機動戦士インフィニットストラトス 怪盗が奏でる六つの協奏曲 作:ジャッジ
まぁ、見てやって下さい。
箒side
私は寮の裏で竹刀を振るっていた。毎朝鍛錬を積むのが私の日課となっている、例えどこであろうとそれは続けるつもりだ。ふむ、そろそろ切り上げるか。いい加減にしておかないと遅れるし。
その時、後ろからタオルを投げられた。
「ほう、朝からせいが出るな。」
「お前は…黒崎怪斗?
どうしてこんな所にいる、しかもこんな早朝に。」
「お前を、勧誘するためだ。篠ノ之箒よ、力が欲しくないか?」
…はぁ?何を言っているんだ、あいつは。
力だと?そんなものがホイホイと手に入れる事が出来るなら苦労はしない。
「何かしらの努力するからこそ、力を得るのではないのか?
そもそも何の勧誘だ、部活か?」
「いや、僕は君をある機業に勧誘している。
その代わりに得られる力は…使いようによっては世界を破壊することの出来る力だ。」
世界を破壊する…だと⁉︎
そんな物を言われて思い浮かぶのはISぐらいだ。一体あいつは…何者なのだ?
怪斗side
ふふふ、どうやら困惑しているようだな箒の方は。でも、ここまでは作戦(?)通りだ。
実際、彼女が力を求めているのは事実だ。そうでなければこんなに迷っている様子は見せないしな。
「僕は、いや僕らは亡国機業。世界を変革する者…武力でね。」
「武力で変革だと?どう言う事だ?」
「今この世界は紛争問題が多数ある、特に中東とかな。
その紛争に武力で介入し双方を叩く、つまり喧嘩両成敗って事だな。」
「そんな事をしたら、世界は混乱に陥るぞ⁉︎
そんなのに協力しろというのか⁉︎」
ふむ、やはり正論で返してくるか。
だったら話題を変えちょっと脅迫に近い事をやってみるか?
「では、いずれその戦火が君の大切な人たちを巻き込むとしてもか?」
「なん…だと…?」
ほほう、食いついた食いついた。さぁこれからが本番だ。
「君が力をつけたのは何故だ?
自分の戒めとするため?褒めて欲しい?それともただの趣味?それとも…ただなにも考えずに力をつけていたのか?」
「ち、違う!私は!私は…私、は…」
「やはり特出して理由があるわけではないのだな。思った通りだ。」
嘘だ、賭けに出たのだからな。しかし、それが表目に出るとは…ちょっと機嫌がいいのだよ。
「なら、僕に力を貸してくれ。僕たちは世界から戦争、紛争行為を無くす為に…力を貸してくれ、頼む!」
「……わかった、力を貸そう!
これからもよろしくな。」
「ああ、よろしくな篠ノ之箒。」
くくく…これで一人目か。まぁさっき言った事は半分本当で半分嘘だ。
詳細は後で教えてやるか。
時は流れ放課後、僕は箒とともにアリーナに来ていた。理由は簡単、ここで模擬戦をする為だ。
「さてさて、これから模擬戦を始める訳だが。何か質問あるか?」
「ちょっとまて、私もお前もISは持って来ていないぞ。」
「だから渡すんだよ、今からな。」
そう言うと僕はポケットから二つのアクセサリーを取り出す、赤のバングルのと紫のイヤリングをね。
「これは…ISか?」
「そうだ、バングルがレッドフレームでイヤリングがミラージュフレームっていう名前だ。君にはレッドを渡す予定だよ、受け取りたまえ。」
そう言って僕はレッドを渡す、もちろんミラージュは僕が使う予定だ。
だがミラージュには僕が搭乗者だと言う事を登録してはない、あくまでも僕は一時期乗るに過ぎないからな。
「本当にこれを私にくれるのか?本当に?」
「もちろんだ、これからそのレッドフレームが君の専用機となる。
これからもそいつをよろしく頼むのだよ。ああ、因みにそれの開発者は君の姉だぞ。」
「ああ…ってええ⁉︎姉さんがこれを?」
「そうなのだよ、彼女は僕たちの為に11機もの機体を作ってくれたんだよ。」
「そ、そうなのか…これが…姉さんが作った正義のISか…」
正義…なのか?まぁ見方を変えれば正義だな…うん、そうだ。
「さて、初めてのIS運用で慣れないかもしれないが…善戦することを期待するのだよ。」
「そうだな、お前も善戦しろよ?」
よく言った、自信ありということか…面白い。
まぁ、無駄かもしれないがな。そう言って僕たちはアクセサリーを付ける。
「では…行くぞレッドフレーム!」
「来い!ミラージュフレーム。」
僕たちはレッドとミラージュを展開する、両方とも近接戦闘に特化した機体達だ。僕は意外に気に入っている。
「では、行かせてもらうぞ!」
「無論、わかっているさ!」
箒はレッドからビームサーベルを引き抜き、僕のAソードと斬りあっていく。その後、一度離れビームライフルを撃つ。
「くっ、射撃武器までビームなのか⁉︎
とんだオーバースペックを持つ機体なんだこれは!」
「それは君の持つレッドにだって言えることだ。では、もう一度行くぞ!」
その後約二十分の間、僕たちはお互いの獲物で相手に切りあっていた。
僕は再びAソードを取り出し斬りかかる。すると今度は向こうがビームライフルを取り出して光弾を放つが…僕はそれをAソードで切り裂く。
「ビームを切っただと⁉︎」
「ふふふ、さぁこれで終わりだ!」
僕がそのままAソードを振り下ろそうとする…しかし、にレッドフレームの手から発せられた黄金の球を見たときに思わず仰け反ってしまった。
「(なんだあれは…僕も見た事がないぞ?)」
「うおぉぉぉ!喰らえ光雷球!」
「な、なんだと⁉︎」
「よし!これで決める!」
僕がそれが電気の塊だと確認した時にはもう遅かった。センサーが潰され、機体の一部が動かなくなっていた。
するとレッドフレームはビームサーベルを振り下ろす。しかし、いくら待っても斬撃はこない。
「…あれ?サーベルが消えた?」
「箒…お前、エネルギー残量確認しながら戦ったか?」
「…していなかった…」
はぁ、と僕は大きくため息をついた。確かに今日もらったばかりの機体で存分に戦えるとは思っていない、それに一次移行していないしな。
そして…今更ながら思い出したが、あれは確か光雷球と呼ばれる武器だったな、敵を数瞬止める代わりに凄まじいほどのエネルギーを使う。
正直なぜつけたのかわからない…
「と、とにかくだ!あれが決まっていたら私が勝っていた…と言っても虚しいな…」
「今回の事に関しては引き分けだ。さて、次はレッドフレームを完全に君の物にしてもらう。
一度ピットに戻ってレッドを一次移行させるとするか…」
「うむ、よろしく頼む。」
箒side
怪斗のお陰で私に託されたレッドフレームは新たな進化を遂げていた。
腰に装備された刀。『ガーベラ・ストレート』そして、機動力確保のため付けられたフライトユニット。これらは全て一次移行した過程で生み出された。
それを装備した状態で私は再びアリーナに立っていた。今度は一人で特訓するように言われている。
「えっと、まずは何をすればいいんだ?」
『最初は射撃訓練だ、ビームライフルでこれか出す仮想敵を倒せ。
いいな、念押しするが射撃武器だけだぞ。』
むう、射撃武器だけとは…しかし、やらなければならないな。
『数は七体、制限時間は三分。では…始めろ!』
「篠ノ之箒、レッドフレーム。訓練を開始する!」
私はビームライフルを構え、フライトユニットをフルスロットルで突っ込む。グリップを掴み精密射撃モードで仮想敵を撃つが、全然当たらない。
「くっ!やはり射撃は苦手だな…やはり、格闘戦の訓練をした方がいいじゃないのか?」
『何を言っているのだよ!
第一、僕がそんな事知らないと思っていたのか?だからこそ訓練をしているだろうが!』
確かに、格闘戦なら自分で幾らでも鍛錬を積む事が出来る。だが、射撃は恐らく…怪斗に言われるまでやらなかっただろうな。
「ふっ…了解した、このまま訓練を続行する!」
『それでいい、さて残り時間はあと二分だぞ!
ああ、因みに… それの射撃武器はビームライフルだけではないからな。』
そう…なのか?ビームライフル以外ではどこにもないようには思えないが…いや、あった!
「そういう事か…なるほどな!」
私は頭部についていたバルカン砲で仮想敵を威嚇射撃する、敵がよけた所を狙って光弾を放つ。
すると、面白いように着弾していきそして、最後の一機を破壊する。
「よし!タイムは何秒だ?」
『ふむ…七分三十二秒、まだまだだな。』
「く…確かにもっと鍛える必要がありそうだな。」
私は苦虫を潰したような顔をして呟く、そもそも苦手分野をすぐに克服出来るとは思っていない。何度も何度も特訓を重ねていかねばならない。
私は怪斗の方を向いてこう言う。
「怪斗!もう一度頼めるか?」
『そのセリフ…待っていた、準備万端だ、何時でもいける。』
「じゃあ、始めてくれ!」
そう言うと再び仮想敵が出現する、私はビームライフルを構え訓練を再開する。
そういえば…怪斗は特訓しなくてもいいのか?まぁ元からあれだけ出来るのだから大丈夫か。
第三話完
キャラクタープロフィール
No.1(黒崎怪斗)
本名
峰・怪斗・ルパン四世
コードネーム
ジョーカー・エース
好きな食べ物
シュークリーム、バームクーヘン、ソーセージ、お好み焼き
好きなアニメ
ルパン三○
特技
マジック、バスケットボール、ゲーム各種
キャラクターモチーフ
海東大樹(仮面ライダーディケイド)
球磨川禊(めだかボックス)
とまぁ、これが怪斗のプロフィールです。では次回予告
一週間が経ちセシリア、そして一夏との模擬戦当日になっても男二人の専用機は到着していなかった。
なんとか間に合ったものの届いたISは…
次回
機動戦士インフィニットストラトス
怪盗が奏でる六つの協奏曲
第四話
「十五秒だけ待ってやる」
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