ハイスクールD×D 気弱なイッセー   作:kue

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Life78

中級昇格試験を翌日に迎える日の深夜、僕は廊下を歩いていると

部屋から光が漏れている事に気付いた。

「―――っ!」

「――――っ!」

中から声が聞こえてくる。

僕は隙間からそっと中を覗いてみた。

「にゃん☆ 一目で白音が発情期って分かったにゃん。あの男の

遺伝子が欲しくてたまらないにゃん?」

「姉様には関係ありません」

予想通りの猫又姉妹だった。

相変わらず小猫ちゃんは黒歌さんを警戒のまなざしで見ていた。

……ん~やっぱり美少女二人って様になるな~

「覗きはいけないにゃん☆最強さん」

…僕は真っ黒で巨大な人じゃないから。

そう思いながらも僕は白音ちゃんの部屋に入った。

「大丈夫?小猫ちゃん」

「……は、はい」

っと!いけない、つい癖で頭を撫でるところだった。

「この時期は敏感にゃん☆たとえば」

黒歌が不意に小猫ちゃんの腕を掴んで僕の方に押してきた。

「だ、大丈夫!?」

なんとか小猫ちゃんをキャッチしたものの

「……にゃぁぁ~……先輩……」

小猫ちゃんは尻尾を僕の腕に絡ませて切なそうに目元に涙をためて上目遣いをしてくる。

……やっべ、あまりに可愛すぎて鼻血が出そうだ。

「どんなに我慢していても大好きな男の肌に触れてしまえば理性は

あっという間に崩れて遺伝子が欲しくなってしまうにゃん☆」

説明は良いから何とかしてほしいなぁ~

「お姉ちゃんが猫又流の交尾を教えてあげるにゃん。ほら、この男の

首筋を舐めて味を覚えるにゃん。こうやって」

っ~~~~~~~~~~!

黒歌の舌が僕の首筋を通って言いようのない快感が僕を襲う!

「さあ、白音もやってみるにゃん」

虚ろな瞳で僕を見つめながら小猫ちゃんの舌が僕の首筋を通る!

だ、誰か助けてくれぇぇぇぇぇ!

そんな事を思っていると、何故か小猫ちゃんは一回、舐めただけで止めてしまった。

……あり? よく見ると小猫ちゃんの顔色が少し良くなってるような。

「今の白音は不安定なだけにゃん。無理はさせないでほしいの」

「……分かったよ」

ああいう不器用なお姉さんもいるもんだね~。

 

 

 

 

 

 

そしてさらに日は経ち、試験当日。

僕たちは兵藤家の地下にある転移用魔法陣に集合していた。

まずは僕達試験を受ける者たちが会場まで飛んであとからリアス達が

ホテルにジャンプするという算段だ。

「じゃあ、頑張ってね。朱乃、祐斗、イッセー」

「「「はい!」」」

「それと」

そう言い、リアスは僕の頬にキスを一つ落とした。

「ふふ、これは御守りよ」

「……あ、ありがと」

僕もリアスにキスをお礼としてした直後に、会場へジャンプした。

「ひゅ~ひゅ~。熱いところを見せちゃってよ~」

「あら、アザゼル。悔しいの?」

「……けっ!」

 

 

 

 

光が止むとそこは広い部屋だった。

転位し終えたばかりの僕たちにスーツを着た女性が近づいてきた。

「ようこそおいでなさいました。リアス・グレモリー様の卷属様ですね?

お話はうかがっております。一応、確認の物を」

えっと、確かリアスに貰ったものを見せればよかったんだっけ?

僕は係員にリアスから貰ったものを見せると係員さんは僕達を

グレモリー卷属と認識したらしく、僕たちに返した。

「ありがとうございました。では、こちらへ」

女性について行くと受付でチラホラとこっちに来ている悪魔さんが見えた。

案外、少ないんだね。

とりあえず受付で受験票を貰いレイヴェルさんの先導の元

筆記試験会場へと歩いて行く。

「イッセー君」

「何?」

「君と会えてよかった」

木場君の言った事に僕は一瞬、アイスを吹き出しかけた。

「君と出会えてなかったら僕は弱いままだった」

「……まあ、そう言わないでさ。友達なんだから」

「そうだね」

「わたくしはここまでですので。皆さん頑張ってきてください!」

僕たちは筆記試験会場に入った。

中は以前、大学見学で見た講義室と似た構造をしていた。

えっと、僕の席は012の席だったよね。

「お、おいあれまさかグレモリー卷属か?」

「ああ、雷光の巫女、聖魔剣、赤龍帝」

「あのサイラオーグ・バアルを倒した赤龍帝か!?」

僕達を見るや否やこそこそと話を始めた。

……やっぱり有名人になってたのね。

「あのアイス大好き赤龍帝か!?」

……それは御免こうむりたい二つ名だね。

そろそろ時間になるので僕たちは普段通りの気持ちで座席に座り

その数分後に試験が始まった。

 

 

 

 

 

 

「あの問題はないでしょ」

筆記試験も無事に終わり僕たちは食堂で休憩を取っていた。

もちろんアイスを補給しながらも。

「イッセー様! 追加のミニアイスですわ!」

「うわー! ありがと、レイヴェルさん!」

「マ、マネージャーとして当然ですわ!」

レイヴェルさんは顔を赤くしながら胸を張った。

うん! ミニアイスも美味しい!

「次は実技だね」

「チョー得意分野だよ」

先生曰くぶっつけ本番で良いって言ってたけどいいのかな?

「気合い十分なのは良いですがイッセー君は力を抜いてね」

はて? 何故、力を抜いてなの? ……あ、もしかして落ち着いてしろって言う事かな!?

確かに僕は緊張はしていないと思うけど見えないところで緊張していたりしている

かもしれないから力を抜いてやれってことだね。

「勿論です!」

そうこうしているうちに時間になったので僕たちはジャージに

着替えて実技試験会場へと足を運んだ。

受験者のみんなも自分なりのやり方で体を温めていた。

じゃあ、僕も体を温めよう。

僕はグラウンドを軽く二、三周すると試験官の人が

来て受験者の点呼をはじめて、胸に番号のついたシールを配り始めた。

「実技試験は至ってシンプルです。受験者同士で戦ってもらいます」

それから数分戦いに関しての説明を受けた。

ちなみに僕は四番で木場君が二十六番、朱乃さんが三十二番だった。

「では、二組ずつ行います! 一番と二番! 三番と四番は前に!」

おぉ! いきなりかぁ!

試験官に呼ばれた僕は魔力で円形に囲まれたフィールドに入った。

やっぱり、ここは普段どおり倍加をしてからのナイトの

高速移動で行こう。

僕がそう考えていると目の前に僕の相手の悪魔がやってきた。

相手も中級試験を受けるほどの強さなんだ。

気合い入れていかないと!

「よろしいですね? 尚、ポーンの方はプロモーション

していただいて結構です。では、始めてください!」

僕は始まりの合図と同時にナイトにプロモーションした。

「はっ!」

相手は手元を光らせて魔力弾を撃ってくるけど

それを高速でかわして後ろを取った。

『Boost!』

「せいやぁ!」

いつものパターンで倍加させてから籠手で殴ると相手は

会場の壁に激突しさらに会場の壁を突き破って

外まで行ったらしく、外の景色が見えた。

……えっと……や、やりすぎた?

僕は拳を前に突き出したまま静止していた。

試験官の一人がぶっ飛んでいった受験者の方へ走っていく。

「……おい、なんだあの速度は」

「全く見えなかった!」

「スピードだけじゃなくてパワーもあるのか!」

「上級悪魔の上クラスだぞ!」

「あれが悪神ロキ、サイラオーグ・バアルを倒した赤龍帝の力か!」

試験官が慌ててこっちに走って来た。

「勝者! 兵藤一誠!」

……へ? これで終わり?

僕はあっけなさを感じながらも二人のところに戻った。

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