崩壊するフィールド。僕はその中をオーフィスに肩を貸してもらう事でなんとか歩いていた。
……情けない……最初は助けに来たのに……帰りは手伝ってもらうなんて。
………息を……するのも……辛くなってきた。
……サマエルの毒の痛みも……感じなくなったてきた……あ……れ?
視界が二度三度変わったかと思えば視界に空が映った。
そうか……倒れて……。
『しっかりし アザゼ ドラ で俺達を呼び戻し 』
もう、耳も……聞こえなくなってきた……うん……分かってるんだけど……体が動かない。
……帰ったらまずは……テストの反省……会かな?
………中間テストもあったな……でも……まずは。
「オー……フィ……ス。家に帰っ……て何がし……た……い?」
「我、カードしたい」
ああ……ポーカーか。
「……そ……うだね」
『しっ ろ !』
……体が動かせない……もう耳……も……限……み……い。
………脳裏に……綺麗な紅髪の。
「イッ ー、全 回っ る」
『そん は知 る!だが、この んな絶望からも
立ちあ だ!なあ、そ !今回も るんだ!』
……ロスヴェイセさん……ギャスパーくん………早く会いたいな。
……アザゼル先生……木場君……朱乃さん……アーシアさん……小猫ちゃん。
『立 相 !』
……サイラオーグさん………ヴァーリ……また……闘い……たい
……リアス……僕の大好きな。
『必ず戻ってきなさい』
………大好きだ………………リアス。
「ドライグ。イッセー、息してない」
『ああ』
「ドライグ、泣いてる?」
『ああ、お前も泣いているぞ』
「……この液体はなに……この気持はなに」
『その液体は涙……気持は悲しいっていう気持ちだ』
「我、悲しい」
『ああ……オーフィス。今からこの男の話をする。覚えておいてほしい』
「分かった……最高の赤龍帝の話……我、覚える」
僕――――――木場祐斗の眼前ではイッセー君とオーフィスをこっちへ呼び戻す
儀式が行われようとしていた。
「召喚用の魔法陣が用意できた。召喚を始める」
既に魔獣たちは冥界の都市部へと進行を始めている。
それぞれの組織から部隊が派遣されているらしく既に戦闘を始めている
地域もあるらしい。
……イッセー君。今、君の力が必要なんだ! 冥界のヒーローの君が必要なんだ!
「――――――繋がったぞ!」
先生がそう叫ぶとともにファーブニルの宝玉が金色に、タンニーン様が紫色に
ヴァーリが白色に輝きはじめ魔法陣もその輝きを増していく。
余りの眩しさに手で光をさえぎる。
そして光が止んだと同時だった。
――――――カランカランカラン―――――――――
……何かが落ちてきたような音が聞こえた。
目を開くとそこにイッセー君はおらず、イーヴィル・ピースが
8つ床に転がっていた。
「……馬鹿野郎っ!……」
先生が床を叩く……僕たちはようやく理解した。
朱乃さんが力なく床に座り込み部長は茫然としている。
「……イッセーさんは……え?」
怪訝そうに窺うアーシアさん。
小猫ちゃんもレイヴェルさんも嗚咽を漏らしていた。
……卑怯だよ……イッセー君。
僕の頬を伝う涙は止まらなかった。
この日、僕たちはイッセー君を失った。
どうも~。あと少しでこのお話も終わりです。
それでは!