いいや!限界だッ!押すねッ!(新規投稿)
まさかの2ページ目に飛んだ瞬間に不死鳥のように蘇る男、蓮根畑です。春休みとは言へどもすることがバイト以外特にない私はグラブル、ダクソ、そしてこの小説という3パターンで暮らしております。特にダクソは青ざめた舌を奪い取るために何回も何回も侵入してですね・・・忙しいです。
ザクザクと靴が土を踏む音が響く。その度に生い茂る草木が恐れるように腐り、枯れる。
彼はそんなこと気にせず進む。内で殺せ殺せと何かが囁くが彼にとっては只の子守唄にしか聞こえない。曇天の空にうっすらと星が輝き始めた時、ようやく彼は足を止めた。
「懲りずにまた来たのか?」
その言葉に対する返事はない。ただ曇天の空に描かれた7つの紋章から放たれた星が彼への返答となった。
『そもそもあいつの弱点ってなんだ』
『ジョニィの一番近くにいたのはサクラだ。何かわからないか?』
うーん、とサクラが顔をひねる。普段相手にしてもらっている時は手を抜いてもらっていると言ってもいい。その時の隙を話しても仕方がない。他に何かあったかと考え、赤く光る目のことについて思い出した。
『あの赤い目・・・確かシャリンガンっていう目のことなんですけど』
『あぁ・・・確かジョニィが遺伝子が狂ったことで何とかって言ってたあの目か』
『あの目って技や魔法のコピーが出来るんですけど──』
『自分の目でちゃんと魔法が発動する所を見てなければコピーが出来ないんですよ』
白金に輝く星は一つ一つが必殺。躱さなければならないというのにジョニィは落ちてくる星をただ見上げる。
「なるほど・・・写輪眼対策か。けど──」
万華鏡の瞳が変貌する。青い宝石のような瞳が見定めるのは死の点。あらゆる生物物体に存在する寿命を視覚的に捉え、そこを神速の速さを持って正確に射抜いた。すると脅威であった7つの星がまるで元々なかったかのように消えさった。
「無駄なんだよなぁ・・・!」
右腕に持つ刀に黒い魔力が収束し、刀身が膨れ上がる。それに合わせ柄も巨大化し、両手で振り回す。360度全方位に放たれた斬撃は止まることを知らず木々を簡単に両断した。
「ジョニイイイィィィィィ!!!」
見上げると地を照らす太陽が浮かんでいた。あまりの眩しさに思わず目を細める。だがそれがどうしたと笑いを浮かべ自らも空へと飛び上がろうと膝を曲げた直後、足に極度の冷感。ふと視線を落とせば自分の膝下まで氷漬けにされていた。
「悪いが大人しくして貰うぜ」
「そう言われて大人しくする奴はいねぇんだよ!」
ジョニィが刀を持っていない腕を掲げる。人肌だった拳が白銀へと変わり、それをコーティングするように黒が侵食した。
「爆槌竜──!」
「滅竜魔法だと・・・!?」
大地崩壊───!
地に叩きつけられた拳はもはや隕石に匹敵する威力。自身を縛り付ける氷、そして岩盤もろともめくり上げた。
浮かび上がった岩盤をジョニィはボールのように蹴り抜く。猛スピードで飛翔する岩盤は上空にいるナツへと向かう。
「あいつ・・・!」
ジョニィにぶつけるためであった巨大な火の玉を投げつける。太陽の光を思わせる火は岩盤を簡単に消し炭へと変化させたが、その太陽を貫き黒い棘がナツの体を貫こうとしていた。
「天翔ける脚を──バーニア!」
影が迫る速度がグンと遅く見えた。少し目を横に向けていれば、そこにはまだ震えているウェンディが魔法をかけてくれていたのだ。
妖精の尻尾のメンバーのみですると言ったこの作戦にウェンディは進んで行った。勿論親友であるシャルルには止められたものも、彼らの勇気に押されたのだ。自分にも何かが出来るはずだと。その為にも───!
「サンキューウェンディ!!」
「更に───
速さの3乗。この瞬間において最も早いのはナツだ。伸びてきた黒い影を足場とし、自身の脚とターボのように放たれる火の奔流、そしてかけられた魔法によって光の残像だけを残してジョニィへと迫る。写輪眼でいかに動きを捉えようとも体は動かせない速さだ。ただしそれが
「なっ──!?」
先ほどまで赤だった瞳が、美しい青へと変貌していた。まるで神様が作ったかのような精巧さ。幾何学模様を描くその瞳は何であろうと見抜く。故にその名前は
「───神々の義眼」
例え超高速の移動、一瞬でビルを12等分する半神の斬撃も、果ては因果律だろうと捉えるだろう。本来であれば顔を撃ち抜いていた必殺の拳もジョニィの掌にすっぽりと収まっている。
「何だよそれ!?見たことねぇぞ!」
「だろうな。俺も今初めて使ったからな」
青い眼が赤へと戻る。彼の目のことはあまりよく知っていないのだ。ましてやその上位である万華鏡写輪眼のことなんて知るわけがない。
「ここでくたばっとけ──」
ブン、と音を立てて拳が迫り来る。その拳を避けず、寧ろ頭からぶつかる。脳内に甲高い音が響くような感覚が伝わり視界が眩むがそれに構ってはいられない。頭をぶつけると同じタイミングで自身の脚を上げる。
軋む音が響き、いつのまにか放たれていたジョニィの蹴りをしっかりと止めていた。
「お前前に言ってたもんなぁ・・・!
『敵倒すんだったら一番手っ取り早くするために急所を狙う』って!」
言われてみればジョニィの蹴りはナツの、しいては全世界の男性の弱点である金的。どんなに体を鍛えようと筋肉がつかない以上耐性が出来ない。忌々しげに舌打ちをし、ナツと距離を取った。そこに逃がさんと言わんばかりの灼熱の炎。目前に迫る炎を一つ一つ丁寧に避け、最後に来た巨大な火炎を飛んで回避した。
「換装──天輪の鎧」
空に浮かばない月の代わりに、白銀の鎧を来たエルザが輝く。呼び出された50の剣の向きは全てジョニィへと向き、放たれるのを今か今かと待ちわびる。
「───行け!」
手を振り落とされる。さながら指揮者のように振られた手の命令を受け、剣が舞う。空中にいるジョニィの体は死に体。避けられるはずはないが、焦らずに手を横に伸ばす。途端、地面に刺さっていた黒刀が飼い主の元に戻るように真っ直ぐに飛翔し、手に収まる。
そこから放たれる斬撃は重なり、壁となり銀閃を描く剣を地に叩き落とした。
(あの骸骨を出さなかった・・・?)
絶対防御といってもいいであろう須佐能乎を出さなかったことに疑問を持った。そもそもの話、須佐能乎さえ出していれば勝てる勝負なのだ。ならば何故出さない?いや、出さないのではない。出せないのではないか?
そう思いジョニィの目をよく見ると、万華鏡の瞳を宿している右目が閉じられていたのだ。
「なるほど・・・メリットの分だけやはりデメリットもあるものか・・・今ジョニィはあの骸骨を出せない!今がチャンスだ!」
炎が、氷が、剣が、絶え間なくジョニィに襲う。しかし背中から魔力で形成された尻尾のようなものが撃ち落とす。それでも抜けて来たものは刀で迎撃する。ならばとサクラは手の刻印を輝かせる。
「
刀を宙で3振り。風の層で白く見える斬撃が蛇のようにうねる。3体いる蛇はジョニィを囲い込み、斬撃の牙を食い込ませようと口を開く。
「あぶねぇ・・・なぁ!!」
尾が高速で動く。3方向から迫る蛇を尾がかき消す。空中にいてもこの機動力。恐ろしいとしか言えない。蛇をかき消した尾は次へと狙いを定める。一瞬の溜めが入り、直後に伸びる。咄嗟の判断で大きく後ろに下がると、先程立っていた場所に黒い尾が地面を抉り突き刺さっていた。
「ッッ・・・!」
砂埃をかけ上げながら尚も狙い続ける。鋭い一撃がサクラの腹を貫こうとするが、直前に刀を入れることで弾き飛ばす。上へ弾き飛ばされた尾は、すぐに下へと矛先を向けサクラを狙う。
「サクラさんにも・・・バーニア !!」
白いオーラがサクラを包むと同時に、身軽さを感じた。まるで羽のよう。これならばと自信を貫こうとする尾に刀身を向ける。刻印は輝かない。
「──ハアァ!!」
裂帛の声と同時に放たれたのは2つの斬撃。左右から放たれた斬撃は同じ箇所を正確に打ち抜き、刃のついた尾は両断された。
「────雷狼竜」
緑の電気が宿った蹴りがいつのまにか胸に突き刺さっていた。気付いた時にはサクラは気に叩きつけられようやく自分が攻撃されたと認識した。
「当たるギリギリの所でアーマーをかけたんですけどこれは・・・」
防御力なんて無視されたかのような一撃。気絶するような一撃ではないにしろ、ダメージを負ったことには変わりはない。ジョニィは体から緑の電子を放出させて、次の一撃へと構える。
「雷狼竜の───」
緑の電子だけが宙に残り、ジョニィの姿が消える。一番近かったエルザがサクラのカバーに入り、最高防御力を持つ金剛の鎧を纏うがどれだけ軽減出来るか。足に力を込め、腕を自身の前で組み最大限の防御を───
「───飛脚!!」
「火竜の鉤爪!!」
赤と緑が交わる。魔力の衝突により爆風が吹き荒れ、視界が塞がれる。バーニアと流星の魔法が持続しているとは言えあの雷の速さで放たれた蹴りを相殺するとは中々の至難であるはず。
「その動き・・・ラクサスに似ているな・・・!」
パチッ、まるで火花が散るかのような音。残光だけを残し、ナツの背後に回り込んだジョニィは既に腕を鞭のようにしならせ、獣の尾に似た一撃を叩き込もうとしていた。
「そして・・・それはお前の動きだ!!」
認識は出来ていないが予想は出来る。その場でしゃがむことで、頭上を通る雷撃の尾を避け、そして屈み込んだ際に残っている足の力でガラ空きになっていた腹に蹴りを叩き込んだ。
「──これで一発だ」
木を背にしてもたれかかっているジョニィの口は傷を負ったにも関わらず笑みを浮かべていた。
グラブルしよ