忘れてる方もいらっしゃると思いますが
この物語が終わるまで、しっかりと続けていくという気持ちでやってます!
これからもよろしくね!
訓練が始まって2ヶ月が経った頃だろうか。
カズオ「かかってこいよぉ!セトの坊主ー!!」
とてつもない大声で挑発するカズオ。
それを正面に受けるセトは、自然と木刀を握る手に力を込めていた。
遡ること数十分前…
俺は一通り訓練を終え、
いつもの3人組、シズハ、サトシ、ヤスタカと一緒に落ち葉の上で休んでいた。
季節はもう秋。
風が涼しく木陰で休むにはちょうどいい季節だ。
4人囲んで談笑しながら、木から落ちる葉を眺めていると
その奥から近づいてくる3人組に目が止まった。
???「よお」
にやにやと笑いながらその中のリーダーのような人物が
話しかけてきた。
???「俺の名前はスズキカズオ、この2人はダイキとハル、よろしくな」
いきなり話しかけてきたこの3人組は、たびたび訓練中にも見かけている為、顔だけは知っている。
しかし大体は訓練場所とは真逆の方向にふらふらと歩いてるだけで
訓練に参加している所は見た事がない。
そんな3人がなんの用だ。
セト「うん、よろしく、俺の名前は…」
そこまで言いかけたところでカズオは
カズオ「知ってるよ〜セト君だろ〜こん中じゃ角生えた烏天狗なんて
中々居ないから結構有名だよ〜」
へへへへと大声で笑い、馬鹿にしたようだった。
やはりこの角が災いしたようで
面倒くさい奴らに目を付けられたようだった。
サトシ「おい、お前らセトになんの用だよ。」
そう言うとヤスタカも
ヤスタカ「そんなつまらない事言うだけだったらどっか行けよ。」
と加勢した。
カズオは一瞬怒ったような顔をしたが、すぐに戻り
カズオ「俺はセト君に話しかけてるの、それに用があって話しかけてんだ
セト君には決闘を申し込みに来たの
新人だからって皆にチヤホヤされて調子のっちゃってさー
だから、この鈴木家の血を引く俺が直々にお灸を据え手やろうと思ってさ」
と得意気にべらべらと喋り出した。
サトシはやってらんねぇと言い、カズハがもう行きましょと訓練所に戻ろうと促した。
セトもそれに応じ戻ろうとする。
しかし、カズオは引き下がらない。
そんなもんか、結局お前はチヤホヤされねえと生きて行けねえ、意気地無しー
などとその場で思いついたような罵声を浴びせてくる。
しかしセトにとっては慣れたもので、あまり効果的ではなかった。
ジャリジャリと木の葉を踏みしめながら足早に戻ろうとした。
…十数歩歩いた頃だろうか
悪魔の血ってのは情けないもんなんだなぁ
その言葉を聞いた時、心臓がドクンと音を立てた。
カズオにとっては何気ない罵声だったかもしれない。
しかしセトにとっては色々な思いが込み上げてくる言葉だった。
忌み子と初めて言われた時の感覚を思い出した。
母を侮辱された感覚に陥った。
自然と…足が止まっていた。
ヤスタカ「お、おい気にする事ないって」
そう声をかけてくれたがセトには届かなかった。
落ち着け、落ち着けと自分に言い聞かせる。
風が森を駆け抜け、ザワザワという音だけが耳に反響する。
…思考が止まっている。
そして、気づくと、カズオを正面に見据えていた。
カズオ「やっとやる気になったか」
ヘラヘラと見下した声でセトに言う。
セト「今の言葉、捨て置けないな」
セトは未だ興奮している状態だったが
平静を保ちつつそう言った。
サトシ達はやめろと言うがやらせてくれと言うと
後でアカネさんに何言われても知らねぇぞと決闘を認めてくれたようだった。
カズハは依然反対している。
カズオは笑いながら木刀を渡してきた。
それを受け止め構える。
カズオはブンブンと木刀を振り回している。
そして、冒頭に至る。
カズオが大声を出した後、静寂の時が流れた。
木の葉が落ちる挙動ひとつひとつに神経が集中する。
相手の目をしっかり見据える。
先に仕掛けたのは、
カズオだった。
大振り、だが!速い!!
何とか防ぐ!
カズオは際限なく木刀で攻撃してくる。
セトは防戦一方、攻撃出来ずにいた。
こいつの攻撃は、デタラメすぎる!
隙がねえ!!
なら疲弊する隙を狙って!!
そう考えた瞬間。
セトの頭に重い一撃が当たった。
…頭の中がグラグラして…思考という概念が無くなった気がした。
サトシ達が悲鳴をあげる。
だが、何とか、何とか立てていた。
カズオ「まだ立つか、じゃあこれで終わりだ!」
今まで以上に速い一撃が降り掛かってくる。
セトは世界の全てがスローモーションのような感覚になっていた。
しかし、目は相手をしっかりと見据えている。
訓練での、動きを、思い出せ!
心の中でそれだけを唱えていた。ただ、ひたすらに。
そして、
木刀が地面に叩きつけられる。
背後をとったのは、セトだった。
鈍い音が森にこだまする。
セトの木刀はカズオの背中を叩きつけていた。
唾を吐き出しながらカズオは地面に手を付けていた。
すぐにサトシは
サトシ「これで終わりだ!もうやめろ!セト、すぐに治療するぞ。」
そう言って駆け寄ろうとしたが、
カズオはまだだ!と叫んだ。
カズオ「鈴木家の俺様に手を付けさせるとはいい度胸だ!
ぶっ殺してやる!おい!あれを出せ!」
そう取り巻きの1人に指示する。
ハル「で、でもそれはやりすぎじゃ」
と言ったが
カズオは聞く耳を持たず木の影に隠しておいた刀を取り出した。
2本のうち1本はセトの刀だった。
カズオ「おら、てめえんだ、抜け」
それだけ言うとセトの刀を投げた。
セトは受け取り、刀を抜く。
その瞬間
カズハ「ちょっと!やめなさい!死んじゃうわ!」
だが、2人に声は届かなかった。
刀を握ったセトは内心ゾクゾクしていた。
理由は分からないが体中の細胞が喜び、血流がものすごいスピードで流れている。
刀と、自分が一体になったような感覚に、喜びを隠せずにいた。
そして、
カズオ「ぶった切ってやる!!」
奇声を発しながら斬りかかってきた。
セトは先程とは違い落ち着いて相手を見据える。
カズオの刀が降り掛かって来ようとした時
うっ、という声と共に何故かカズオの動きが止まった。
仕留めた
そう確信した時だ。
どこから現れたのか分からないが
アカネさんが間に入っていた。
………
サトシ「だから言ったろ!何言われても知らねえって!」
セト「うん、もうしない、アカネさん怖い…」
日が沈み始めた頃
4人は話しながら帰り道に居た。
あの後、アカネさんにカズオと一緒に怒られてしまった。
カズオは反省している様子は見られなかったが…
ヤスタカもカズハもサトシも
セトの無茶な行動に、多少腹が立っているようだった。
ヤスタカ「あのまま死んでたらどうするつもりだったんだよ!」
ごめん、としか言い様がなかった。
その後も多少怒られはしたが
最後は3人に
無茶はしないでくれ
としっかり言われてしまった。
そして各々の家に戻って行った。
日は沈み切っていて、随分長い事怒られていたなぁ
そう思いながら
家のドアを開ける。
カラス達は相変わらずの明るさで、迎えてくれるのだった。
……
和夫達は無言で帰路についていた。
取り巻きの1人、ハルが重い口を開く。
陽留「カズオさん…なんであの時、動きが止まったんですか…」
そう言うと、
大輝「そうっすよ!あのまま行けば傷付けるくらい出来たはずですよ!
まさか、ビビったんじゃ」
そこまで言うと
カズオ「馬鹿言え!ビビってなんかいねえよ、木の葉で足が滑っただけだ…」
だが、そこまで言って自分に疑問を持った。
本当に滑っただけか?あの時、何か、違う感情が…
あいつを斬ること自体には恐れてねえが、あの時、、何かが…
カズオ「だー!考えたって分からねぇ、あいつに勝つためには訓練しなきゃならねぇ!」
そう叫び、取り巻きの2人に明日から訓練するぞ!
と声をかけたが2人とも和夫さんらしくないですよ…と言いあまりやる気ではないようだった。
思ったより根性がない奴らだと知り、和夫は内心ガッカリした。
そして、翌日から2人を置いていき、訓練に励むのだった。
和夫は自分の血など考えないようになっていた。
全ては、、あいつに勝つために。
…………
珍しくカズオが訓練に参加していた。
俺に負かされたのが余程悔しかったらしい。
その面持ちは昨日と比べ真剣で、覚悟が感じられた。
セト「これは…面倒くさい事になったな」
そう言うセトは、好敵手を見つける事が出来た喜びで
笑顔が隠せずにいた。
久しぶりすぎて、どんな風に書くのかわかんなくなってしまった
キャラクターと物語を覚えてるだけマシかもしれないけど
ちょっと文の雰囲気最初らへんに戻った感じあるなぁと書きながら思ってました
まぁ話自体は書きたかったものなのでこれで良いです!
それでは次回はいつになるか分かりませんがきなーがに待っていてください!
ありがとう!!