Lv.0の魔道士 re   作:蓮根畑

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どうもこんにちは。
大学が固有結界アンリミテッドホームワークスを発動したせいで毎日課題地獄な蓮根畑です。
今回はネタ要素があります。そしてオリ回の終わりです。
自分でもいいのかこれ?と思いながらもとっとと進めたいため仕方なし。許してください何でもしますから(何でもするとは言ってない)


Lv.6 反逆

 

 

 

 

 

「・・・ということだ」

「分かりました。しかし地下室とは盲点でした」

「俺も見つけたのは奇跡だったけどな」

 

日も暮れて夜。

見張りに来る兵士の首をトンし気絶させ、約束どおり部屋に来た黒マントもといサクラ。

今日はフードを被ってないため素顔が見える。

 

「んで敵の数はおよそ80・・・魔法も使って来るぞ。お前の方は誰か戦える奴はいるのか?」

「戦える人がいれば最初から反逆してますよ。それに洗脳されててみんなあいつを領主と思い込んでます」

「そうだよなぁ・・・というか何でお前は洗脳にかからなかったり、暗殺者じみた動きが出来たんだ?」

「生まれつきです」

「嘘やろ・・・」

 

生まれつきで洗脳はかからないし、暗殺者じみた動き出来るとか異世界チートの主人公かよ。もっと俺に才能寄越せよ神さま。

というか洗脳が効かないのって生まれつき関係あるのか?

 

「けど反乱起こすにしろ俺とお前だけで100人近い相手っていうのもなかなか難しいだろ」

「それは・・・頑張ってするしか」

「無茶言うな。領主は俺が相手にするからお前はなんとか集落の人達を纏め上げてくれないか?」

「なんとかって・・・あ、伝えるの忘れてたんですけどあの領主のせいで包丁や鍬といった凶器になりそうなもの全部取られてます」

「もうちょっと早く言って欲しかったなぁ・・・!」

 

流石に素手で殴り込みというわけにはいかない。どうしたものかと思い外を見ているとあるものが目に付いた。

 

「これだ!」

「え、いやあれって──」

 

 

 

 

 

 

──作戦当日

 

 

 

 

 

 

 

 

「──みんな丸太は持ったな!行くゾォ!」

「「「「「オオオオオォォオォォォォォォ!!!!!」」」」」

 

 

 

 

 

「いやいやいや、ちょっと待ってください」

「?どうした」

「どうしたじゃないですよ。今日作戦当日なんですよ。武器が丸太ってどういうことですか馬鹿なんですか死ぬんですか?」

「バーロー。丸太は対吸血鬼兵器で竜巻を起こせて柱にもなる。これのどこがおかしい?」

「何もかもです。そもそも私たちが戦うのは吸血鬼じゃありません。竜巻もおこせません」

「・・・?」

「なんで私がおかしいみたいになってるんですか⁉︎」

 

いやだって丸太だぞ?

このサイトだってちょっと前異世界転生した主人公が丸太をもって無双するみたいな話の広告してたぞ?(メタ)

つまり丸太は強い(確信)

 

「逆に丸太以外の武器があるのか?」

「いやまぁないですけど丸太って・・・」

「異議がないなら行くぞ!丸太を持てええええぇぇぇぇ!!」

「あぁ!どうなっても知りませんからね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「頭ァ!あいつら反逆起こしやがった!」

「何?やつらにまだそんな余力が残っていたのか・・・兵を出せ。殺しても構わん。どうせあと1ヶ月もいないしな」

 

盗賊団ルルチャスは集落や村を狙うことで有名な盗賊団であり、その名は闇ギルドには劣るが悪名が絶えない。

手口は闇市で買った洗脳をかける魔法道具。それで民に自分が領主だと認識させ、金を取り女を奪い売り払うといったまさに下衆の極み。

そんな彼らが目につけたのはこの集落だったが、一つ予想外な事があった。

サクラの存在である。今までは全員洗脳に成功してきたのに洗脳が効かない。そして盗んだ食料を奪い取る。これに困ったルルチャス一行はクエストという事で、正義のために暗躍していたサクラを悪人として捉えようとしていた。

ここでさらに悪い事が起こる。

魔法道具によってこの村に入った瞬間から洗脳はかかるはずだった。

しかしジョニィ・アルバートは幻術の耐性は嘘幻を見抜く写輪眼のおかげですこぶる高かった。

さらに悪運は重なる。

それなりの魔法高校を卒業したジョニィは幻術の解除方法も知っている。

領主の洗脳にかかりサクラに集められた集落の民達は洗脳が解除され──

 

 

 

「「「「「「「「うおおおおおおおおおおオォォォォォォ!!!!!」」」」」」」」」

 

 

 

怒号が響き渡る。それと同時に屋敷が大きく揺れた。

 

「何だ⁉︎」

「だから反逆です!やつら丸太を持って来やがりました!」

「ハァ⁉︎丸太⁉︎ふざけてるのか?」

「しかし丸太が思ったよりも手強く中々抑えられません!それにあのジョニィとかいう小僧も反乱しています!」

「あいつまさか分かっていたのか?

チッ、少し早いが全員殺してしまえ」

「了解!」

 

 

 

 

 

 

「無理して前に出るな!隊列を崩さず突撃しろ!」

「「「イエッサー!」」」

 

屋敷の中で男達の声が響きあう。

丸太は思いの外役に立ち負傷者死亡者ともに0という驚異の数を叩き出していた。

 

「こうなったら魔法で・・・グアッ!」

 

魔法の予兆を見逃すほど甘くはない。

既に背後からサクラが奇襲し意識を刈り取る。

 

「サクラ!前に出過ぎだ!魔法なら俺が撃ち落とすからお前は守りを固めろ!」

「でも早くしないとあいつが!」

「落ち着け!早とちりは死につなが──」

 

ザッザッと足音が響き渡る。

その数約30といったところだろうか。

 

「多いな・・・サクラ、一回守りを」

「私が先に行ってあいつを倒して来ます!」

「なっ⁉︎おい!」

 

焦っているのかサクラは俺の指示も聞かずに先に行ってしまった。連れ戻したいが今ここを離れては死人が出る可能性がある。サクラの無事を祈るのが今の精一杯だ。

 

「くそッ・・・全員とっとと片付けるぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ、ハァ・・・!」

 

屋敷の中を駆け抜ける黒い影。

その正体は黒マントを被ったサクラ。

潜入した時に記憶した道を辿り一直線に領主の道を目指す。

サクラは生まれた時から両親が分からず、集落の入り口に捨てられていたが、己を拾ってくれたこの集落の民が大好きだった。

人の優しさに触れ、すくすくと成長し、並外れた体力で日々充実しているなか盗賊団が訪れた。自分以外全てが洗脳にかかり、格闘大会というなの見せしめや金の徴収。

盗賊として一人戦っていたがそれも限界だと思った時希望が湧いて来た。

今しかない。その思いがサクラの中を占領していた。

 

最後のドアを蹴破る。

部屋の奥にはこんな状況にも関わらず椅子に座っている領主。そしてその周りに兵士が4人。

 

「ッ!やれ!」

 

4人の兵士が同時に駆ける。

サクラは短剣を逆手に持ち右手を前に構える。

羽織っていたマントを相手に被せるように放り投げ視界を遮り、マントの上から心臓の上を叩くように柄で突く。

一人が崩れ落ちる。二人目に向かい短剣を投げ肩に突き刺し、足を払い地面に転がし足で踏みつける。

残った二人は顔を掴み地面に叩きつけた。

4人を倒すのにわずか5秒足らず。

並みの人間なら恐れるはずだが領主は何一つとして驚かなかった。

 

「あとは・・・お前だ!」

「はっ、小娘が意気がっておるわ。

どれ一つ躾をしてやろう」

「ふざけたことを!」

 

2本目の短剣を取り出し、領主に向かって駆け抜ける。

領主は太っており見るからに動けなそうだった。これで終わる。そう思い最後の一歩を踏み出し短剣を突き出したが──

 

 

「──甘いわアアァァ!!!」

 

 

領主の拳が短剣を簡単に砕き、サクラの華奢な体を正確に捉えていた。

体はくの字に曲がり後ろに吹き飛び、壁に大きな亀裂を入れた。

 

「カハッ──」

 

サクラの誤算。

盗賊団の領主が弱いわけがない。

そんな当たり前のことを忘れていた。

今となって思い出すジョニィの言葉。しかし助けは来ず朦朧とした意識の中とらえたのは気味の悪い笑みを浮かべる領主だけだった。

 

 

 

 

 

 

 

どれくらい時間が経っただろうか。

体は既に動かず、呼吸するたびに痛みが体を走る。

 

「さてと、お前が盗んだ飯分は今ので終わりだ。お前とも遊んでやりたいがあいにく仕事が残っているんでな・・・死ね」

 

領主の拳が地に倒れているサクラに近づく。

もうダメだと思った──まさにその時

 

 

「はいはいちょっと失礼」

 

 

近づく拳を払いどけ見事に捌いた男が一人。

 

「貴方は・・・」

「お前ボロボロじゃねぇか。ちょっと休んどけ」

 

やる気があるのかないのか分からない態度のジョニィ・アルバート。

サクラの方を担ぎ壁際に座らせた。

 

「んで?よくも俺の盗賊を傷つけてくれたな。覚悟は出来ているか?」

「はっ、残念ながら出来てないな。倒される気がないからな!」

 

指の骨を鳴らし、近づく領主になんの怯えもしないジョニィ。

 

「あいつは・・・強いです。だから──」

「逃げろってか?ここまで来たら逃げも隠れも出来ないだろ?それに女を傷つけるのは許されないことだぞ」

「でも───」

「それにな──」

 

 

 

 

 

 

 

「──俺は無茶(・・)とは言ったが無理(・・)とは言ってないんだぜ?」

 

 

そう言いジョニィは指を領主に突き出し、笑みを浮かべて言う。

 

「おいブタ領主。一発でぶちのめされるのと、百発ぐらいぶっ叩かれるのどっちがいい?」

「俺が一発で仕留めてやるから関係ないなあああぁぁぁぁ!」

 

 

領主が体型に似合わない速さで近づく。

一歩で間合いを詰め拳を振りかぶる。

あの一撃の重さを知っているサクラは咄嗟に逃げて、と叫ぼうとした。

しかし──

 

 

「──遅い」

 

 

ドゴンッッ!!、と鉛のようなものが人体に直撃したかのような音が響く。直後暴風が吹き荒れ領主の背後にある全て、屋敷共々外に吹き飛んだ。

領主は拳を振りかぶったまま固まり、白目を向いていた。

そしてゆっくりと重力に従い地に伏し、1ミリたりとも動かなかった。

 

「いやぁ、上手く当たってよかったよかった。外れてたら死んでたかもしれないしな!」

 

ハッハッハと笑うその姿は、サクラの脳は追いついて来なかった。






これでいいのだ(白目)
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