学校が始まり、そしてもう休みたい。
そんな蓮根畑です。
最近はぐらんぶるにハマりすぎてロクに書いてなかったためちょっと遅れました。前作パクったらもっと早かったんですがそれは気に入らない。ということでグンダを出したわけですがこれを書くのがまた面倒くさい。良かれと思って出したのが自分の首を締めることになるとは・・・
その場にいる全て。
サクラも、妖精の尻尾のメンバーも、敵対する泥の人形ですら例外なしに動きを停止した。
見上げる先にいるのは闇そのものを纏った奇妙な生き物。最も近い例えをするとネズミではあるがネズミとは比べる余地もない力を持つことが目に見えて分かった。
グンダと無理矢理融合させたのか上半身は完全に侵食されていた。
「◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎───!」
グンダの歴戦の勇士を思わせる野太い声ではなかった。
ガラスを指で引っ掻いた時に出る耳障りな音を数百倍にさせたかのような叫びが鳴り響く。高音によってギルドの窓ガラスは容易に割れ、ファントムの石壁にはヒビが入った。
赤い目をしたネズミの獣は餌を物色するようにすぐ目の前で今にも倒れそうにしているサクラを睨みつけた。
サクラは長く続いた戦いによって動くことすらままならないというのに、後一歩のところで耐え、桜色に染まる刀身を向けた。
「まだ立つというなら・・・いいでしょう。何度でも倒すだけです」
無茶だ。そんなこと自分が一番分かっていた。それでも挑むのはここを守ると誓った決意からだ。
しかしそんなもの御構いなしに、破壊の嵐が訪れた。
ネズミの獣が一度尖った爪を振るうと、魔力が混じりカマイタチのように飛びあらゆるものを引き裂き、飛び跳ねるたびに地は崩れた。
「◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎───!」
目的もなくただひたすらに暴れる闇の獣は敵味方関係なしに傷つけて行く。
その余波はギルドにまで浸透し、ただでさえギリギリだったギルドが音を立てて今にも崩れようとしていた。
「やめてええぇぇぇ!!」
最後の祈りも届かず、爪が振るわれた。
真っ直ぐに飛んだ魔力の刃はギルドに直撃し貫いた。木の崩れる音が響き渡り、不落であった妖精の尻尾はとうとう崩れ落ちた。
ネズミの獣は喜んでいるかも分からない叫びを上げたがサクラの耳には入ってこなかった。
「あぁ・・・」
無力。
最初と何も変わらない。調子に乗ってやられて、師匠の敵討ちすら出来ずに、ギルドすら壊された。自分一人じゃ何も守れない。
力も出ずその場に膝から崩れ落ちることしか出来なかった。
頭上で蛇の獣が巨大な口を開けているような気がしたがもうどうでもよかった。
「──何諦めたつもりになってやがる」
懐かしい声が聞こえたのと同時にネズミの獣が吹き飛んだ。
咄嗟に顔を上げると糸で固定された獣は引きずられるように空を飛びファントムの石壁に叩きつけられた。
「ギルドがぶっ壊れるのはいつものことだとして・・・ネズミ如きが何調子乗ってやがる?」
その声が響くと同時に糸が導火線のように燃え始め、ネズミの獣に触れた途端巨大な爆発を引き起こした。
炎に焼かれ叫びをあげる獣に構わず、声の持ち主はサクラの頭に手を置いた。
「まぁあれだ。よく頑張ったな。後は任せろ」
普段頼りない声が、何故かとても頼れた。
ファントムの石壁から飛び出し俺の目の前に降りて来たコイツの正体は知っていた。
炭の審判者グンダ。ダークソウル作品に出て来たボスの一人。待ち続けたせいで人の膿を宿してしまった一人の英雄だ。
この世界に出て来る訳は当然なく、誰かが仕向けたということになるが──
「◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎─────!!!!!」
今はコイツの処理だ。
響き渡る絶叫ともいえる咆哮が衝撃波となり、辺りを破壊した。
しかし恐怖は感じない。何故なら今の俺はすこぶる体調が良い。なんせ治療は完治しており、更には1週間魔力を貯めたのだ。いつもなら不可能のことも今日なら出来る。と言ってもあんまり無茶しすぎたらまたポーリュシカにキレられるが。
「
刀身に炎を灯す。
もし何も変わっていないというのなら人の膿の特性として炎が弱点というのも通じるはずだ。人の膿は俺の挙動を確認して巨大な腕を動かす。
「行くぞ──」
地を滑るように走る。
人の膿は巨大な爪を振り回し、魔力の刃を無造作に放った。
容易に地を裂く一撃を紙一重で避け続ける。
「◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎────!!」
攻撃が当たらないことに痺れを切らしたのか、人の膿は巨体を活かして突進を仕掛けて来た。
脚に魔力を込め飛び上がる。
人の膿の上を行くことで突進を回避した。
「
刀がグニャリと歪み、一本の槍となった。
エンチャントの効果は持続しているので矛先からは炎が溢れ出していた。
その槍を一度手放す。
「おおおぉ・・・!」
空中で一回転し、槍を蹴りつけた。
槍というのは投げるという選択肢がある。ならば手よりも脚を使って蹴ればさらに威力が上がる。
頭の悪い考えではあるが、威力は絶大。
炎に包まれた槍は人の膿に突き刺さり内包された魔力を爆発させた。
人の膿の絶叫が響き渡る。
「まだまだ・・・!」
久しぶりに動くせいなのか体が喜んでいるのが分かる。写輪眼を発動していないのに相手の動きが手に取るように分かった。
投げた槍を回収し、元の刀に戻す。そして脚に魔力を込め動きを向上し、人の膿とすれ違うたびに斬り刻む。
炎の跡が空中に残り、それが1本、2本と数を増やして行く。
「◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎!!!!!」
炎の牢獄に閉じ込められた人の膿は脱出することも出来ずに叫ぶ。
炎の跡が20を超えた。俺は再び空に飛び上がり、刀を両手でしっかりと握った。
属性付与を切り替え炎から風に。刀身の炎が消え、竜巻のようなものが刀に纏わりつく。
「流派に反するが新技完成だな・・・!」
炎の牢獄に閉じ込められた人の膿は脱出する手段を持たない。
人の膿は俺を恨むような目で見て来たがそんなことを無視して、頭上から風の力を纏った刀で叩き斬った。
「───焔華」
刀身に纏わり付いた風が炎の力と混じり合い炎の竜巻を引き起こした。
人の膿は最後まで炎の檻から脱出出来ずに余すことなく燃やされた。
「◼︎◼︎・・・◼︎◼︎◼︎◼︎・・・」
未だに動こうとする人の膿の頭に刀身を突き刺した。それを最後に動かなくなり霧散し、残ったのは倒れた炭の審判者だけだった。
「ふー・・・気分爽快。後はマスターだな」
と言っても一瞬で片がつくとは思うが。
久々に動いた疲れでその場に座り込み、静かに戦いの終わりを待つのだった。
短い。
が、気にしてはならない、