序盤から、最後のジェダイのネタバレがあります。ご注意下さい。
prologue1:クレイトの戦い
遠い昔はるかかなたの銀河系で・・・
とある星のとある島で一人の男が最後の戦いに挑もうとしている。
この星のほとんどを占める広い海に浮かぶ孤島の崖の上。
座るために造られたような平べったい岩の上に居座っていた。
彼は確かにそこにいたが、彼の意識は遥か遠くのこことは別の星にあった。
惑星クレイト
それは白い塩が星の表面を覆う忘れられた鉱山惑星。銀河の平和のために戦うレジスタンスが圧倒的不利な局面を迎えていた。彼らを追いつめるのは銀河を恐怖と圧政で支配しようとするファーストオーダー。
レジスタンスの前身でもあり銀河に一時の平和をもたらした反乱同盟軍。彼らがかつてこの地に造った基地に皮肉にもレジスタンスの戦士たちは追いつめられている。
そして今、兵士たちはこの基地に残っている装備を探っていた。
「シールドを上げた。これで軌道上からは攻撃してこない。」
そう言ったのはポー・ダメロン中佐。レジスタンスきってのエースパイロットである。彼もまたここまでの道のりの中、大きく成長を遂げた男だ。整った顔立ちにパーマがかかった黒髪、紺色のジャケット、彼の黒い眼には、絶望的なこの状況の中でもあきらめの色はない。
「後は残りのパワーで外縁部へ救難信号を・・・」
「私のコードを使って。レジスタンスとの共闘を望む者がいるか最後の望みにかけましょう。」
ポーにそう提案してきたのはレイア・オーガナ将軍。実質、レジスタンスのトップに君臨している老年の女性だ。
白髪を一つにまとめた髪型に黒いドレス、威厳あるその出で立ちはポー達若き戦士を導いて来たことを容易に感じさせる。
そして他のレジスタンスの戦士たちもその望みに賭けることに賛同していた。
「ローズ、何か見つかったか?」
ポーは整備士のローズに話しかける。
「期限切れの弾薬に錆びた大砲。部品の欠けたスピーダーだけ。」
「そうか・・・あとは扉が持つことを祈ろう。」
基地には巨大な防護扉があり、いくら古い基地とはいえそう簡単に破壊されるようなものではない。
しかしその時 、大きな地響きが基地を揺らした。
基地を目指し前進を続けるファーストオーダーの四足歩行の巨大兵器、AT-M6ウォーカー。その部隊が基地を目指すのを、ストームトルーパーの脱走兵で今はレジスタンスの一員であるフィンがスコープで監視していた。
そしてウォーカー部隊の中央に、ウォーカーに比べ、やや大きめのキャノン砲を彼は見つけた。
「バッタリング・ラム・キャノンだ。デス・スターの小型版。こんな扉すぐ吹き飛ぶ。」
残酷な事実をフィンはポー達に突き付ける。彼は元ストームトルーパーだったので、ファーストオーダーの兵器には詳しい。
「なんだって?」
「裏にも出口はあるのよね?」
ポーとローズたちに焦りの色が見え始める。
「BB-8何か見つけたか?」
ポーは相棒であるドロイドに確認した。
「どうやら鉱山の概略図を調べていたようです。はい。脱出するには防護扉しかないと。」
その質問にプロトコル・ドロイドのC-3POが答える。
沈黙に包まれる。追いつめられ、ただでさえ危機的な状況の中で立ちはだかる問題に閉口せざるを得なかった。
戦士たちにあきらめの色が濃くなってきた時、フィンが静かに言う。
「大丈夫。同士がいる。レイアを信じる人々が信号に気づけばかけつけて来る。それまでの辛抱だ。」
圧倒的不利な戦い。つまり何時も通りだ。今までもそうしてきた。そして、ここまで勝ち残ってきた。。彼の言葉が仲間の心に火を灯した。その火が、やがて大きな炎となっていく。
「まずは、あのキャノンを潰す。」
やむなく、レジスタンス戦士たちは、戦闘準備に向かった。地上部隊はブラスターを持って地上戦へ、ポー、フィン、ローズたちスピーダー隊は古びたスキースピーダーに乗り込み戦場へ向かう。
スピーダー隊が並行してキャノンを目指す中、ローズが通信を使った。
「フィン!モノスキーにして。緑のスイッチよ。」
この惑星を覆う塩は衝撃を与えることによって、赤く変色するらしく、スピーダーが並走しながら赤い粉塵を巻き上げ疾走する。それは、キャンバスに絵を描く様であった。
敵の射程圏内目前でポーが全員に語りかけた。
「こんなポンコツだし勝算も薄いが、おいっ・・・なんだよ。」
スピーダーの底が抜けたのだ。それでも彼は呆れながらも続ける。
「がんばれよ。キャノンの始末をつけるまで死ぬんじゃないぞ。」
一方、ファーストオーダーのシャトルでは最高指導者となったフォースの使い手、カイロ・レン、そしてオレンジがかった茶髪にオールバックで整えられたいかにも軍人と然とした感じのハックス将軍がウォーカーを率いて基地を目指していた。
レンが最高指導者となったことでハックス将軍は彼の部下に成り下がるという屈辱を味わっていた。
「敵が13機接近中。片付けますか?」
操縦手が確認を取る。
「いや、鉱山の中の奴らを叩く。このまま進め。」
漆黒のマントと服に身を包んだ長い黒髪、黒い目、顔に傷のある男、カイロレンは指示する。
彼は自分を一度見捨てた父親ハン・ソロを殺した。そのことで大きく心を乱し、初めてライトセイバーを取った少女、レイに負けた。しかし、今度は違う。レジスタンスを、自分の母親であるレイア・オーガナ共々根絶やしにする。過去の自分、ベン・ソロと決別するため、そしてこの手で銀河を支配するために・・・。
そうして遂にクレイトでの戦いの火蓋は切って落とされた。
「怯むな!撃ち続けるんだ!」
前方と空中からの猛攻に塹壕の中から立ち向かう地上部隊だったが、戦闘機とウォーカー相手にブラスターを持った兵士と備え付けの旧型キャノン砲では、力の差は歴然だった。それに加えて、レジスタンスはここに来るまでに多くの犠牲を出しすぎた。
今では、百人いるかすら定かではない。
「皆固まるんじゃない!散開するんだ!」
ポー・ダメロン中将が率いるスピーダー部隊も巧みに砲撃を避けるが、数と武力に圧倒されていた。キャノン砲に到達する前に次々に撃墜されていく。
ローズが狙われ、もはやこれまでかと思われたが、そこに一筋の光が見えた。
突如、空から宇宙船が現れ、ファイターを撃ち抜いたのだ。
「やったぞ!レイが来てくれた!」
ミレニアム・ファルコン号
平べったい円形状で上部と下部にキャノン砲が備え付けられた無骨な船。コレリアンYTモデルの貨物船を改造した銀河一速いガラクタだ。今は亡き伝説の密輸業者であると同時に反乱軍の将軍であったハン・ソロの遺産。
その宇宙船はハンの相棒のチューバッカとフォースに目覚めた戦士であるレイに受け継がれ、今また希望の象徴となっていた。
「何してる!あのクズ鉄を叩き落せ!」
「全機、向かわせろ。」
父親の忌まわしい船が突如出現したことにレンは激高した。そんな彼を尻目にハックスは指示を出した。
駆けつけたファルコンの内部ではアストロメク・ドロイドにウーキー、人間の少女という個性的な者たちが世話しなくしていた。
「チューイ!奴らを引き付けて。スピーダーから遠ざけましょう。」
幼さが残っているが凛とした顔と、頭の後ろで結ったブラウン色の髪が印象的なレイ。
彼女はファルコンの下部にある銃座から通信機を使って提案した。
ファルコンはファイター部隊を引きつけるため、戦場から離脱し、入り組んだ山の方へと消えていった。
二人の活躍によって、戦闘機の脅威は消え去ったが、まだ、ウォーカー部隊とキャノン砲が残っていた。
「あれね。なんてでかいの。」
ローズたちの正面には地面に固定された無骨なキャノン砲が鎮座していた。
「装甲も分厚い。のど元に喰らわせるしかない。」
フィンたちがキャノンを目指す途中、キャノンも発射シークエンスに入った。
「砲口が開いてる。今がチャンスだ!」
フィンがそう合図を送るもウォーカーの総攻撃が猛烈に襲いかかる。
この状況でよく持ちこたえたが、兵力の消耗も激しく多勢に無勢。
「このままじゃ全滅する!全機撤退だ!」
ポーは撤退を命じた。しかしフィンが食い下がる。
「俺が突っ込む。ターゲット捕捉。射撃準備完了。」
「発射間際だ!自殺行為だぞ!戻れフィン!これは命令だ!」
「フィン間に合わない!引き返して!」
ポーたちと他のパイロットは基地に向かって撤退するが、フィンとローズはまだ前進を続けていた。
熱線がフィンのスピーダーのキャノンを溶かす。彼はここが自分の命の使い所だと思っていた。たとえ自分が死んでも、自分を拐った憎いファースト・オーダーに深手を負わせることが出来るならそれでいい。フィンは「生きては帰れない」そう悟った。
「行け!早く!」
ポーは基地手前でスピーダーを乗り捨て、塹壕で兵士たちの避難させていた。
二人の無事を確認する間もなく、ポーが避難すると、遂にキャノン砲が発射された。
防護扉は半壊した。恐らく基地に赴き直接、始末する為にわざと出力を下げたのだろう。
スピーダー部隊は辛うじて生き残ったポーと、その他数名以外は全滅した。地上部隊含め、レジスタンスの戦士は数えるほどになってしまい、すでに虫の息だった。
「ハックス将軍。前進だ。捕虜は要らない。皆殺しだ。」
ゆっくりと恐怖を味あわせるかのように基地を目指して前進するウォーカー部隊。
絶望はすぐそこまで迫っていた。
指令室は静寂に包まれていた。そんな折に通信係の報告が入った。
「救難信号が複数ヵ所で受信されましたが応答ありません。」
「悲鳴は聞こえても助けに来ない・・・か。」
一人の上官がそう口にすると、レイアが静かに語り始める。
「最後まで戦った。だけど銀河はすべての希望を失った。火花はむなしく消えていく。」
生き残った仲間は十数人。おまけに、将軍の口から自軍の死刑宣告をされればもうどうすることも出来ない。
誰もが希望は死んだと思ったその時、洞窟の奥から影が現れる。
目の前に現したその姿はフードを目深に被った紺色の質素な胴着の男だった。
3POやその他の高官が目を向ける中、レイアは目を見開いた。
何年会っていなくても不思議な力で通じ合っていた。唯一の血の繋がった家族。
フードを取った男はレイアに近づきフードを取った。座っている彼女をまっすぐ見据える。
彼が年老いたその姿でも確信できた。
「ルーク・・・。」
まだ、fgo要素皆無ですがもうしばらくお付き合いください。色々中途半端な省略したりしてますが、ご容赦願います。文章表現や話の展開、拙い部分沢山ありますが、とりあえず書いて、訂正していくスタンスでいきたいと思います。