ハイスクールD×D 気弱なイッセー   作:kue

56 / 90
Life56

てな訳でそんな日から数日後、僕と部長はグレモリー領のとある

山岳地帯に位置している遺跡に来ていた。

なんでだか知らないけど部長と一緒に来て良いのは僕だけらしく

他の下僕の皆は家で待機している。

「ふぅ、事を急ぎすぎてこの子に嫌われたらどうするのよ……」

何やら部長はブツブツ言ってるし……よく分からない。

「とう!」

その時謎の声が聞こえた。

見あげてみるとそこには……5色のスーツを着た人たちがいた。

「な、何者」

「我らは謎の魔王」

――――――パシン!

赤いスーツを着た人が黄色のスーツを着た方に思いっきりハリセンで叩かれていた。

は~……いったいあの方々は何をやっているんだか。

絶対にあの赤い人の中はサーゼクス様だよね?

ということはハリセンで赤を叩いた黄色はグレイフィアさんとして

……残りは魔王様方か。

「我らは魔王戦隊サタンレンジャー! 俺はリーダーのレッド!」

「同じくブルー!」

「めんどくさいけどグリーン」

「レヴィアタン……じゃなくてピンクーよ♪」

「……イエローです」

……うん、正体モロバレじゃん。

しかもブルーの人レヴィアタンて言ったよ。

流石に部長も気づいて

「サ、サタンレンジャーですって!?」

マジでこの人気づいてないよぉぉぉぉぉ!

部長は本当に気づいていないらしく、かなり驚いていた。

「部長! あの人たちは魔」

―――――ドッカァァァァァァァァァァァァァン!

「おっとすまない! どうやら魔力が暴発したようだ」

僕の顔のスレスレを通った魔力弾は地面に直撃しポッカリと大穴があいていた。

レッドォォォォォォォォォォォ!

僕を殺す気かよぉぉぉぉぉぉぉぉ!

「我らはグレモリー家に雇われたのだ! この先の三つの試練で君たちを待つ!」

「あっ! 敵発見!」

ピンクの一言に全員が魔力を一気に上昇させた。

「むぅ! 一勢攻撃だ!」

―――――――チュドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!

……かつて見たこともないほどの大規模の爆発が起り、辺りにいた

鳥やらなんやらが悲鳴をあげて一気に離れていった。

「ただの悪霊じゃないか、驚かすなよピンク」

「てへっ♪」

ピンクは可愛らしい仕草をする。

……ツッコンだら負けだよねこれ?

「我々が各試練を受け持つ! 待っているぞ! グレモリーを受け継ぐ二人よ!」

そう言ってサーゼ……レッドは素早くどこかへと消え去った。

「行きましょうイッセー!」

「……はい」

もうどうにでもなれ。

 

 

石造りの通りを超えるとひらけた部屋に辿り着いた。

そこにピンクがいた。

「まずは最初の試練として……ダンスをしてもらいます!」

よ、良かったぁぁぁぁ~。レヴィアタン様と闘えとかじゃなくて。

今の僕じゃ確実に瞬殺されちゃうからね。

そう言うとレヴィアタン様は指を鳴らして音響装置を出した。

「ほら、イッセー行くわよ!」

部長が手を出してくる。冥界で部長のお母様に習った奴だ!

僕は必死に記憶の底から踊り方を引きずりだしてきてなんとか踊り切った……

でも、まだまだ未熟なところが多かったな~。

ふと部長と目が合うと何故か部長は顔を真っ赤にした。

あらら?何故そんな反応?

「上手よイッセー。よかった……これで将来一緒に」

何故か目までウルウルにしている。

さっぱり分からない。

そして曲も終わり僕と部長はダンスを終える時の挨拶をした。

「うふふ。なんだ、心配して損しちゃった♪ さあさあ先に進んじゃって!」

ピンクに急かされ僕たちは先に進んだ。

 

 

「……や、ようこそ」

次の試練はアスモデウス様が担当なされるらしい。

傍にはメイドさんが二人待機してらっしゃる。

しかし何故か部屋にはテーブルとナイフとフォークがあった。

「えっとね、第二の試練はテーブルマナーだよ。

メイド達が君達を採点するから」

そう言われて僕らは椅子に座りナプキンを広げ食事を始めた。

………やっぱり部長は凄いな~。

難なく先に進んでいってる。

そんな感じで不安を感じながら食事を終えた。

「リアス姫様は満点でございます。兵藤さまもいくつか

減点がありましたが高得点でございます」

よ、良かった~。

「イッセー! この調子で行きましょう!」

「はい!」

僕たちは次なる試練へと通じる扉を開けてその先の道を歩き始めた。

 

 

 

 

 

最後の試練へ通じる通路の途中で僕は疑問に思っていることを部長にぶつけた。

「そう言えばサーゼクス様とグレイフィアさんの恋愛てそんなにすごいんですか?」

ずっと気になっていた。僕の家でもなんか盛り上がってたみたいだし。

「そうね……貴方も私の卷属だから知る権利はあるわね。グレイフィアとお兄様はね」

まあ、それから壮大なラブロマンスを聞かされた。

グレイフィアさんはもともと旧魔王派の御家の長女らしくて

サーゼクス様は反魔王派の英雄とも言われていたらしい。

そんな2人が派閥を超えて恋におちあったらしい。

そんで戦争が終わってから2人は愛を深めあった……。

「時々ね思うの。私はグレイフィアやお兄様に比べて劣っているんじゃないかって」

優秀な兄を持てばその弟や妹は必ずと言っていいほど比べられる。

それが部長の劣等感になっているのか。

「正直どうでもいいじゃないですか」

「え?」

「部長は部長。それ以外何ものでもありません。たとえ他人が比べようが

自分の速さで成長していけばいいじゃないですか。他人の意見なんて

ほとんど意味がないんですし」

「……イッセーは割り切っているのね。自分は自分、他人は他人」

「はい! そうしないと僕なんか精神的につぶれちゃいますから」

「そうね……行きましょう」

「はい!」

そうして僕らは歩き始めた。

「……まだ『部長』なのね」

 

 

 

 

 

「やあ」

第二試練で待っていたのはブルーことアジュカ様だった。

用意されているのは机とイス、そして答案用紙と問題プリントらしい紙が2枚。

「君たちにはグレモリー家の関する歴史や冥界の一般知識なんかを

まとめたテストを受けてもらう。さあ、着席して」

うぅ、ここで筆記テストですか。

「じゃあ、始め」

ブルーの合図とともに答案用紙を表にした。

……爵位に関する事や上級、下級、中級に関する事を織り交ぜた問題か。

僕は記憶の引き出しから必死に正解を取り出していき答案を埋めていった。

ちらっと隣を見るとすらすらと埋めていっている部長がいた。

す、すごいな。

僕は時間ギリギリまで粘った。

 

 

 

 

 

 

「はい、そこまで」

ブルーの終了の合図とともに答案用紙が回収され採点が行われた。

部長の答案だろうか?

さっきから丸ばっかりだ。

それに比べ僕の答案はいくつか×をつけているような感じがした。

「さてさて」

どうやらもう採点が終わったらしくブルーはまとめた用紙をトントンと

机で揃えていた。

「リアス・グレモリーは問題なく合格。赤龍帝君は……」

な、なんでそこで溜めるんですか――――!

めちゃくちゃ怖いじゃないですかぁぁぁぁぁ!

「君も問題なく合格だ」

「はふぅ~」

数秒間生きた心地がしなかった。

悪魔の知識は復習をする時間がなかなかなかったから不安だったんだ。

「おめでとう、これでグレモリー家の男女の儀式は終了だ。

奥にいるレッドに合格を報告してきたまえ」

ということらしいので僕と部長は奥へと進みドアを開けると

冥界の空が広がっていた。

「おめでとうございます、お二方」

イエローが前にいた。

そんでもってその後ろにレッドもいた。

「さーてと。最後の試練だ!このレッドを倒してみせよ!」

……僕は再び生きた心地がしない時間を味わうようです。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。