人理修復編。はーい、よーいスタート(棒読み)
第一話:決死の召喚
chapterⅠ 邪竜百年戦争オルレアン
ルークスカイウォーカーはその生涯を終えた。
彼の意思はレイに受け継がれた。しかし、彼の物語はまだ終わらない。彼は謎の声の主に導かれ、英霊の座に辿り着いた。
フォースと一体化した彼の意思、すなわち、フォースゴーストからサーヴァントとしてのルークが創り出された。
彼は複製にあらず。分身である。
霊体となった彼はフォースの冥界に留まりレイを見守ることに。サーヴァントの力を得た、もう一人のマスター・スカイウォーカーは人類史の危機を知り再び立ち上がる。
そして今、サーヴァントのジェダイは異空間を進みながら、未知の世界へと召喚されようとしていた。
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私は宇宙のような異空間を進んでいた。しかし星は無く、代わりに周りには無数の幾何学の青白い線がほとばしっていた。
その中を猛スピードで突き進む。
謎の声の主が言った通りなら、私は召喚されようとしているのだろう。
彼女から与えられた知識は、にわかには信じがたいが、全く信憑性がないわけでもない。それに、助けを求められた以上、見過ごすわけにはいかない。
ただもう一つ気になることがある。
彼女の発言だ。
私にはどちらもできると言っていた。
カルデアのマスターに力を貸すこと、
もう一つはレイを見守ることを指したのか。
名乗っていないのに自分のことを知っていたことをふまえると、生前のこともある程度知っていたはず。
一体誰なのか、謎は深まるばかりだった。
だが、また会おうとも言っていた。いずれ会えるならその時に訪ねればいい。今はまだその時ではない。
レイのことも、あちらにはもう一人の自分がいるから大丈夫だろう。
ーーーーーー
進み続けながら何処まで行くのだろうかと思っていると、明らかに異様な気配を感じた。
急に空間が歪みだし、自分から離れた場所に亜空間が出来上がる。かなりの大きさだ。
「何かが来る・・・。」
進むことを止めず亜空間から遠ざかっていく。今はカルデアのマスターと合流するのが先決だ。彼らが不利な状況にある以上、余計な時間を取る余裕はない。それにあれは、下手に関わっては良くない気がする。
そして、嫌な予感は的中した。
空間から何かが出て来る。その姿は正しく異形だった。肉の塊、それでいて一本の触手のようでいくつもの不気味な目がついている。それが五体も現れた。
怪物たちには、人間に似ている、片方が歪んだ、不気味な顔が埋め込まれていた。
「この顔…まさか…。」
この顔に思いあたる節があったが今はそれどころではない。
後ろから執拗に追いかけてくる姿から明確な敵意を感じた。
非常にまずい状況だ。1体ならまだなんとかなるが、この数を倒すのは容易ではないだろう。それぞれから禍々しい邪悪な力を感じる。
何より、ライトセーバーが・・・。
と思い腰のベルトに手を掛ける。あったのだ。
何故持っているのかと思ったが、今の自分はサーヴァントであり、与えられた知識によれば、使っていた武器などは宝具として本人に付与されるらしい。それが
セイバーのスイッチを起動する。起動音とともに緑色の光刃が柄から伸びる。
このまま放っておくのも問題ではあるが、今、相手をしたくないのが本音だ。
召喚前なのに倒されては話にならない。そもそもこの異形何処から来たのか、召喚される前に襲われるなどという例は聞いていない。ただのイレギュラーか、それとも何者かが私に差し向けた刺客ということになるのか。
そんなことを考えている間にも怪物たちはすぐそこまで迫っていた。内の1体が巨体に似合わないスピードでこちらに近づき、突進してきた。
ブウンッ!!
移動しながら、怪物をライトセーバーで切りつけ、牽制する。
「これは厄介だな…。」
傷ついた箇所がじわじわと再生を始めたのだ。傷は塞がれてゆき、そうしてたちまち元通りとなった。
このままでは埒が明かない。しかしそうはいっても、これ以上スピードを上げることが出来ないようだ。おまけに怪物たちもかなりの速度で迫ってくる。
ここは少しでも距離を離し、召喚を成功させるべきだ。これの相手はそれからだ。
あまり好ましい技ではないがやむ終えない。
ライトセーバーを右手に持ち、空いた左手を1体の怪物に向け、指先から電撃を放つ。
一点集中の攻撃ではなく、指先から出る電撃を拡散させることにより全体にダメージが行き渡るようにする。
「!!!!!!!!!!!!」
明らかに怯む様子が見られる。再生能力を持っていても痛覚はあるようだ。
怪物から距離を離す。これでこれで大丈夫だろう。そう思った時だった。
突如、怪物たちは一斉に眼球を増やし始めた。そして今度はその目が光りだす。
「焼却式…“〇〇〇”」
一瞬の出来事だった。
怪物たちから赤いレーザーが一斉に飛んできた。四方からの攻撃に避けることができない。
「グッ…!?」
何とか反応し、とっさにフォースで障壁を作り、致命傷を避けた。
実態のないフォース・ゴーストには生と死の概念はなく、倒されても蘇るが、召喚がかかっている今は倒される訳にはいかない。
怪物たちを倒せないことはないが、それには時間を要する。
どうするか、考えていた時だった。
怪物の一体がもうスピードで特攻を仕掛けてきた。そして、怪物の体から光が溢れ出す。
巨大なエネルギーいや、魔力が膨張するのを感じる。
次に起こることは容易に想像できた。
私は身の回りに障壁を張ると同時に、回避行動を取った。
大きな爆発音と衝撃に襲われる。
「うっ…!!」
それでも、何とか衝撃を耐えきった。
再生能力を持っていても、木っ端微塵になる威力だ。
この怪物どもは、どんな手を使ってでも、召喚を阻止するつもりなのだろう。
その為なら特効も、自爆も、命も惜しまないのはわかった。
そんな怪物たちから怒りと恐れを感じ取る。私に対する感情だ。そうさせる何かがあるのだろう。
自爆した一体を除いて、残り四体の怪物たち。
今度は一斉に光り出した。一気に特攻して片付けるつもりだ。
私がこいつらから逃げ切り、召喚を成功させるのが先か、怪物たちが私を殺すのが先か、賭けるにはリスクがある。追いつかれることはなくとも、爆発の範囲内には充分、私を巻き込めるだろう。
迷うことはない。覚悟を決めた。
召喚は必ず成功させる。そして怪物たちの相手も私がする。
フォースに身を委ねる。私の記憶、私自身をフォースに託す。
霊基を元にそれそれを構築する。
「頼んだぞ…。
私は手の中に光の玉を造り出し、それを遠くへ飛ばした。
彼ならやってくれる。今の私にはないものを持っているから。きっとやってくれるだろう。
××××××××××!!!
怪物たちがそれに気づき、光の玉を追いかけようとするが、
×××××××!!
怪物たちの狙いが変わり、輝きながら接近してくる。
光の玉は遠ざかって行き、見えなくなった。時間は稼いだ。あの速さなら、もう大丈夫だろう。
彼ならやってくれる。今の私にはないものを持っているから。あとは任せよう。
「若きジェダイ・マスターよ。フォースと共にあれ。」
直後、眩い光と共に大きな爆発が起こった。
ーーーーーーー
光の玉が空間を進む。
その先に別次元への穴が現れる。
迷うことなく、進んでいく光。
穴に近づくにつれて、速度が上がっていく。
吸い込まれるように穴に入ると、ワープに入ったかのようなスピードで勢い良く落ちていった。
そして、
大地に一本の光の柱が降り注ぐ。
光が消え、中から人が現れる。
ブロンドの髪。黒いローブと衣装に右手につけた
ユーティリティ・ベルト、そしてブーツ。
全身黒尽くめな出立ちに、美しい顔立ち。
そこに若きルーク・スカイウォーカーが降り立った。
ここまでの振り返り
・老年のルークは、自身の霊基を分離、己を犠牲にして、若き日の自分を召喚させることにした。
・若きルークはエピソード6/ジェダイの帰還のその後、肉体的にも精神的にも全盛期であるマスター・スカイウォーカーの姿で召喚された。
・老年のルークを襲った怪物の正体にも注目。
たまにでいいので、活動報告を是非見て下さい。解説などもやってます。
最新話投稿のお知らせ、詳しい日時など。
また、この小説では書ききれない裏話や解説を載せていきます。