ごく普通の一般男子たちの異世界冒険論   作:クラウンフィールド・ソベルバレンタイン

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とりあえずは今回で一区切りつきましたが、まだまだ続きます。


玉座奪還

清々しい陽気、心地よい風。すべての条件が好条件で王の座を奪還する状況は整っている。そして、ペンシル、ルーム、ロイド。三人の仲間たちが俺をサポートしてくれる状況で王の座を奪還することを失敗するとは考えにくい。そう、もう恐れる必要などはない。もともとなかったが。

 

「じゃあみんな、そろそろ実行し始めるよ」

 

「「「はい!ご主人様。ご主人様なら絶対に成功します」」」

 

3人は輝いた眼で俺のことを見る。3人の信頼は厚く俺のことを常に応援してくれている。とても心強い。

 

「その前に、僕の1万円札はもう半分しかない。これだとちょっと寂しいんだが……」

 

「そうですね、さすがにそれは少ないですね……ご主人様なら何とかなりませんか?」

 

ミツマタの性質は作りたいものの名前を言えばその形に変化できる。ということはつまり……

 

「一万円札!5000兆枚!」

 

半分しかなかった1万円札は、5000兆枚の一万円札(にせさつ)に化けた。

 

「ご主人様、なんですかこれは!貴重なミツマタをこんなに増やすなんて!」

 

「ミツマタは、作りたいものの名前を言えばその形に変化できる性質がありますが……その性質を使ってミツマタそのものの量を増やすなんて!」

 

「こんな発想普通の人には思いつきません!やはり私たちのご主人様は天才の域を超過しています!」

 

三人のメイドは赤面を紅潮させる。この発想がこんなに素晴らしいものだとは思わなかったので俺は三人のこの反応に若干の驚きを覚えた。まあちょっとひねくれた考えなのだろうか。同じものを何枚も複製するということは。まあ所謂逆転の発想ってやつですよ。

 

「これだけあれば安心だ。それじゃあ屋敷に乗り込もうか!」

 

門の前で寝ている門番をあとにして屋敷に侵入する。屋敷内は高そうな絵画、高そうなカーペット、高そうなシャンデリアなどがある。この世界を牛耳っている王なのだから、これくらいのものを所持しているのもまあ理解ができる。しかし、駅前の人たちが苦しんでいるような状況を見てなんとも思わないなんてひどい王だ。そんな王を首にして俺が王になっても誰も悲しむ人はいないだろう。

 

屋敷内を物色していると、剣を持った人が現れた。

いかにも強そうな人で街であったら速攻警察を呼んで銃刀法違反で捕まえたくなるような風貌だ。

 

「お前はどこから入ってきた」

 

「ロイド、頼んだ。」

 

「ベーシックインプットアウトプットシステム起動!空間制御ドライバー起動、範囲指定、いかにも強そうな人の周り、時空ストップ!」

 

剣を持ってるいかにも強そうな人は動きを止めた。

厄介払いができたので、王がいそうな場所へ進む。

 

一階の部屋を総当たりしたが、誰もいない。この屋敷は2階建てなので、王がいるのは2階だと考えられる。玄関から正面にある立派ならせん階段を上り2階へ上る。

すると、奥の部屋に王が住んでそうな部屋があった。その部屋のドアはほかの部屋とは違うもので高級感があった。

 

ドアをけ破り、中にいたのはいかにも王様のような恰好をした人がいた。

 

「はじめまして、桜柳と申します。王の座を私に下さい」

 

「ああ?」

 

「王の座を私に下さい。王の座を私に下さるなら何もしませんから」

 

王は何が起きたかわからないような表情をしている。

平和ボケをしている証拠だ。

 

「なぜおまえなんかに王の座を渡さなければならない。よくもおれののんびりとした生活の邪魔をする気だな。おい、こいつを切り捨てろ」

 

「異世界空間に通じるゲート!」

 

桜柳がこう叫ぶと、異世界に通じるゲートができた。

 

「ペンシル、王と周りにいる人、時空をストップさせた人をこの中にぶち込んでもらっていいかな」

 

「承知しました」

 

笑顔でうなずくとペンシルは、

 

「ロイド、魔法をかけるときにこいつらが動くと面倒だから、そいつらの時空を止めてくれるかな?」

 

「わかりました」

 

ロイドが呪文を唱えると王と周りにいる人の動きが止まった。

するとペンシルは、そいつら腹を触り異世界へぶち込む呪文を唱えゲートを使って異世界にぶち込んだ。

 

「終わりました。ご主人様」

 

「ごくろう。それじゃあ俺が王になったわけだからこの世界の住民に通達をしておいてくれ」

 

「承知しました」

 

「ルーム、王の座を奪うの成功したからこっちにおいで」

 

トランシーバーを使い、ルームに連絡を取る。

 

「わかりましたご主人様。本当に私心配で、成功して嬉しいです!」

 

三人が集まり、お祝いをして俺が王になったのであった。




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