なんかランキングに載ったから頑張って書いた。
だからお金頂戴(意味不明)。
どうもみなさんこんにちは。今日までの夏休みはパリピといい戦いをするぐらい遊んだりしました。やっぱり遊ぶっていいよね。だけど食べ過ぎちゃって確実に太った系作者蓮根畑です。
明日から大学のクソゴミカスザコブロッコリーみたいな講義が始まるので死ぬほど嫌です。というか課題に手をつけてないんですけど誰かやってくれないですか?
「はぁ・・・はぁ・・!」
水面が舞う。
行先も分からず、思考も定まらないままただひたすらに走り続ける。
背後からは水面を派手に散らす巨体が迫る。
脳内には敗北一色。故に逃げるしかない。
「◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎──!!」
言葉になっていない叫びを上げながら巨体の腕が振り上げられる。
脳裏に蘇るのは、あの日嫌という程思い知らされた実力差。
「来ないでッ!」
喉が張り裂けんばかりに声を上げた。
巨体は動きを止めない。
しかし、日頃の修行が功を成してから条件反射で魔法を発動していた。
水を操作し、固定させ、槍とさせる。
魔法のまの字すら知らなかったサクラに教えたのは複雑なものではなく、シングルアクションに近い魔法。消費魔力も少ない上に簡単、ということで教えられたが、実際その通りで、精神世界ではあるが地面として存在する水は魔力を受け、槍と化し、巨体な体の胸を貫いた。
「やった・・・?」
彼がいたら必ずこう言うだろう。
「それフラグ」と。
巨体は泥で侵食された口角を上げる。
水の槍が体を貫いていることなど御構い無しでゆっくりと足を進めた。
「何で・・・?」
声に恐怖を滲ませながら呟いた言葉は誰にも届かず。振り出しに戻ったかのように巨体は腕を振り上げた。
「ただ殺すだけじゃダメってどう言うことだよ?」
サクラの意識がなくなり30分。
シェラは剣を打ちながらも剣の作製に必要な精神世界での話をしてくれた。
というか剣を作るには完全に集中しなければならないウンタラカンタラ言ってたのに話しながらやっていいのかよ。
「あぁ、精神世界では過去のトラウマと対峙し、それを乗り越えなければならないがただ殺すだけでは乗り越えたことにはならない」
「錯乱して殺したというのと覚悟を決めて殺したとじゃ意味は違うだろう?」とシェラは言った。
「『気づいていたらそうなった』、なんてのは私は許さない。覚悟を持つものこそが剣を持つのにふさわしい」
「切るやつは切られる覚悟があるやつってか。なるほどな。というかこれ何日ぐらいかかるんだ?」
「さぁねぇ・・・今までの平均は2日ってところだな」
2日間眠りっぱなし。中で何が起きているかは分からんが、俺に手伝えることは何もない。せいぜいここで生きて帰って来るように願うだけだ。
「おい。何俺の仕事は終わりみたいな顔をしてる?あんたには手伝ってもらわなきゃいけないことがたくさんあるんだよ」
「ん?」
あれ?俺って見守るポジションじゃないんっすか?
「取り敢えず街まで降りて食料の補充をしてくれ。それが終わったら飯を作って、風呂も──」
「おいおいおいおいなぁなぁなぁなぁ!」
思わず某奇妙な冒険に出てくる人みたいなことを言ってしまったがこれはびっくりしたためしょうがない。
「それただの雑用じゃねぇか!」
「あの子が意識無くなっている間誰が体を拭いたりするのが誰だと思っている?」
「ぐっ・・・」
手は止めず、ただ淡々と言われる。
正直言ってすることもないので行ってもいいのだが、この道を往復すると考えると途轍もなくめんどくさい。
「それとも何か?お前が体を拭くか?」
「・・・拭きまs」
「死ね」
この後買い物に行きましたとさ。
ぼくかなしい(;ω;)。
閑話休題
1時間の往復を終え、思った以上に疲れた俺は地べたということを忘れ横になっていた。
見上げても暗い天井ぐらいしかないため、暇も潰せない。
「そうそう、ちょっと気になったことがあるんだ」
「何だよ?」
「あんたのその刀見せてくれないか?」
「・・・まぁいいけど」
腰に吊り下げていた刀を無作法に放り投げる。刀は2回ほど空中で回転した後、シェラの手に綺麗に収まった。
「この刀・・・一体誰に作ってもらった?」
「んー・・・なんか気がついたら持ってたから知らんな」
「こんな材質見たことない・・・それに刀身と柄が分かれてないとはどういうことだ」
そうなのである。この神様がくれた刀、俺が13歳の時に手に入れたのだが、ある日外を歩いていると目の前に何の予告もなしに空から落ちてきて地面に突き刺さった。
しかも、普通刀というのは刀身と柄とで分かれているのだが、刀身と柄が合体しているのだ。最初見た時は刀ではなく、真っ黒で鋭く尖った十字架が空から降ってきたかと思った。
「それに刀とは言えんぐらい硬い。というか硬すぎる。硬さだけで言えばそこらへんの大剣3本纏めても敵わないぐらいの硬さだ」
「そりゃどうも」
「しかし本当どうなっている?斬る機能が欠けている・・・これでは鞘に入ったまま振り回しているのと同じじゃないか」
「じゃあ斬れるようにしてくれよ」
「・・・はっきり行って無理だ。この刀太陽にでも突っ込まないと形変えられない。太陽でもいけるかどうか・・・」
えぇ・・・俺の刀の硬さ異常だろ。
流石神様特注剣。硬さが違う。
というか太陽にぶち込まなければならないレベルって神様やりすぎだろ。
「それ大事にしろよ。その刀はおそらく世界でも群を抜いて珍しいからな」
「へいへい。大事にしますよー」
することがないので体を横にして目を閉じて時間を過ごすことにした。
「──キャッ!!」
巨体な腕が僅かにだが当たった。
だがそれでも充分威力を持つ。掠っただけだというのにサクラの体は宙に飛び上がり、勢いよく水面に叩きつけられる。
「グッ・・・!」
「◼︎◼︎◼︎◼︎───!」
休む間もない。顔を潰そうと腕が迫る。
間一髪で首をひねり躱すことに成功したが状況は劣悪だ。何かがないとこのままでは殺される。
「あっ───」
極限の集中状態が続いたせいか、足がもつれた。グラリと体が一瞬揺らぐ。一瞬。しかし一瞬が命取りとなる。
そんな隙をもちろん見逃すわけがなく巨体は蛇というほどの速さで腕を伸ばし、サクラの細い首を掴み上げた。
「ア・・・ッ・・・」
巨体の口角が引き上げる。
人間1人を持ち上げることなんて関係なしに、その腕を大きく振り上げ、真下に投げ捨てた。
水面が激しく舞うことを知覚することすら出来ず、深く深く体が落ちて行く。
剣を持つものは意志が大事だと言う言葉が頭にふとよぎった。
サクラが剣を持つ理由として一番最初にあったのは支配された村を救いたいと言う願いだった。
だが今はどうだろうか?
村は救われ戦う意味もないはずだ。
なのにどうして剣を取る道を選んだのだ?
あの日、月明かりを浴びながら大丈夫かと微笑んだ彼の姿が思い浮かんだ。
憧れた。助けを呼び声を聞きつけ駆けつけるヒーローのような存在に。
自分は何がしたい?ただ強くなりたいだけか?いいや、違う。
──あの人をいつか超えて
遠のいていた意識が覚醒した。
口から空気が漏れた。酸素を求め水面へと急いで上がる。
水面に手をつくとはおかしな表現ではあるが、それが今の現実であるため正しい表現だろう。肺に酸素を純分に行き渡らせ、ゆっくりとだが立ち上がる。
巨体は欲しいおもちゃを見つけた子供のように、隠しもせずにその巨体を揺らしながら迫ってきた。
──不思議だ
つい30秒ほど前まで見るだけで動悸が上がったというのに、今は自分でも驚くほど冷静であった。
巨体が腕を振り上げた──
『いいかサクラ。力で負けているヤツに力で挑むようなヤツはアホだ。東洋の言葉で柔を持って剛を制すと言う言葉があってだな──』
はい。と脳内で返事をする。
巨体の腕が自身に近づくと同時に片足を踏み出し、巨体の腕に自分の添える。
顔のすぐ横を大砲じみた威力の拳が過ぎ去り、風の音が耳に聞こえた。
伸びてきた腕の手首を掴み、もう片方の手で脇を掬い上げる。
踏み込んだ足とは反時計周りに回転し、腰を落とし、円を描くように投げる。
「──セヤアァ!」
柔道で言うところの一本背負い。
本来ならば足元に落とす技なのだが、あえて途中で手を離し、放り投げる。
すると面白いぐらいに巨体の体が飛び、水面を跳ねた。
「◼︎◼︎◼︎・・・!」
巨体が睨みつける。
だが以前恐怖はない。
──武器だ。武器がいる。
短剣ではダメだ。
あの巨体を相手にするのでは短剣はリーチが短いし、耐えきれない。
切れ味が高く、なおかつ耐久力が高いもの。
ここで一つの誤解が起きた。
普通耐久力が高い剣といえばエルザが使うような西洋剣が妥当だろう。
しかし日頃の彼の刀は無茶な受け止め方をしていてもなんの軋みもなかったので、刀が耐久力に優れていると思ってしまった。
故に、現れるのは刀。
ここは精神世界。つまりイメージによっては自分の欲しいものが具現化する。
手を横に伸ばすと、まるで最初から握られていたかのごとく、刀が手に収まった。
理想の長さ、重さ、形に近づけ、それを真っ直ぐに巨体に向けた。
「◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎!!!!」
巨体が暴れる。まるで小さな嵐のように苛烈。
大きく呼吸をする。
体の中のスイッチが入る音がした。
───◼︎ベ。我らの◼︎を◼︎
ノイズ混じりの音が体内に響く。
鼓動が跳ねた。
知ってもいない情報が脳に詰め込まれたようだ。いや、実際そうなのだろう。
脳の中で一つの言葉が反響する。
「──
手の平に桜の花びらの形に似た紋章が浮かび上がった。そして桜の花びらから成長する大樹のように、黒い刻印のようなものが腕に刻まれる。
「◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎!」
巨体が声にならない叫びを上げる。
その距離20メートル。
だがやるべき事はまるで息をするのと同じように自然に理解出来た。
「
片手に持った刀を回転させる。
高速で回る刀身は空気摩擦の影響を受け、白銀だった刀身は、ものの数秒で真っ赤に染め上がった。
「◼︎◼︎◼︎◼︎!!!!」
距離10メートル。
真っ赤に染まった刀身の先端を水面につけ、刎ねあげる。
水が捲れ上がる。壁から壁紙を引き剥がした時と同じような現象、水平だった水が、垂直に、壁のようにそびえ立つ。ただその壁は薄くだが赤に染まっていた。
「◼︎◼︎◼︎◼︎・・・!」
目の前に水の壁がそびえ立ち、一瞬止まる巨体。それを見越したかのようにそびえ立つ水の壁から、同じく赤に染まった水の槍が射出された。
「◼︎◼︎◼︎!」
水の槍はその見た目から想像できない俊敏な動きで躱された。
だがこれで終わりではない。
2本、3本と水の壁から次々と槍が射出される。
「◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎・・・!!」
慣れてきたのか、躱しつつも前へと進む巨体。水の壁を張っていたとしても巨体から放たれる高威力な一撃にはもたない。
完全に見切られ、もはや手の内がない。
勝利を確信した巨体はその腕力を持って水の壁を粉砕する。
水しぶきが弾ける。その中に血が混じって──
───いなかった。
「◼︎◼︎◼︎ッッ!!??」
「かかりましたね」
気付いた時には全てが手遅れだった。
背後を振り向くと同時に真っ赤に染まった刀身はいとも簡単に巨体を切り裂いていた。
「◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎・・・・!」
巨体の体が崩れる。
サクラが生んだ幻とはいえど、目を持つ巨体が最後に目をしたのは、1人の少女の背に、黒い和服に身を包んだ人影だった。
赤波・・・
今回の話で重要なポイントが2点出てまいりました。
前作の方でもオリキャラにアガートラムという技?というか魔法を覚えさせていましたが、まずそれが一点。
さて、もう一点はどこにあるでしょうか?