えー、大変更新が遅れてしまい申し訳ございません。
ダクソ3とかデュエマやってたら書くのが遅れていたと言う理由がありますが、一番の原因はモチベの低下でございます。と言っても今回だけとは思います。というのも感想でも言われて通りパワーインフレが激しすぎたということです。オリキャラとして登場させたカンナちゃんなのですが前回の話を見てくださった人ならわかると思うのですが「竜関係の力全部使える」というものなんですけど、強すぎて作者が扱いきれませんでした。思い通りに動いてくれない!ということです。今回の話は前作とはあまり変わらないのですが何というか・・・雑です。ということで覚悟してください。
「──風翔竜の旋刃」
暴風が吹き荒れる。
カンナの体を包み込むように竜巻が展開される。似たような魔法ではあるがララバイの事件での鉄の森のマスターであるエリゴールと同じような魔法。だがその威力は圧倒的なまでに異なる。近くのすら難しいほどの暴風。もはや小さな台風と言っても過言ではないだろう。そこから放たれる風の刃。薄く鋭く放たれた刃は、本来見えるはずもない風が何層にも密集することで白い斬撃となって襲いかかる。肉体はおろか、鉄すらも容易に切り裂くだろう。しかし、ジョニィは動かず、赤く輝く双眸だけが風の刃を捉えていた。
手に持っていた刀を放り、右腕を弓を引くか如き大きく後ろへと下げ、それとは逆に左腕を前方に伸ばす。風の刃との距離5メートルに達した瞬間、ボッ!!と空気が破裂したかのような音とともに右腕が伸ばされた。
親指以外の4指が伸ばされた状態で放たれた拳は、威力をそのままに飛ぶ。
それが一瞬の間に8つ。迫り来る風の刃と同じ数。
(力が増してる・・・)
ジョニィの得意とする頭龍、龍牙の最大回数は魔力によるブーストを含めても6,7が限界だろう。だというのに簡単に限界を超え、それを飛ばしてきた。
ジョニィの放った8つの砲撃は、風の刃と直撃し爆風を引き起こす。だがカンナは更に攻撃を続けた。
「風翔竜──炎帝竜」
右手には竜巻、左手には太陽の如き輝きを見せる猛炎。それらを一つにし、更に力を増大させた。それを躊躇もなく前方に放つ。炎の竜巻が荒れ狂い、木々を燃やす。自然現象として引き起こされる火災旋風が人に向けられる。火災旋風の内部は1000度に達し秒速100メートルにもなる。かするだけでも灰塵になるだろう。火竜の力を持つナツであれば食らうことが出来るだろうがジョニィは写輪眼を除いては特異な能力は持たない。だというのに動かない。
(防御・・・?でも幾ら何でもこの威力だと──)
「───
巨大な骸の腕が炎の竜巻を薙ぎ払った。
禍々しい、黒い腕だ。ジョニィの周囲には魔力で精製された12対の肋骨が、脊髄と結ばれており、脊髄からはボルトで固定された腕が伸びていた。魔力の荒れ狂う音のせいか、骸が叫んでいるように聞こえた。
「元より条件は満たしていたけどな・・・ロックがかかっていたから出来なかったんだわ。と言ってもわかんねぇだろうけどよ」
「・・・!」
黒い骸はジョニィの動きに関係なしに動く。
腕を払うだけで周囲が荒れ狂い、吹き飛ぶ。カンナは懸命に攻撃を仕掛けるが全てジョニィの纏う須佐能乎に防御された。
「ま、第3形態まで進化させたら余裕なんだけど・・・それじゃ面白くない」
黒い骸が空中に霧散した。一体どういうことなのかとカンナがジョニィを見ると──
「来いよ、死なない程度で遊んでやるよ」
圧縮された空気圧が放たれた。
覇竜アカムトルムの持つ一撃必殺。ソニックブラストとも言われるその一撃を放った理由は煽られた怒りからではない。この油断を逃すわけにはいかない、と察知したからだ。風翔竜クシャルダオラと空気を放つという点は同じではあるが、ソニックブラストの正体は
「そりゃちょっとまずいな」
そう言ってジョニィはポーチから一本のナイフを取り出し、迫り来る破戒の竜巻に向けて無造作に投げた。普通に考えればただのナイフが竜巻に敵うわけなどない。しかし──
「やっぱり・・・」
竜巻が
「斬竜──迅竜」
もはや視認することが出来ない。空中に一本の赤い線だけを残し白熱する刃となった腕を振り払う。間一髪ジョニィもタイミングを合わせることが出来、蹴りを腹部に叩き込んだが、カンナの炎の斬撃もジョニィの肩を袈裟に斬りつけていた。
「いいねぇ!そうこなくっちゃなぁ・・・!」
決して浅くはない傷だ。だというのに笑う。
一体何がジョニィを動かすのかは分からない。
「目はもう使わねぇ。だからお前の能力見せてくれ・・・!」
「・・・ッ!」
これ以上見せるのはマズイ。しかし現状のままでは倒せない。それに時間もあまり長くは残っていない。
「「迅竜──雷狼」」
声が重なる。まさかと思いジョニィを見上げると、緑の電子を纏い、黒く染まった腕を向けてきた。
「・・・ッ!」
駆ける。雷の残光が消えるよりも早く。
空中で緑の電電子が弾け合う。視認なんて出来るものではなかった。
「角竜──!」
一本の角と化した腕が、ジョニィの体に突き刺さる。臓器が圧迫され、骨は砕けた。血を口から吐き出すも笑みは変わらず。痛がる様子のかけらもなく、寧ろ突き刺さった腕を握り、拳を叩きつけた。
「もっとだ・・・!
もっと見せろぉぉ!!」
魔力の過剰使用によるせいなのか、ジョニィの体から血管が浮き上がり、血が噴出していた。
(止めなきゃ・・・死んじゃう)
生半可な一撃ではダメだ。殺すぐらいで丁度いい。カンナは両手を下に向け、クロスさせた。バチリ、と赤い雷が迸る。
「モード──天彗竜」
ジェット機じみた轟音が響き渡る。掌から噴出された魔力は地面を叩きつけ、カンナの体を浮かした。放出される魔力は更に引き上げられ、一瞬にしてカンナは空高く舞い上がった。赤い軌跡が宙に残り、空に赤い帯が広がる。最初は点でしかないない赤が、今では世界の終わりを表すかのごとく赤い雲が広がる。
「これは・・・いいねぇ」
赤雲の中心が一際大きく輝く。
赤い剣、もしくは隕石と呼ぶべきか、音速の速さで地に迫り来る。
──滅竜奥義 竜星刀
迫り来る天災にジョニィは笑った。
バトルオブフェアリーテイル終わったらモチベ上がるはず・・・多分。