Lv.0の魔道士 re   作:蓮根畑

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どうもみなさんこんばんは。痩せたくても痩せれない作者蓮根畑です。いや本当なんで痩せないんでしょう(ポテト食いながら)。



Lv.30 終わらない戦い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖精の法律(フェアリーロウ) 発動」

 

 

マカロフの掌が合わせられ、優しい極光が辺り一帯を飲み込む。

妖精三大魔法の一つ。妖精の輝き(フェアリーグリッター)が単体への攻撃、妖精の球(フェアリースフィア)が防御魔法だとすると、妖精の法律(フェアリーロウ)は超広範囲攻撃。その正体は自分の認知した敵のみを殲滅する極光を解き放つというものだ。

敵対していたジョゼはその光の正体に気付かず、聖なる光に身も心も裁かれた。

たった一瞬の出来事であったが同じ聖十大魔導でありながらジョゼとマカロフの差は圧倒的なものであったことを言葉なく証明していた。

 

 

「二度とギルドに手を出すな」

 

 

それだけ言ってファントムから去って言ったが、ジョゼに向けた目は次来たら殺すと訴えていた。ジョゼは極光によって意識を失っているがこの脅威は魂にまで結びついたであろう。

 

「やれやれ・・・変えてみたけどやっぱり変わらないものは変わらないね」

 

マカロフがいなくなった直後、立ったまま気絶して動かないジョゼの目の前に黒フードを被った男が最初からいたかのように立っていた。

 

「ダークブリングも結構上位なやつあげたのにこのざまとは・・・クソ雑魚ナメクジかよ」

 

ケタケタと笑いながらジョゼの背を叩く。

気絶したジョゼは気づかない。叩かれたと同時に何かが埋め込まれたのを。

体の中に入り、移植の何かが体を乗っ取った。

 

「ギ・・・ァギ・・・」

「まぁこれは俺からのささやかなプレゼントだ。もうちょっと粘ってくれよー」

 

それを最後に黒フードの男は何処かへと消えた。

 

 

 

 

 

 

 

「ごめんなさい・・・私がもっとしっかりしていれば」

「アホか。あんなの本来一人でどうこうできるやつじゃないわ」

 

戦いも終わり、崩れたギルドの木片に座っていたのだがサクラは土下座をせんばかりの勢いで謝っている。

ゲームじゃないのにグンダ相手にあそこまで戦えたことを賞賛するぐらいなのだ。

 

「ま、俺だったらそのグンダとかいうやつ倒せたかもな」

「お前は人の傷を抉るな」

 

隣で話を聞いていたナツの顔に向けて指先から水を顔にかけて発射した。少し塩分を添えて。

 

「うおおおぉぉぉ!!目がああぁぁ!!」

「何やってんだよこの馬鹿は」

 

地面にのたうちまわるナツを見てグレイが呆れた声を出した。

 

「空気を読まなかった罰だな」

「なんだそれ」

 

ポロリとグレイのポケットから何かが落ちた。2バウンドして俺の近くに転がったので拾ってみたが何やら黒い水晶を巻いた蛇のネックレスだった。

 

「趣味悪いな。これを女にプレゼントするのだったらやめとけ」

「この状況でするやつがいると思うか?」

「お前だったらやりかねないな」

「氷漬けにするぞゴラ」

 

と言ったジョークをしながら(グレイの手に氷が集まっているような気がした)ネックレスを見るとなんだか見たことがあるようなないような気がした。

 

「んぁ?グレイもそれ持っていたのか」

「どういうことだよ?」

 

ん、と言ってナツが放り投げたのはグレイが持っていたのとは形が違うが黒い水晶が埋まっていた。やはりこれも何処かで見たことがある。

 

「何だっけこれ・・・喉元まで出て来てんだよな」

「確かそれダーク・・・ブ、ブランゴ?とか言ってたぞ」

「ダークブランゴ?」

「俺と戦ったやつはそれ使って爆発起こしてたぞ」

「俺のところは周りの物質を銀に変えるやつだったな。一体どんな魔法だよな?」

 

ダークブランゴ・・・聞き覚えがないが何かが引っかかる。

爆発は在り来たりだとしても、周りの物質を銀に変えるっていうのは中々効かない力だ。

 

「ダークブランゴ・・・ダークブリンゴ・・・違うなぁ。ダークブリング・・・ん?」

 

ダークブリングで思い当たる節が見つかった。そして分かった瞬間顔に血の気が消えたような気がした。

 

「そうだ!ダークブリングだ!お前らコレをやつらに渡したヤツを知らないか!?」

「確かに貰ったとは言ってたな・・・けどそいつは見てねぇ」

「そう言えばアルさん。黒フードを被った怪しい男がいたんですけどそいつが・・・?」

「黒フード・・・?」

 

ファントム編を思い出したが黒フードの男なんていなかったはず。そもそもグンダの時点で気付くべきだった。

 

 

誰かが物語を改変していることに(・・・・・・・・・・・・・・・)

 

 

 

 

「アハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!ハーッハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!!!」

 

遠く、崩れた移動要塞ファントムから壊れた笑い声が聞こえた。

その声はジョゼだと言うことに気づいたが、おかしい。本来ならジョゼは妖精の法律でとっくにくたばっていたはず。

まさかとは思うがこれもサクラの言う黒フードの男の仕業なのか?

 

「素晴らしい!!!どんどん力が湧いてくるッッッッ!!!」

 

ファントムのギルドから赤黒く光る牙、というよりかは尾。何とも形容しがたい何かがファントムのギルドの外壁を掴みジョゼを持ち上げた。尾と形容したのはあながち間違っておらずソレはジョゼの腰の部分から生えて来た。

 

 

「何だアレ・・・?」

 

 

グレイが見たままの感想を言っていたが、俺は知っていた。ダークブリング、グンダと関連性が分からなかったが更に分からなくなってしまっていた。

 

赫子(かぐね)か・・・?」

 

赫子。東京喰種と呼ばれる漫画に出てきた喰種と呼ばれる人間を喰らう種族の持つ武器にも盾にもなるものだ。その正体は赫包と呼ばれる人間にはない臓器に含まれるRc細胞と呼ばれるものが体外に飛び出し固体化したものだ。その強度は包丁すら通さない。

簡単に言ってしまうと「液状の筋肉」だ。

勿論この世界には登場しない。

 

 

「血だ・・・血を寄越せええええええェエァエエェェェ!!!!!」

 

ジョゼの腰から生えていた赫子が体内に戻り、代わりに肩から醜い揺らぐ羽が生えた。

赫子にも種類があり、羽赫と呼ばれる赫子は敏捷と遠距離の攻撃に優れている。

元々、聖十魔導師の一人として数えられるジョゼの魔法の力とあいまって、距離300メートルはあるファントムのギルドから2秒で俺たちの目の前にいた。

 

 

「!!避けろッッッッ!!!!!」

 

 

一番近かったサクラを押し、ジョゼの間合いから逃す。弾丸と化したジョゼはその速度のまま俺に突撃した。

後ろに引きずられながらも巴投げの容量で背で回転し、自分の受ける傷を軽減したものもジョゼにマウントを取られていた。

 

 

「お前の血を・・・寄越せええエェェェェェェェ!!!!!」

「お前・・・!

完全に喰種になってやがるな!!」

 

ジョゼの目は赫子と同じ赤黒く染まっていた。喰種の主食は人肉。言動からするに俺を殺すよりかは捕食するつもりなのだろう。だがそう易々と食われるわけにはいかない。

 

「があああぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

獣のように噛み付こうとするジョゼの口の中に鋼鉄とかした腕を捻りこむ。

いきなり腕を噛み砕かれたりはしなかったが、それでも多少食い込んでいた。

 

「この・・・離しやがれ!!」

 

逆の手で頬を殴り抜く。

鉄竜の力をコピーしていたので、皮膚が歯にめり込んで無くなってもいいぐらいの力であるが、頬に当たっただけで傷一つ付いていなかった。

こうする間にも歯が腕にめり込む。このままだと本当に腕を噛みちぎられ──。

 

 

「火竜の──鉤爪!!」

 

 

炎が俺の鼻先を掠った気がした。

ナツの蹴りによりジョゼは大きく吹き飛び、赫子を地面に刺して体制を整えたがそこに追い打ちをかけるように呪文が刻まれた3つの柱がジョゼを取り囲んだ。

 

 

「天照二八式──三神柱」

 

 

マカロフによる拘束魔法。本来ならば防御魔法として使われた魔法を、咄嗟に拘束するように使うとはやはり凄い人だ。

 

「おいジョニィ!大丈夫なのか!?」

「あぁ・・・けど参ったな。予想外だ」

「ジョニィ・・・あの魔法の正体を知っているのか?」

 

マカロフが厳しい目で俺を見てきた。聖十魔導師にもなると持ってる知識も俺とは桁違いなはずなのに喰種の正体を知っている俺に不信感を持ったのだろう。今ここで俺が言うと立場が怪しくなるが、命には変えられない。

 

「あれは喰種化・・・正確に言うと魔法ではないんですけど、人を食らう生き物となり身体機能を向上させ赫子と呼ばれる尾のようなものを使います」

「ハッ!要はいつも通りぶん殴りゃいいんだろ?」

 

ナツは俺が何故喰種化の正体について知っているのかは問わなかった。

炎を足に纏わせロケットのように吹き飛び我先にと言わんばかりにジョゼに突撃した。

 

「ま、あいつもあいつで思うことがあるんだろうけどよ」

 

グレイは倒れている俺に手を差し伸べ立たせてくれた。

一人で戦うナツを見てほんの少し笑った。

 

「お前を信頼してるから何も聞かなかったんじゃないのか?

もっとも信頼されてるやつが仲間を犠牲にするようなことはしないだろうけどよ」

 

信頼されている。

生まれて初めて言われたかもしれない。

何やら不信感を持たれていると考えていた自分が馬鹿らしく思えてきた。

 

「全く、カッコいいこといいやがって」

「何言ってる?俺はいつでもかっこいいだろ?」

「はいはい、さいですか」

 

腕をを横に伸ばす。

魔力のつながりを感じた黒の刀が地面から一人でに抜け、その刀身を回転させながら俺の手に収まった。

 

 

「んじゃ、行くか」

 

 

新たな脅威が訪れたと言うのに、何故だろうか。まるで負ける気がしなかった。






次でファントムは終わり。
かも?
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