機動戦士インフィニットストラトス 怪盗が奏でる六つの協奏曲   作:ジャッジ

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ゆるーい(?)日常編なのに六千字を超える勢いだったので前後編に分けます。(汗
さて、前編のスタートです!


第十五話 「ゴールデンウィークはデート日和?前編」

怪斗side

 

五月の始めにあったクラス対抗戦は襲撃事件があったことで中止となった。

 

襲撃事件についての熱りも冷め、IS学園はゴールデンウィークと言うものに入っていた。だが…

 

「暇だ…暇過ぎるのだよ。」

 

朝の六時、一人雑誌を読みつつ僕はそうぼやいた。

大型連休で江理華は地元に帰り、一夏も家に帰ったそうだ。

 

僕も報告書を纏めなければならないのだが…昨日終わった所だし、遊びに行こうにもここらの地理は詳しくない。さて、どうしたものか…

 

「待てよ、確か箒は小さい頃この近くで過ごしていたんだったよな…

よし、箒に色々案内してもらおう!」

 

そして箒の部屋に来たのだが…いくら声を出しても返事がない。もしや留守なのか?

 

そう思いつつも部屋に入ると、ベッドうず高く盛り上がっている。

近くまで来てみると…うん、寝てるな完璧に。

 

「全く無防備な、それにしても女子の寝顔は…久しぶりに見るな。」

 

昔、僕に寄り添うようにして寝ていたある女の子の事を思い出しながら近くのベッドに腰掛け、彼女が起きるのを待つ。

 

「あんた何ニヤついてんのよ、変態?」

「だ、誰が変態だ!って何で君がいるのだよ鈴!」

 

僕が振り向いたそこには鈴が立っていた。

聞けば近くを通った時、部屋に入っていく僕を不審に思いついて来たと話してくれた。

 

「不審に思ったとは…僕が箒を襲うとでも?」

「そうね、あんたあいつ(一夏)と同じで天然のたらしっぽいし。」

「何をバカな事を。第一、例え僕が何人もの女を口説いたとしても、僕が愛するのは一人だ。そう、たった一人なのさ…

さて、おしゃべりはこれで終わりだ。起きてるんだろ箒?」

 

そう言うと箒は起き上がり愛想笑いを浮かべてすまないと言った。

 

「いやなんだ、お前たちが話している時に起きて腰を折る訳にもいかんと思ったのでな…あはは。」

「なんだそんな事か、なら気にしなくて構わない。他愛ない…」

「へぇ、アタシとの会話はそんな程度なわけ⁈」

「…僕の負けだ訂正する。重要な事だ、君の判断は正しかったよ箒。

さて、朝食を採って…直ぐに出かけるぞ?」

 

はい?と二人揃って目を点にして首を傾げる。

あー、そりゃそうか。何も言わずに出かけるぞって言うのは流石に意味不明だろうな。

 

「箒、君は数年前までこの近くの町に住んでいたんだよな?」

「え…あ、ああ。近くと言ってもモノレールに乗って乗り換えて電車で…大体十分ぐらいのだけどな。」

「なら十分だ。その町を案内してもらいたいんだ。頼めるか?」

「あ、ああ!完璧に案内してやる、大船に乗ったつもりでいろ!」

 

ほう、それは頼もしい。ではこちらも大船に乗った気で行こうじゃないか。

 

そう返事をしようとした時。咳払いをして鈴が口を挟んできた。

 

「ゔんっ!ねぇ箒、ちょっと聞きたいんだけど?

あんたが町にいたのは何年くらい前のこと?」

「え、確か小学三年生ぐらいだから…十年近く前だな。」

「ほほぅ…十年近く離れてた地元を案内するのに大船に乗ったつまりってねぇ〜、今もうかなり変わったと思うんだけど?」

 

ふむ…確かにそれはそうだな。かと言って他に案内してくれそうな奴もいない…

ん?他に案内してくれそうな奴………いるじゃないかここに。

 

「なるほど、君の言いたいことはわかった。つまり、鈴が町を案内してくれると言うのだな?」

「な、なにっ⁉︎」

「ええそうよ、んじゃ何時にしようか?」

「ま、待て!待てと言っている!」

「わかったわかった…後は君たちでやってくれ。」

 

そう言って僕は部屋を出る。

どっちでもいいが…そうだ、小物が置いてある店に行ってもらいたいものだな。

 

No side

 

二時間後、鈴からの呼び出しを受け怪斗はIS学園の校門前で待っていた。だが…

 

「遅い、もうすでに約束の時間を過ぎている。二人とも何をしてるのだよ。」

 

約束の時間を五分過ぎた今も彼女らが来る気配はしない。

因みに今の彼は灰色のジャケットに黒いTシャツ、黒いカットパンツを履いている。

 

「「おーい怪斗!」」

 

腕時計をしながら待っていると箒と鈴、二人の声が聞こえた。

 

その声を聞いて怪斗はやはりと、自分の予想が当たっていたと確信する。

 

二人とも僕と出かけたい。なら二人とも僕と一緒に出かければいい。恐らくそう言う結果にたどり着いたのだろう。と考えていたのだ。

 

だが、そんな怪斗でも予測出来ないことがあった。それは…

 

「箒…なぜ君はジャージなのだ…」

「え…あ、いやその…し、私服はこれだけしか無くてだな…

だ、だがこれは練習用では無いぞ!ちゃんと外出用の…!」

「だーかーらー!そういう問題じゃ無いって言ってんのよ!」

 

そう言う鈴はホワイトボトムズとボーダートップスでバッチリ決めてきている。

怪斗はそんな二人を交互に見ながらうん、と頷いてから出かけていった。

 

所変わって電車の中、彼らは大型商業施設『レゾナンス』に向かっていた。

 

 

 

そんな中、鈴は先ほどからずっと考えていた事があった。

それは最近クラスメイトに言われた事、怪斗は年上好きなのでは無いかと言うウワサだ。

 

理由は先月、怪斗が屋上で巻紙先生と話をしていた所を目撃したり、生徒会長と色々話しているのが目撃されているからだ。

 

「所でさ怪斗。あ、あんた…もしかして…と、年上がタイプなの⁈」

「いや、特にいないが…どうしてだい?」

「べ、別に対した意味は無いわよバカ!」

 

そ、そうか。と微妙な相づちを打って怪斗は再び雑誌の方に目を向けた。少し話しては手元の雑誌を見る。それの繰り返しで鈴も少し気が立っていた。

 

「と、所でだ怪斗…た、例えばだな…好きな女性の…た、タイプとかはあるのか?」

「そ、そう!私もそれが聞きたかったのよ!」

「なるほどね…ふむ、そうだな…」

 

怪斗はアゴに手を当てて少し考え込む。そして二人はじぃ〜っとそれを見つめていた。

 

「身長は僕より高い方がいいね、胸は…特に気にはしない程度。後、優しい人がいいかな。」

「「い、以外と…普通…」」

「以外とはなんだ、以外とは。それより、着いたんじゃ無いか?」

 

学園を出発してから約十分、彼らはレゾナンスへとたどり着いた。そして、彼らが最初に向かった先は…

 

「れ、レディースの専門店…?

どうしてここに?」

「流石に、外出用の服がジャージなのはダメだろう。

似合う服を僕が探してやるし、代金も僕が出す。」

 

そう言ってさっきまで読んでたレディース用のファッション雑誌を見せる。

怪斗がここに来たのはこの雑誌に乗っていたから…と言う理由もある。

 

「さて鈴、箒に似合う服を探すの手伝ってくれるな?」

「……後で私にも何かプレゼントしてくれるなら、いいけど?」

「構わないよ、ついでに昼食代も僕が出そう。」

 

一瞬不満そうな顔をしていた鈴は一変してニヤニヤした顔になり絶対だからね!と言って店内へと入っていった。

 

怪斗は箒に試着室前で待つように言ってから鈴の後を追う。

箒は別段、服に思い入れや好みとかは無かった。どちらかと言うと機能性や着心地の方を優先して可愛いとかは考えていなかった。

 

だが、こうして選んでもらうとなると…少しワクワクしていた。

実際、始めて着るような服もある…いや、ほとんど始めてか。

 

五分ほど経った後、最初に鈴が帰ってきた。手に持つカゴにはもちろんの事ながら服が入っていた。

 

「ふっふっふ…待たせたわね箒。

あんたにピッタリのコーディネートをしたつもりよ。

さっ!早速着てみて!」

「あ、あぁ…わかった。」

 

早速試着室に入った箒はジャージを脱いで貰った服を広げてみる。

 

「正直言って良し悪しはわからないが…鈴が選んで来てくれたんだ、似合うだろう。」

 

それは少し丈の長いTシャツと上半身が淡いデニムカラーのストライプが入ったオーバーオールタイプのを組み合わせたボーイッシュな物だ。

 

「うん、なかなか気に入っぞ。だが…ちょっと露出が多いと言うかだな…」

「うーん、なるほどねぇ。んじゃ、このカーディガン重ね着してガーリーっぽくすんのもありね。

他には…そうねぇ〜」

「どうやら鈴の分は終わったようだな。じゃあ、次は僕の番って訳だね。」

 

鈴が試行錯誤している横で怪斗が選び終わった服を持って現れた。

そして箒が今着ているコーディネートをじっくり見た後で口を開いた。

 

「これは。Tシャツよりもカーディガンを重ね着た方がいいと思うが…鈴はどう対処しようと?」

「あ〜、やっぱ怪斗もそう思う?私もなのよねぇ〜

一応、ここにもカーディガンあるけど…改めて見ると、黒のカーディガンってどうかしらね?」

「いや、ここは思い切ってクリーム色とか…」

「でも、それじゃ同系色で…

でもなぁ〜、それもありだとは思うんだけどさ。」

 

色々と話し込んでいるので、先に箒は怪斗が持ってきた分を試着していた。

怪斗が選んだのはデニムのショートパンツと短めのTシャツ、そして赤いニットカーディガンだった。

 

そして、いざ着てみると箒が少し派手じゃないか?と思っていた赤いカーディガンもそうでもなかった。

 

「これは…なかなかいいんじゃないか?」

「ふぅん、あんたのコーディネートもかなりのモンじゃない。

まっ、アタシのには敵わないけど?」

「ああ、そうだな。

さて、鈴の選んだのも一緒に買ってやろう。その間にコレを見て買いたい物を考えておけよ?」

 

怪斗は自前の雑誌を鈴に渡して、服をカゴに入れてレジへと向かう。

それを見て、着替え終わった箒は靴を履いてすぐさま彼を追った。

 

「ま、待ってくれ怪斗!やっぱりお前一人に払わせるのは気が引ける。

だがらせめて半分…」

「いや、別にいいのだよこれぐらい。連れて来て貰った礼も兼ねてるからね。」

「いや、しかし…」

「それなら、二ヶ月後は僕の誕生日なんだ。

その時にそれ相応のプレゼントをくれ。これで構わないだろ?

「む、むぅ…わかった。」

 

箒の反対を押し切りさっさと会計を済ませ鈴と合流。

そしてトイレで着替えている箒を待つ間に鈴へのプレゼントを買いにアクセサリーショップに来ていた。

 

「金額は別にどうでもいいが…プレゼントは一つだからな?」

「わかってるわよ。さぁて、何にしようかしらね〜!」

 

そんな鈴の様子を見つつ、これは長くなりそうだと怪斗は感じていた。

 

第十五話完




この時点で四千字なら一つにまとめたら一体どれほどに…
では、次回予告。
箒の提案で街案内からショッピングをする事に。三人のデートも順調に進み一息着いていた時に声をかけられて…
次回
機動戦士インフィニットストラトス
怪盗が奏でる六つの協奏曲
第十五話
GW(ゴールデンウィーク)はデート日和?後編」

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