中に入れると

癒されるのか表情をゆるくした。

「悪いけどそれは無理だわ。アーシアは私の大事な下僕であり妹よ」

「部長さん!」

アーシアさんはあまりの嬉しさに感動し、涙を流していた。

や、ヤバ、僕も涙腺が。

「はい、イッセーくん」

「あ、ありがとう」

僕は木場君からハンカチを貸してもらい涙をぬぐった。

「ん~。そうですか、でしたら今日のところは

退かせてもらいます。また会おう、アーシア」

そう言うとディオドラさんはアーシアさんの手の甲にキスをしようとしていた。

「ちょっと、待った」

僕は我慢できずに彼を彼女から離した。

「何かな? 薄汚いドラゴンの宿主」

「っ!」

僕が反論しようとした瞬間、アーシアさんが立ち上がって

ディオドラさんをはたいた。

「イッセーさんは優しい方です!」

殴られたディオドラさんは未だにニコニコしていた。

ここまで笑っていると何か裏がありそうで怖いな。

「だったら今度のゲームで僕は彼を倒そう。そうしたら君に僕の愛を」

「絶対に負けない!」

僕はつい面切ってそう言ってしまったけどこっちの方が分かりやすいしね。

僕達が睨んでいると先生の携帯が鳴った。

「お前ら決まったぞ。五日後だ」

ディオドラはゲームが始まる日にちを聞いてから魔法陣でジャンプして帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ずるずる、うん、美味しい!」

今、僕は美味しいと評判のラーメン屋台でラーメンを食べていた。

このラーメン屋のおっちゃんはかなりひねくれ者でなんか食材が

作ってほしいっていう声を聞かない限り作らないって言う噂のおっちゃん。

でも、その味は超絶品!

悪魔稼業のお仕事の帰りだったんだけどいい匂いがしてつい食べてしまった。

「おっちゃん! 俺もくれ!」

隣に座った人の声……どっかで聞いたことがあるような……

僕は隣に座った人物の顔を確認するとそれは見知った人物だった。

「で、出た! ……び、び、びくう!」

「美猴だ! 悟空とフュージョンしねえよ! てかここ、美味いよな」

「あ、はい。美味しいですよね」

とくに戦う理由も殺気も感じないから、僕らは仲好くラーメンを食べていた。

「じゃあ、近くにヴァーリも?」

「おう! 呼ぼうか?」

「いえ良いです。彼と会っちゃうと暴れちゃうんで」

「あいつも一緒だよ。赤いものを見ると暴れたいんだとさ」

僕らはずるずると麺を啜っていると美猴が話し始めた。

「お前達が今度、戦うディオドラだっけ? 

気をつけた方がいいぜ。おっさんもう一杯!」

美猴はいつの間にか、ラーメンを食べきっていて

おじさんにもう一杯、注文していた。

ディオドラさんの様子がおかしいのは既に皆が知っている。

確かにディオドラさんは強い悪魔らしいけど、アガレス様を圧倒するほど

強くはない悪魔らしいんだ。

「……これ奢りです」

そう言って僕は財布から千円札を2枚程出してその晩は帰った。




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