ごく普通の一般男子たちの異世界冒険論   作:クラウンフィールド・ソベルバレンタイン

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桜柳帝の普段

俺が王に即位して1か月。ロイド、ペンシル、ルームは俺のメイドとしてかなりなじんできた様子だ。メイドになりたての頃のぎこちなさはなくなり今では家族のように仲良くなった。

 

午前7時、俺とロイドとペンシルは食堂に集まり桜柳邸の静かな朝を迎える。

 

「ご主人様、今日の朝食を用意しました。ご主人様が好きな味噌汁と岩魚の焼き魚です」

 

ルームが調理した朝食がやってきた。

 

「おっ、おいしそうだねえ」

 

わかめと溶き卵の味噌汁、近所の川に住んでいた岩魚を塩焼きにして焼いたもの。焼き加減と塩加減が絶妙でルームの味覚にはいつも驚かされる。

 

「ご主人様が、ご主人様が以前いた世界の料理を教えてくれたおかげです」

 

この国に最初に来て驚いたことは、料理のメニューのセンスが常識を超越している点だ。鉄道会社のウェイトレス時代のペンシルが紹介した「軽食」のメニューは今でもはっきりと覚えている。興味がある方は、「メイドとの出会い」をもう一度読んでいただきたい。

 

話がそれてしまったがこの世界は料理のメニューだけではなく調理方法もなっちゃいなかった。この辺は山の頂上付近で標高が高いので、周りに流れている川は上流なので岩魚をはじめとしたおいしい魚を釣ることができる。しかし、このようなおいしい食材があっても調理方法が残念であったらどんなに高級な食材もタダの生ごみとなってしまう。

 

「魚に塩をつけるのと、ガスコンロを使うだけでこんなにおいしく簡単に料理が作れるようになったなんてやっぱりご主人様は天才です」

 

やれやれ、異世界は調理方法がとてつもなく遅れているという話はネット小説でよく読んだのであるが実際にこうなっているとは驚きを隠せなかった。普通に考えて、塩をかければある程度おいしくなると思うんだが。

 

 

朝食を済ませた後は、異世界の住人から届いた意見に目を通し、それを何とかする。前の王の時代と違い、今は住民が自由に意見をすることができるようになり王である俺に対する信頼がとても大きくなった。なので、住民が反乱を起こすこともまあ考えられないだろう。

 

「最初ご主人様が、住民から意見を聞くなんて言ったときは王なのになんでこんなことをするのかと思いましたが、1か月たつとやっぱりご主人様は天才だということがよくわかります。」

 

ペンシルは書類を整理しながら俺に話す。

そうそう、ペンシルは魔法だけでなく書類の整理が得意なのだ。

ちなみに俺はミツマタでパソコンをつくったのであったが、それはペンシルの仕事を減らしより高度なことをするのに貢献することができた。

 

このような日常はあっという間に過ぎ、日が暮れた。

 

「お休みなさいませ、ご主人様」

 

ペンシルとルームはそれぞれの寝室に戻って夜を過ごす。

 

「それじゃあ、ロイド。始めようか」

 

「はい、ご主人様」

 

 

屋敷の一室にロイドと俺は二人。

 

 

「ロイド、いつもありがとうね」

 

「ご主人様、私が存在できるのはご主人様のおかげです」

 

「まあまあそんなことを言うもんじゃないよ。僕が王になれたのはロイドのおかげでもあるんだから」

 

「そんな……」

 

アンドロイドメイド「ロイド」は赤面を紅潮させる。

 

「ロイド、何かあったときはまた俺とペンシルとルームを助けてね」

 

「はいっ……」

 

桜柳は、ロイドの肩に手を伸ばす。するとロイドは桜柳にもたれかかる。

 

「それじゃあロイド……」

 

「はい……」

 

ロイドの目からは涙のようなものが流れる。

アンドロイドメイド「ロイド」の動力はガソリンである。ロイドは毎晩ガソリンを補給しなければならない。この世界にはガソリンを精製する技術など整っていない。したがってこのように毎晩ミツマタをガソリンにしてロイドに補給するのだ。

 

「よし、終わったよ、ロイド」

 

「いつも私のためにありがとうございます」




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