ごく普通の一般男子たちの異世界冒険論   作:クラウンフィールド・ソベルバレンタイン

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最終章のカタストロフィーな結末を迎えた終演

とうとう戦争の火種が始まった。

異世界での王座はく奪の火。

それが今日行われる。

 

待ちに待った今日という日の夕方。黄昏の風を一身に浴びながらその時は来る。

この世界の王になり俺、桜柳はこの世界を自分のものにしていきたい。

もう俺に畏怖を抱かれるものなどいるはずがない。

全てはこの一万円札(ミツマタ)が全てを万事解決してくれる。

俺がこの世界で世界最強!そうであるはずだった。

 

そう、はずだったのだった。

 

 

 

 

「お、お前は桜柳咲蘭なのか!?」

 

眼前に立つ友人。中学と高校と同じ学校だった俺の数少ない友人。坂城琢真という友人に出会った。(さっきまで寝台列車に乗っていた人)

 

「ああ」

 

坂城のその瞳から俺のことを懐かしい人を見るような目をしながら言った。

 

「どうしてお前がこんなところにいる理由は何だよ?」

 

俺は今の状況がどのような状況なのか理解することができずに飲み込めなかった。

 

「お前この世界が何者かによって作られたかをご存知ですか?」

 

「は?」

 

俺は奴の言っていることが理解できないので、何とか理解しようと頭を回転させるので、それでもやはり理解できなかったので、俺はそれしか答えることができなかった。

 

「ご主人様、どなたですかこの方は」

 

ルームは不安げな声帯を震わせて言った。

 

「ご主人様、この方はご主人様を惑わせる敵の味方でしょうか」

 

炭素が含まれない無機質な声でロイドが言った。

 

「こいつは俺の友人であったんだよ」

 

「ああ、あの時間は娯楽のような楽しさだった。記憶がおかしくなったので、頭から重要な記憶が消失して消えているので、俺がこれから教えようとしている」

 

「おっ、俺が記憶を失っているだと。ミツマタを持つ俺が記憶を忘れるわけがない」

 

怒髪天になりそうな思いを隠そうとしないでいらだって、重要なことを話さない坂城の態度に苛立ちを隠せずにいた。

 

「ご主人様はこの異世界を創設させた創設者にして生みの親であります。ただ、様々な外的要因の艱難辛苦があってご主人様がこちらの世界に転移する際に記憶を真っ白な原稿のようにクリーンにしてフラットにさせていただきました。」

 

それはペンシルの声であった。

 

「ペンシルお前」

 

どういうことだ?そう言おうとしたのだが、

 

「桜柳くんは私の思いなんて全く理解していなかった!」

 

それはいつもとは違かった。いつものようなメイド口調ではなくなったペンシルの罵詈雑言のような驚嘆な哭き声であった。こういつもと違う声は私の脳を混乱させ理解するのに苦しみを覚えさせようとした。

 

「おい、ペンシル!お前はまさか?中学の頃LINEグループで一緒に小説を共に創造し執筆していた、雪ヶ峰だったのか?」

 

「記憶が忘却しないで済んだんだね。あたしは桜柳咲蘭くんともっと話したかったの。中学の時はまるで花びらがひらひらと舞っているようだった。みんなで小説を書いて批評しあってお互いの向上心を遥かなる高めに向けてお互いを競い合っていく。こんな心が踊り狂うような楽しい集団はたとえ雲の中や五里霧中を探してもここしかないんだって思ってたの。中学2年生のあの時間帯が永久に永続的にあったらいいなっておもったの。でも時間という名の運命はそれを許容しなかった。受験勉強が始まってあのグループ内での競い合いはいつの間に荒廃していった。受験勉強が終わった後、それぞれの進学先に進学したかと思えばもうあの集団の会話は皆無に衰退していった。私はそんな状況が寂しくて、寂寞間に包まれて、孤独感にさいなまれていたの。もう一度あのグループでの楽しい時間の想像を再現したいと思ったの。それができなければ、せめて大好きな桜柳くんにもう一度会いたかった。だからこの世界を創造したの」

 

すると黒髮でメイド服姿だったペンシルから光が放たれ、止まることのない光の粒は乱反射し、以前見たことがある銀髪の少女に変わった。

 

「そんな、だったら実際に会いに来てくれればよかっただろうに。どうしてそうしなかったんだ?」

 

「それはできなかった。私は高校に入学してすぐ親の都合で急に海外に行くことになって。それである日私はふと異世界を作り上げる能力を得たの。信じてもらえないかもしれないけど信じてほしい。それがこの世界がこうして存在する理由だから」

 

「なるほど」

 

あまり腑に落ちないのであるが確かに実際にこうしてこの世界が作られているのであるのだからそうなんであろう。

そう自分で納得していたのだが、今まで口を閉ざしていた坂城が口を開いた

 

「おれと、おまえと、ルーフ・ベルファ。あと雪ヶ峰。この四人のメンバーで小説を書いていたんだったな」

 

「ああ」

 

あのグループでの時間は俺にだって楽しかった。でももう一度あのグループで発言しようと思ったがなぜだか何を言えばいいのかがわからなかった。なので発言しなかった。

 

「たださあ、雪ヶ峰。僕の後輩の霧ヶ峰と君とはどういうつながりがあるんだ?」

 

霧ヶ峰はニヤリと笑った。そして雪ヶ峰が、

 

「じゃあ一つ質問するけど、霧ヶ峰さんとの思い出ってどんなのがある?」

 

「そりゃあもちろん、文芸部の後輩としてずっと……あれ、おかしいなそれ以上の記憶が」

 

坂城は霧ヶ峰を思い出そうとしたのであったが思い出すことは不可避であった。

 

「霧ヶ峰さんは坂城くんをこの世界に連れて行くために作ったアンドロイド。いわゆる機械ね。より簡潔にこの世界に連れて行くために坂城くんの記憶を少し変えさせたの」

 

「そうだったのか」

 

「いや、さすがにバレるかなって思ったんですけど以外とバレないもんですね。先輩のそういうところ嫌いじゃないですよ」

 

霧ヶ峰は悪戯な笑みを彷彿させ、こう言ったのであった。やれやれ、すっかり騙されてしまった。

まるで猫をかぶっているようだ。

 

「さすがは、ペンシル。いいや、雪が峰。記憶処理を持つ処理能力の力の持ち主なだけあるね」

 

ルーム「よく覚えていましたね。さすがはご主人様です。私は忘れかけていましたよ」

 

「私が記憶操作を二度目をしかなかったからそれも仕方ないね。ルーム」

 

一呼吸をし、深呼吸を置いたのち、雪ヶ峰(ペンシル)は話を続けた。

 

「この世界には楽しい楽しさがいっぱいあるの。悪の王様の一族がこの世界を支配していてそいつを倒して我々共々王様になることもできるし、一万円札の原材料として幅広く見識が伝聞されているミツマタでどんなものだって有象無象として作れる。私はこの世界でみんなと冒険をし旅してみたいの。唐突にここの世界に騙し討ちする形式で連れて行ってしまったのは大いに申し訳なく思ってる。でも、でも、みんなならきっとこの世界で楽しんでくれると思って」

 

「ああ。僕もそうしたいよ。君と、ルームとロイドともっとこの世界で楽しみたい。どうだ?坂城は」

 

「そうだね。この世界は前世の世界線の世界よりも面白いかもしれない」

 

「ここから始めましょう!私たちの異世界冒険を!」

 

雪ヶ峰は空を背に受けながら高らかな声でこう言って、ルーム、ロイド、坂城、霧ヶ峰、桜柳、雪ヶ峰、あと復元した修復世界のルーフ・ベルファの異世界の冒険の始まりが始まることになった。

 

 

そして、彼らの楽しい日々は永遠に続くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや、まて」

 

ペンシルによる記憶操作に対する解毒剤を服用し記憶処理が解かれた桜柳は脳裏の表側の一角にふと思い出したことがあった。

 

「雪ヶ峰よ、この世界の生みの親は俺だって言ったよね。そういえば」

 

「そうでしたね。はい。この世界の生みの親は桜柳くんでまちがいないですよ」

 

「このミツマタで異世界無双する展開も、メイドハーレムする展開も、あのときのLINEグループに投稿した話の内容じゃないかよ!」

 

「はい。その通りです」

 

雪ヶ峰は当然でしょと言わんばかりの表情で言った。

 

これ以上は黒歴史なので、これ以上話してほしくなかったので霧ヶ峰の口をふさいだ。

 

「まあ、それは昔の思い出だな」

 

「さすがはご主人様です!常に過去に目を背けた未来志向なんですね」

 

雪が峰はペンシルのような口調を変えて言った。

 

「なんだか今まで君がその口調で話してたとなると考えるものがあるねえ」

 

「ペンシルも私も同じ思慮と思考を兼ね備えを持った「私」が考えたことだわ」

 

「えっ?」

 

雪ヶ峰は桜柳の頬に口づけをつけた。それは人が持つ適温な体温出会った。

 

「本当に本当の私、正真正銘の雪ヶ峰からのファーストキスですよ」

 

目の前がまるで新品のキャンパスのように純白になっていた、そのとき、

 

「ご、ご主人様まぁん。わ、私のことも捨てないでくださいね」

 

「わっ、私のことも……」

 

ロイドとルームは不安げな表情をしながら両腕に抱き着いてきた。

 

「ああ、もちろん。ここから異世界冒険を始めよう!」




もしかしたらまた続きを書くことがあるかもしれませんが、そのときはまたお会いしましょう!ここまでお付き合いくださりまして、本当にありがとうございました!!
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