Lv.0の魔道士 re   作:蓮根畑

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スランプ脱出・・・と思われる。
次は前作で失踪したニルヴァーナ編。というか前作の方はニルヴァーナ編で真の主人公闇落ちいう理想的な展開が待っていたのに何故失踪したのだろうか・・・?



ニルヴァーナ編
Lv.39 次の始まり


 

 

 

 

 

 

 

赤く光る剣が、地上から上空にかけて100メートルほど伸びた。カンナの放った滅竜奥義は音速に達し、それに込められた威力は滅竜魔法の名の通り、竜すらも貫く一撃だったと言えよう。二人の戦いの舞台であった公園は、元が公園であったと思わせないほど地形が崩壊しており、木々など一本たりとも残っていなかった。

 

「ハァ・・・ハァ・・ハァ・・・!」

 

白い肌に汗が滴る。カンナの持つ能力、転生特典と言うべきか、能力は「竜の力」である。詳細は名の通り竜に関する力であれば何でもできるというものだ。更にカンナはもう一つの特典を貰っており「膨大な魔力」を持つ。このおかげで滅竜魔法を難なく使えているのであるが、強大な力にはデメリットがつくものだ。

 

(なんとか・・・10分以内には倒せた)

 

そう。時間制限だ。滅竜魔法というものは人間が竜に対抗するために、竜の特性を体に宿すものだ。しかし人間と竜は体格は元よりDNAの構造が異なる。そんなものを体内に組み込み、使い続ければ侵食され人間には戻れないだろう。ナツやガジルはある理由によりそのデメリットがないのだが、カンナは違う。過度な使用は体に毒である。その上、宿している竜種は凶暴な竜が揃いに揃っている。故に使えるのは10分が限界。これは膨大な魔力とは関係がない。10分以上の使用となると体の変身が上手くできなかったり、解除出来ない。

 

「死んでないよね・・・?」

 

天彗竜バルファルク。体外から龍気と呼ばれる特殊なエネルギーを取り込み、それを翼から放出することが可能な古龍の一体である。飛行速度は音速に達しており、その力を直接ではないにしろ、受けたジョニィが死ぬことだってありえる。須佐能乎と呼ばれる絶対防御があるため死んでいないとは思うが──

 

 

「今のは・・・ちょっと死にかけたぜ・・・!」

 

 

視界を埋め尽くす砂埃をかき消す黒い腕が現れた。砂塵が晴れ、視界がクリアとなった中心に黒い骸、いや骸ではない。鬼のような角が鋭い角が生え、着物を着ていた巨大な須佐能乎が現れた。薙ぎ払った方とは違う腕には刀身が分厚い刀が握られている。

 

「須佐能乎第3形態だ。使わねぇとは言ったがありゃなしだ」

「そんな・・・」

 

まるで効いていない。それほどまでに須佐能乎の防御性能が高かった。カンナは魔力は有り余っているが竜の力を使えない。そんなデメリットに気がついているのか、纏わせていた須佐能乎を消し、ゆっくりとした足取りで近づく。

 

「さて、お返しの時間だ」

 

片腕を掲げる。手を剣を握るような形にすると、何処からともなく黒いオーラが集まり、須佐能乎の持っていたような刀身の分厚い刀が握られた。

 

「──じゃあな」

 

赤く万華鏡のように輝く目で睨まれながら断頭台が振り落とされ──

 

 

「チッ、ここで時間切れか」

 

 

パリン、とガラス細工が砕けるような破砕音を残して手に握られていた刀は消えた。

それどころか吐き気を感じさせるドス黒い魔力が消え始めた。

 

「全く、タイミングの悪いこと・・だ・・・」

 

赤い目が、元の黒い目へと戻り、ジョニィの体はゆっくりと地面に倒れこんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最近目を開けたら全身包帯グルグル巻きで、天井を見上げてることが多いような気がした。

 

「これはいつも通りの・・・」

「ギルドの2階です」

 

横を見るとミラさんではなくサクラが椅子に座っていた。着替える暇もなかったのか某聖杯戦争に出てくる沖○コスである。眼福眼福。

 

「それで容態はどうなんだ?どうせ肋骨とか折れてんだろ?そんでポーリュシカさんの所に輸送だろ?」

「いえ、今回は行かなくて済みそうですよ?」

「へ?」

 

そう言われ手足を動かしてみると、確かにまだマシな方だ。筋肉痛も少ないし、魔力が吸い取られたわけでもなさそうだ。珍しいことがあるもんだ。

 

「しかし凄かったんですね。私その時は石になって意識がなかったんですけどアルさんの戦っていた人はS級の魔道士らしいですよ?」

「マジかよ!?」

 

思わず起き上がってしまう。名前だけしか聞いていなかったがS級とは・・・まぁ今思うと普通にS級の強さだったわ。というか俺よく耐えたな。途中からの記憶全くないけど。

 

「そうだ。アルさんあと2時間後にパレードが始まるから準備してくださいね!」

「え?俺怪我人──」

「ダメです」

 

ブリブリ以下略

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黄金の流れ星が山奥に落ちた。

その時夜だったこともあり、目撃されることはなかったが、一つ落ちるたびに大きな爆発が起き、木々が粉微塵になりクレーターを無数に生み出していた。

 

 

「興醒めだな。覚醒したというのにこの体たらくとは・・・」

 

 

クレーターまみれの地に足をつくのは黄金を体現したような男。匠が作り上げたと思われる黄金の鎧。美しい金の髪。それに全てを見通すかのような赤い瞳は、目前に倒れている人影を見下すように捉えていた。

 

「な、何者だ・・・お前のような魔道士がいたなんて聞いたことがないぞ・・・!」

「魔道士・・・魔道士ねぇ・・・お前には俺がそう見えるのか?」

 

倒れていた男。闇ギルドの頂点に君臨する3つの一つ六魔将軍(オラシオンセイス)のリーダーであるブレイン。しかしブレインにはもう一つの人格があり、凶悪な性格ゆえ封印していたゼロがいる。この封印を解くためには他のギルドメンバーである5人を倒さなければいけないのだが、その5人は白目をむいた状態でクレーターの中に埋まっていた。

 

「クソがああぁぁぁ!!」

 

人間性の闇とも言える波動が放たれた。全方位から放たれた怨嗟の魔法は叫びをあげながら黄金の男へと近づく。黄金の男は手を額に当て呟いた。

 

 

「──つまらん」

 

 

黄金の波動が円状に展開された。水滴を落とした水面のように揺らめきながら出現したのは、金銀無数の武器。見るものが見ればそれらが全て一級品だと分かるだろう。本来武器とは手に持って扱うものだ。しかし黄金の男は出現した武器を手に取ることなく、黄金の波動から大砲の如く武器を放った。

黄金の残光が怨嗟をいとも簡単に引き裂いた。怒りや嫉妬で歪んだ顔をしたゼロは自身の持つ魔力を全て注ぎ込み魔法を発動した。

 

 

「ジェネシス・ゼロオオオォオォォォォォ!!!!」

 

 

魔力によって作られた怨嗟の声が、夜空をかき消した。最大魔力によって作られたジェネシス・ゼロは人工的に引き起こされた津波と言っても過言ではない。それでもだ。それでも黄金の男は一歩たりとも動かない。元より、ここに来た時から一歩だって動いていなかった。

 

「雑魚だなぁ・・・面白くないなぁ」

 

死の嵐が吹き荒れた。その一撃はゼロの持つ最大最強のジェネシス・ゼロを全てかき消し、そのままゼロを飲み込んだ。怨嗟の津波はなくなり、残ったのは素の煌めく夜空と、それと対比するように輝く黄金の男。

 

「さて、そろそろかな」

 

黄金の男は口元を歪ませ、次の興を楽しみに待つ。





ラクサスが何故カンナを連れているか。およびカンナがラクサスの後に着いて行く理由はキング・クリムゾンよろしく時飛ばしです。続いたら出すけど最終章ぐらいに明らかにします。
久々に満喫した(ダラダラするだけ)休日を過ごすことが出来たが、月曜はクソッタレイングリッシュサブジェクトがあるので辛い。
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