「うぅ! なんでイッセーだけがモテやがるんだ!」
「きゃー! イッセーくーん!」
………これなんてフラグ? 結婚フラグ? そんなの聞いたことないよ。
ていうか、なんでみんな正装でいるんだろ……。
「駄目よイッセー。キョロキョロしちゃ」
僕があたりをキョロキョロしてると隣にいたグレモリー先輩に注意された。
「部長! これはいったい」
そう言いかけて僕はフリーズした。
……めっちゃ綺麗。
白色のウェディングドレスに紅色の髪がマッチしてて本当にきれいだった。
余りに美しさに少し見つめてしまった。
「誓いのキスを」
―――――ってあれ!?
いつの間にか神父さんの前に僕たちは移動していた。
「イッセー、何してるのほら」
グレモリー先輩がこちらを向いてその柔らかそうな唇を少し突き出して目を閉じた。
これってあれだよな? キ、キ、キ、キスってやつだよね?
じゃ、じゃあお言葉に甘えさしてもらって。
そうして僕は目をつむり近づけていき――――唇が重なった。
『むぅぅ~相棒』
最悪なものに。
「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァ! はっ! はっ! はっ!」
ゆ、夢!? 夢にしちゃえらいリアルだった。
あのドライグの唇の……思い出したくもない感触だ。
ザラザラしていたというかヌメヌメしていたというか……
恐らくドラゴンとキスしたのは僕が初めてだろうね。
「はぁ~。夢か……あ、暑い」
変な夢の所為で大量の寝汗をかいて汗を
吸収した寝まきはビチャビチャになっていて、肌に
引っ付いてきて不快感しかなかった。
すると階段から誰かが上がってくる足音がする。
母さんみたいなドタドタトした音ではない。なぜなら母さんと父さんは
町内会のくじ引きにあたり二人で2泊3日の温泉巡りに行ったからである。
二泊三日でどこの温泉を巡るんだよってツッコミたくなるけど……まあ、とにかく
その巡りのチケットは2名様専用。てな訳で両親はそのまま行った。
残っているのは――――。
「イッセーさん!? どうかしたんですか!?」
そう、アーシアさんである。
アーシア・アルジェントさん。元シスターで今は悪魔。
聞くところによるとビショップになったらしい。
今は名目上はホームステイとして泊まっている。
「ううん、何もないよ。そろそろ行くよ。先輩は来てる?」
「はい! 30分前から!」
アーシアさん、それを早く言おうね。僕消滅させられちゃうから。
「ひぃ、ひぃ!も、もう無理ですぅ!」
「こら!歩かないの! ダッシュ10本増やすわよ!」
今、僕は部長さんと一緒に鍛錬をしています。
いやね、前に鍛錬はしてると言いましたよ。ええ、言いました。
でもね、部長の鍛錬はちょっとエグイ量ですよ。
だって朝から軽く20キロ近く走らされその後に
ダッシュを何10本、各種筋トレなんか
思い出したくもない数字をやらされている。
毎日が筋肉痛、まあ土台は昔からできてたみたいで
辛かったのは最初の1日だけ。
後は難なくこなせてるんだけど……部長、いきなり2倍はキツイっす。
お、鬼! 悪魔!
「イッセー、隣町のその隣町まで行きましょうか」
「もう嫌だあぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
結局僕は隣町の公園まで走らされ元のゴール
地点まで往復させられたのであった。
「貴方の力は基礎が上がれば上がるほどその振り幅はさらに大きくなるわ」
「はい、98.99,100!」
「はい、お疲れ様」
今、僕は部長を背に乗せて何とか腕立て伏せ
100回を終わらせることができた。
もう腕がプルプルなんですけども。
「イッセーさーん!」
おぉ! わがオアシスが来たよ!
向こうの方から綺麗な金色の髪を揺らしてこっちにアーシアさんが走ってきた。
「休憩にしましょうか」
部長はそう言ってアーシアさんからシートを受け取ると、
公園の端っこの方に移動して、シートを引いた。
「イッセーさん! 召し上がってください!」
「うん! ……うん! 美味しいよ!」
バスケットの中から一つ、適当にサンドイッチを取って食べると
レタスのシャキシャキ感とトマトの甘酸っぱさが口に広がって
とても美味しかった。
「イッセーさん。お茶は如何ですか?」
「あ、もらうよ」
「はい!」
アーシアさんは張り切ってるな~。
そんな感じで休憩を終えた僕と部長はそのまま、
アーシアさんとともに帰宅した。
その日の晩、僕は自転車の後ろにアーシアさんを
乗せて悪魔稼業のお手伝いをしていました。
本来なら僕の研修期間は終わっているんですがアーシアさんを夜に
一人で歩かせることなんてできません! 最近、物騒だしね。
「投函!」
「オッケーです!」
「今日の分は終わりだね」
「はい!」
「じゃ、適当にサイクリングと行きましょうか」
時間も余ってるので僕はアーシアさんと一緒に
近くをサイクリングすることになった。
「えっと、ここが近所で評判のパン屋さん。
常連になるとたまにただで売ってくれる」
「へ~よくつぶれませんね!」
アーシアさんはなにげに毒舌だね。
「そんでここが神社。僕たちは入っちゃいけないとこ」
「shrineですね」
「うん、そろそろ戻ろうか」
そして僕たちは部室に戻って今日はもうやることが
ないということなので帰宅した。
「………」
そして翌日、僕はいつもの通りに授業を受けて友達と駄弁って
部室に行ったら見知らぬメイド服を着て銀髪の女性がいて部員の皆が真剣な趣で座っていた。
こういう雰囲気の部屋ってとても入りにくいよね。
「アーシアとイッセーの為に言っておくわ。隣にいるのは私の家の
メイドのグレイフィアよ」
グレウフィアと呼ばれた女性は一歩前に出て頭を下げてお辞儀をした。
す、すごい。やっぱりメイドさんをしているからかお辞儀がとても綺麗だった。
「部活を始める前に皆に言っておきたい事があるの」
「部長、私が話しましょうか?」
「いえ、私からは話すわ。実は」
部長が副部長を抑えて話し始めようとした瞬間、部室の床が光り輝きだし魔法陣から
凄まじい量の炎が噴き出してきた。
「……フェニックス」
ボソッと木場君が言ったのを僕は聞き逃さなかった。
フェニックス、元七十二柱の家で炎を使い不死身の肉体を持つ一家。
レーティングゲームではその不死身の肉体で猛威をふるったという。
そしてフェニックスの涙というものがある。
これはかけたらみるみる傷が回復していくという。
そして一人の人物が炎の中から現れた。
「ふぅ~。会いに来たぜ愛しのリアス」
「ライザー」
部長さんは忌々しそうにその人を見ていた。
……ねえ、その前に炎を消してくれたらありがたいな。
めちゃくちゃ暑いです。
こんばんわ、最近数学の成績がデフレ状態であります