ハイスクールD×D 気弱なイッセー   作:kue

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このお話は前の話とはつながっていない独立したお話と
して御覧ください。


Life54

「使い魔ですか?」

放課後、いつも通り部室で駄弁っていた僕とアーシアさんに部長は使い魔についての話を始めた。

悪魔は皆使い魔を持っているらしい。

使い魔はその主の命を忠実に聞き、相手の情報なんかを探ったり捜索するときに

使ったりするいわば、主の手足らしい。

「そう使い魔。まだ貴方とアーシアは持ってなかったからね」

部長が掌を天井に向けるとそこから手品みたいな音をたてて

部長の手元に赤いコウモリが現れた。

「この子が私の使い魔よ」

部長の髪色とおなじ色のコウモリ、それだけで高貴な雰囲気がする。

「私はこの子ですわ」

朱乃さんのは手乗りサイズの鬼だった……子鬼?

「……私はこの子です」

小猫ちゃんは胸に小さな白い猫を抱いていた。

おぉ、猫繋がりですな!

「僕のはこの子だよ」

木場君は肩に小鳥を出現させていた。

「使い魔は悪魔の手足になるものよ。追跡などにも使えるし

臨機応変に使えるの。だから貴方達も手にいれないとね」

部長は僕の頬を撫でながらそう言ってくれた。

少々恥ずかしさを感じながらも笑っていたけど床に描かれている魔法陣が輝きだし

部室内を明るく照らす。

「準備が整いましたわ部長」

「それじゃあ行きましょう」

部員の皆が魔法陣に乗った瞬間、輝きが最大になった。

 

 

 

 

 

魔法陣の光が止むとそこは見知らぬ森だった。

辺りには聞いたこともないような動物の鳴き声が反響し、不気味な感じを醸し出している。

な、なかなか怖いところだね。

「ここは悪魔が使役する使い魔が多く住みついている森よ。

ここで貴方達には手に入れてもらうわ」

そんな森があったとわ……にしても大きな木がいっぱいあるもんだな~。

「ゲットだぜ!」

「おっ!」

「きゃっ!」

な、何何!?

突然、茂みから声を張り上げて男性が現れた。

「俺はマダラタウンのザトゥージ! 使い魔マスターを目指して特訓中の悪魔だ!」

……なんだか聞いたことがある紹介文だね。

「ザトゥージさん、例の子たちを連れて来ましたわ」

と、部長が僕とアーシアを怪しげな悪魔さんに紹介した。

「へえ、さえない少年と金髪美女かい。OK! 任せな!」

さえないっていうな! これでも少しは気にしてるんだい!

「彼は使い魔に関してはプロフェッショナルよ。

彼のアドバイスを聞いて使い魔を手に入れなさい」

『はい!』

部長の言葉に僕たちは元気に返事した。

そのザトゥージさんがフレンドリーに話しかけてくる。

「どんなものをご所望だい? 強いの?弱いの? 毒持ちの?」

「いやいや、いきなり毒持ちとか僕を殺す気ですか?どんなのがお勧めですか」

僕のそんな質問にザトゥージさんはにやりと笑いながらカタログらしきものを見せてくれた。

彼が指さすのは見開きいっぱいに大きく書かれた迫力のあるドラゴンの絵だった。

……ちょっと待て、これってまさか。

 

 

「俺のお勧めはこいつだい! 龍王の一角で唯一のメス!『天魔の業龍』

ティアマット! 未だにこいつを手に入れた奴は誰もいない!」

当然でしょ! 龍王って魔王様クラスの強さを持つ龍なんだよ!?

これから使い魔を初めて手に入れようとする新人悪魔が勝てる相手じゃないよ!

ていうか、前にドライグから聞いた話じゃ龍王の中で最強の実力を

持っているって聞いたんだけど!?

「これ使い魔って言うレベルじゃないじゃん! どう見てもラスボスだよ!

ていうかラスボスが使い魔の候補って何!? 初心者狩りでも始める気!?」

「良いわね、伝説の龍同士。意気投合しそうだわ」

そう言いながら部長は朗らかに笑う。どう見ても僕じゃあ勝てないよね!?

バランスブレイクしてもこの大きな足でペッチャンコにされて、二次元の存在に

無理やりかえられちゃいますよ!

「イッセーくんなら大丈夫だよ。あの神の一角を倒したんだから」

「それとこれは関係ないよねぇぇぇぇぇぇ! いきなりクライマックスはやめて!」

僕は気持を落ち着かせ、もう一度彼に聞いた。

「こんな最初から最後までクライマックスだぜ! みたいなのは

良いですからもっと優しいレベルの奴を」

「だったらこれでい! ヒュドラ!」

ザトゥージさんが指さしたのは頭に蛇がいっぱいついていて

怖い顔をした怪物だった。どう見ても友好的には見えん。

「こいつのはく毒は主人ですら殺すくらい強いぜ!」

というか端っこに思いっきりドクロマークがついてるからね。

これは危険ですよ? 答えは聞いてない! みたいな感じだからね。

むしろ、こんな危険な魔物を使い魔に出来たならたぶん僕の評価は

結構、右肩に上がると思う。

「殴っていいですか部長。答えは聞きません」

「良いじゃない! レアなヒュドラと最強の赤龍帝! これで

鍛錬がいつも毎日どこでも出来るわよ!」

いやいや、こいつと戦ったらたぶん死者がでてしまいますよ。

「もっと優しいのを」

「あ~注文の多い子だ。だったらこれはどうだ? 世にも珍しき

電気をほっぺに溜めるプリティーな黄色い電気ネズミ! その名も」

「ドーン!」

「うぎゃん!」

僕は目の前の人が言っちゃいけないことを言う前に龍の腕で

ビンタを思いっきり食らわしてやった。

「私も可愛い使い魔が欲しいです」

「良いよ、任せて」

ザトゥージさんは頬を赤く腫らしながらもニコニコと笑みを浮かべて

アーシアさんの手を握り締めた。

 

 

 

「ここは精霊が集まる泉だ」

僕らはザトゥージさんの案内で精霊が集まると言われている泉の

近くにある林の中で息をひそめていた。

僕たちの眼前には神秘的な輝きを放ち、ここからでも水面が見えるんじゃないかと

思うくらい透明度が高い泉がある。

「この泉にはめったに人前には姿を現さないウンディーネがくるんだ」

ウンディーネと言えばマンガとかでは超絶美女の精霊さん。

しかも癒し系らしい。僕の心の恐怖も癒してくれるだろうか。

「お、来たよ!」

そこへ現れたのは水色の美しい髪と透明な羽衣を着た

 

 

 

 

巨躯の存在だった。

胸筋はある意味女性の象徴である乳房ととらえることもできなくはない。

しかし、上腕は僕の太ももよりも太くて分厚い。

太ももは巨大な大木と比べても何もおかしくないほど巨大で太い。

そして何より顔には歴戦の傷が色濃く刻まれていた。

何あの存在? 僕はあまりの現実と夢の違いに口をぱっくり大きく開けていた。

「あれがウンディーネだ」

「いやいや、あれはどう見ても水浴びをしに来た格闘家です。しかも

もう何回もタイトル防衛戦を勝利しているようなキングですよ!

我はメシアなり! ハッハハハハハハハハ! とか言ってる伝説の赤い

英雄のオリジナルボディですよ!」

「ん~。彼女たちも縄張り争いが絶えないようでね。

強さこそが掟の社会だ。だが君の言うとおり彼女はまさしく英雄だ。

打撃力に秀でた最強にふさわしい精霊だ」

うん、あの存在がオスならば僕も納得したさ。

でもね! さっき貴方言いましたよね?『彼女』って。

くだらない幻想をぶち壊す右腕を持った人よりも粉砕されましたよ!

「もう一体きましたわ」

朱乃さんの声を聞きそちらの方を振り向いてみると……

そこには最初に来た奴と似たようなウィンディーネがやってきた。

もう嫌だ。何でめちゃくちゃ強そうな精霊がでてくるわけ!?

『グオォォ!』

しかも目の前で殴り合い始めたよ!

仮に初めの一体をチャンピオン、二体目をチャレンジャーとしよう。

チャンピオンは圧倒的な力でねじ伏せようとするがチャレンジャーは

小刻みに動きながらチャンピオンの攻撃を避けていく!

おっと! ここでチャンピオンのアッパーがチャレンジャーに!

しかしチャレンジャーはひるまずキックを入れる!

「ぐす! もうこんな戦い見たくない」

「そうね、埒が明かないから次に行きましょう」

部長のその一言で僕はようやく見たくないものから離れた。

 

 

「スプライト・ドラゴン?」

僕の問いにザトゥージさんが頷く。

「そう、蒼雷龍(スプライト・ドラゴン)。その名の通り青い雷を使うんだ」

ウンディーネの殴り合いの会場から移動しながらレアなドラゴン情報を聞いていた。

「そいつもめっちゃ強いんですか?」

「いや、まだ子供らしくてね。ゲットするなら今のうちだよ」

ドラゴンね~……まだ子供なら良いかな? それに僕の中にはドライグも

ある意味で飼われているからね。

「おっ! あれだよ!」

ザトゥージさんが指さす方向を見てみるとそこには大木の枝に

羽を休めている青く輝くうろこを持つ子龍がいた。

うん、確かにめっちゃ綺麗だ。

僕は試しにその子龍に近づいていくと気配に気づいたのか子龍が目を覚ました。

『ガァー』

「は?」

子龍が欠伸をするように口を大きく開けた瞬間!

「おげぎゃげやぎぇあぎぇあぎぇあぎぇがいぇがえや!」

突然、全身に電流が走って僕は全身からプスプスと煙を放ちながら地面に倒れてしまった。

絶対にマンガだったら骨まで透けてる描写の筈だ。

「あ、言い忘れてたけど外敵にしか雷を吐かず他の生物のオスが大嫌いだ」

「さ、先に言って」

「イッセーさん!」

アーシアさんは急いで僕に駆け寄って来て、全身から癒しの光を出して

その光で僕を包み込んで癒してくれる。

すると

「ど、どうしたんですか?」

何故だか子龍がアーシアさんに抱きついて甘えていた。

「スプライト・ドラゴンは心が清い者に心を開くとも言われている」

「ガー」

小龍は眠たいのか欠伸をするほどアーシアさんに心を許しているみたいだった。

「ぐすん、なんで僕は攻撃されたんだ」

「イッセーの心よりもアーシアの心が清いのね」

ぐすん、僕はアーシアさんに負けた。

まあ、心の清らかさではアーシアさんが圧勝だから仕方がないか。

 

 

 

そう言う訳でアーシアさんは朱乃さんの補助を受けながら子龍を使い魔にした。

「よろしくです。ラッセーくん」

「ラッセー?」

「はい! 雷を吐くのとイッセーさんから取りました!」

「ガー」

はぁ~僕は結局使い魔は取れずか。




まだ、パソコンが使えそうなので限界まで更新するっす!
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