リッチ少女のティリス放浪記   作:メメントロベリア

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初めて物語を書きました。


物語
第1話:目覚め


──ぱちぱちと、火花の散る音が聞こえる。

──音が近い、服と肌の表面が暖かく心地良い。

 

 その音を頼りに、自分の意識をまどろみから抜け出させる。

 酷い頭痛に吐き気。濡れた体、張り付く服。考えられる中で最悪の目覚めだった。

 

──水辺?いいえ、お風呂にはもう入っていたはず。

──その後は個室に入って着替えてベットに入って──まさか。

 

 最悪の想像をしてしまう。けれどそれなら現状のほとんどに合点がいく。

 

──でも、それならこの暖かい。炎は一体何?

 

 そう思い目を開け──まず目に入ったのは岩肌の天井だった。次に近くに燃える焚き火。

 とにかく立ち上がろうと足に力を入れ──瞬間痛む節々に気を取られつまずく。

 

「っ...!くう...っ!」

 

「おや、起きたか。全く、怪我人など助けて、我々の急を要する旅がいつまで中断されるか気を揉んだものだが」

 

 地面に伏せた状態で視界もぼやけたまま、声の方向に目を向けると、緑髪の男性と、空色の髪をした女性がそこにいた。

 

「あなた...たちは?」

 

「海の方で大きな音がした。あまり無駄な時間は取りたくないのだが、放置して今後進行の妨げとなっては面倒だからな。結果、それは船舶の沈没だった。君はあの船の乗客だったのだろう。そして君は幸運なことに、近くの川で癒し手のいる私達に瀕死ながら発見された。まあ、その君の命の代わりに私達の貴重な時間が代償とされた訳だが」

 

 緑髪の男性が私に毒づく。

 

──しかしやはり沈没だったんだ。他に生存者は居なかったのだろうか?居るなら今からでも私が──いや、もうきっと間に合わない。

──とにかく、今は自分が助かった幸運とこの二人に感謝しよう。

 

「そんな言い方ないじゃない、ロミアス。ごめんなさいね、私はラーネイレ。そして私達はヴィンデールの森の使者。ジャビ王に謁見して森とエレアの民に降りかかった嫌疑を晴らすためにパルミアへ旅をしているの」

 

「エレア?エレアってあの異形の...ああっ!私エレアって始めて見ました!普段は森から出てこないって...」

 

 今までの体の痛みなどつゆ知らずのように、驚きと喜びですぐさま立ち上がる。男性から少し白い視線を感じた。

 

「あっ、すみません...」

 

「始めて見た、か。確かに物珍しいだろうな。屈辱な事だが森の外では我々シエラ・テールの高潔なる異端者──エレアに対する迫害も多い。自身がエレアでも、素性を隠して生きる者ばかりだろう」

 

 エレアに対する迫害。新聞で良く話題にされていたから知識としては知っていた。その内情は酷いもので、エレアと発覚した住人が近隣住民から私刑されたり、隠れ住む村を焼き払われたりしていたらしい。

 

──新大陸に着いて、真っ先に肌で感じた事が種族間の問題なんて。なんて酷く惨い。

 

「っ...」

 

「君は見たところエウダーナ系のようだが、もし君がザナンならば──いや、最早どうでも良い事だ」

 

 ザナン、皇子のサイモアを筆頭として、エレアに対して最も強い迫害を与えている種族。

 差別が差別を生むとはなんとも皮肉な話だが、実際世界はその連続だ。

 

「...エウダーナ、確かに生前はそうでした」

 

「...」

 

 その言葉を二人が聞いた瞬間、空気が凍る。殺気の手前、いつでも武器を構えられるよう警戒へ。

 しかし私は無視する。命まで助けてもらった恩人には、出来るだけ自分を偽りたくない。

 

「実は私、不死者なんです」

 

 

 

 

 

 

 

 




物語の立ち上がりで、メインストーリーに関わるキャラが出ているので資料館見ながらカチカチです。
ですがこの物語の主軸はそこではありません。早くネフィアに潜って探索してるところを書きたい!
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