魔法少女リリカルなのは~光と闇の物語~   作:舞翼

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ユーノ君(フェレットモード)が空気になりつつあるよ……(-_-;)


第3話 特訓開始

 ~翌日、公園~

 

 俺となのは、そしてユーノは、高町家の近場に公園に訪れていた。

 

「んで、なのはは、昨日ユーノからリンカーコアについて教えてもらったんだよな」

 

 リンカーコアとは、魔導師の魔力生成元だ。リンカーコアが小さくなったり、弱くなったりすると、魔導師が魔力を(一時的に)使う事ができなくなってしまう。

 

「う、うん。他にも、魔力運用とか、魔法の危険性とか色々かな」

 

 ふむ。必要最低限のことは伝えられているようだ。ちなみに、周囲にバレないように最低限の結界を張っている。

 

「了解だ。んじゃ、なのは。始めるぞ」

 

 俺が懐から取り出したのは、空き缶だ。

 

「まずは、魔力のコントロールからだ。基礎ができてなきゃ、どんな魔法を覚えても意味がないしな。こんな感じにコントロールしてみ――」

 

 上に空き缶を投げると、俺の周囲には漆黒の魔弾が5つ展開。

 缶と魔弾が衝突し、空き缶は空に舞い上がっていく。

 

「(セレイナ。今どれ位だ?途中から数えるの忘れた)」

 

『えーと、今は11だったかな』

 

「(了解)」

 

 20連打を終えた所で俺は、

 

「――シュート!」

 

 最後に5つの魔弾を集束させ、空き缶を大きく正面に弾く。目標は、数メートル前にあるゴミ箱である。そして、ゴミ箱の縁に当たったが、無事捨てることができました。……うん、何とも締まらない結果である。

 

「……まあこんな感じだ。なのはは、50回を目標に頑張ってもらいたい。まあアドバイスとしては、イメージを大切に、だ」

 

 余談だが、俺の最高記録は134回である。

 

「これができるようになったら、俺と模擬戦な。砲撃(俺の魔法も)は実戦で身につけた方が効率がいいだろ」

 

「ちょ、ちょっと待ってよ、千尋。魔導師になったばかりのなのはに、対人戦は早過ぎる」

 

 意を唱えたのはユーノだ。確かに、ユーノの言う通りなんだが――、

 

「……そうなんだが、あの金髪少女と戦えるようになるには、このくらいの荒療治は必要になる。……たぶん、次の衝突までは時間がない気がするし」

 

「うん、わかった。これができるようになったら、模擬戦をしよう、千尋君。――いけるよね、レイジングハート」

 

“Yes、my.masta”

 

 レイジングハートの即答である。

 まあうん、ギリギリのラインで止めるので問題はない……と思う。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 なのはたちが特訓してる中、俺はあの金髪少女のことを考えていた。

 あの子はどう見ても、俺の友達(・・)であった、アリシア(・・・・)テスタロッサ(・・・・・・)に瓜二つである。そして、アリシアの家はあの実験事故の現場から数十キロ離れた場所にあったので、アリシアが事故に巻き込まれてないか不安である。

 安否を確認するにしても、俺は事故に巻き込まれ次元の狭間に飛ばされたから、事件後どうなったかを知る事ができない。じゃあ、金髪少女は誰?ってなるんだけど。つーか、俺死んだことになってんじゃね……。

 

「……俺生きてるんだけどなぁ」

 

 と、愚痴を零しても、意味がないんだけど。

 

『……千尋、プレシア(・・・・)とアリシア、大丈夫だったかな……?』

 

「……解らん。でもプレシアさんは、魔導師ランクS+。アリシアもあの人の子供だ。そう簡単にくたばらないだろ」

 

 俺みたいな平凡な子供が生きてるんだから、きっと生きてるだろう。

 

『千尋は自分のことを平凡な子供っていうけど、AAAランクの魔導師なんだけどねぇ。管理局にはバレてないけど、カートリッジシステムをデバイスに組み込んだ人でもあるし』

 

「……まあ、そうなってるみたいだけどな」

 

 俺が思うに、なのはも金髪少女もAAAの魔導師に近い実力を秘めていると思う。――要は、“天才”ってことだ。

 カートリッジシステムについては、不安定要素がありすぎる。組み込むまではいいが、使用となるとそれなりの実力が必要になるし、使用のし過ぎは体に相当の負担があるだろう。

 と、その時、

 

「千尋君っ!50回終わりましたっ!」

 

「……マジで?まだ数時間しか経過してないんだけど……」

 

 いや、早すぎでしょ……。魔力運用が得意な俺も2日は掛かったぞ……。

 

「ユーノは見てたんだろ?なのはが言ってることは本当か?」

 

 ユーノは苦笑し、

 

「僕も信じがたいんだけど本当だよ」

 

 俺は、そうか。と前置きをし、

 

「んじゃ、ユーノ。強固な封時結界を張ってもらえるか。軽い模擬戦をするから」

 

 封時結界の中ならば、物を壊しても魔力で元に戻す事ができるので、結界内でならば魔法戦を行っても心配はいらないだろう。まあ、魔力を流し込まなかったら物は壊れたままだが。

 ちなみに封時結界は、通常空間から指定した範囲の空間を切り取り、時間信号をずらす魔法なので、結界内部でいくら魔法を使おうと、結界を感知できない普通の人間にはバレない。

 

「了解。――封時結界、展開!」

 

 ユーノがそう叫ぶと、周りの景色が若草色に染まっていく。

 そして、

 

「――セレイナ、セットアップ」

 

『りょうかい、千尋』

 

「――レイジングハート、セットアップ」

 

“Stand by ready. set up”

 

 漆黒の閃光の中からは、真っ黒いバリアジャケットに、左手に片手直剣を持つ俺が。

 桜色の閃光の中からは、白いバリアジャケットに、左手にレイジングハートのキャノンモードのデバイスを持つなのはが姿を現す。いや、何。なのはさん、俺に砲撃する気満々だよね……。

 

「光よ。我が手に力を――ディバインシューター!」

 

 なのはは自身の回りに桜色の魔弾を展開し、俺に放つ。

 俺は空中に飛びそれを回避するが、

 

「(って、やっぱりホーミング性能があるのね)」

 

 まあ、先程の特訓でホーミング性能の鍛える事ができるし、当たり前かも知れんが。

 

「(――セレイナ!)」

 

『任せて!』

 

 だが、俺はその魔弾を片手直剣で切り裂くが、爆風で回りが確認できなくなる。

 

「ディバイン……バスターっ!」

 

 地上からなのはの砲撃攻撃。この砲撃は、なのはが最初にジュエルシードを封印した砲撃だ。

 技のバリエーションこそは無いが、一撃をまともに食らうとアウトだろう。なので、俺は防御魔法陣を展開し、砲撃を耐え凌ぐ。

 

「はああぁぁああ!」

 

 なのはは空を飛び、レイジングハートをデバイスモードで俺に振るってきたが、俺もそれを愛機で受け止め火花を散らす。所謂、鍔競り合いである。

 俺がそれを強引に弾き、一旦距離を取り魔弾を打ち込むが、なのはも自身の魔弾で相殺。

 煙が立ち込め視界が悪くなるが、俺は煙の中を駆け抜けインファイトに持ち込み、デバイスがぶつかり火花を散らす。

 するとなのはが、

 

「……にゃはは。千尋君、私そろそろ限界かも……」

 

「ちょ、なのはさん!?」

 

 俺は、力が抜けていくなのはの体を優しく支える。まあ確かに、コントロールの練習に軽い模擬戦でも、魔力の消費はハンパないだろう。この結果は、当然だったのかも知れない。

 こうして、初めての模擬戦が幕を閉じたのだった。




千尋君とプレシアさんは知り合いだったのだ(笑)
てか、なのはさん。あなた魔導師の天才やね。

追記。
カートリッジシステムに関しては、今回は使用しない感じです。まあ、肝心のカートリッジがありませんしね。
ちなみに、千尋君の家族はご存命ですよ(^O^)
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