魔法少女リリカルなのは~光と闇の物語~   作:舞翼

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第4話 ぶつかりあう心

 ~夜、午後6時~

 

 特訓を開始してから数日が経過した。ちなみに、特訓の内容は模擬戦(対人戦)がメインだ。

 そして今は、学校が終わり、各自別れて、ジュエルシードの探索をしている。

 

「(やっぱ、自力での探索はメンドイ。ちゃんと、探査魔法使ってるだけどなぁ)」

 

 時空管理局の、探査班とかの力を借りたい。

 まあ、管理局に目をつけられたくない俺だけど。

 

『千尋、愚痴を言ってないでジュエルシードを探す』

 

「(……了解。でも、そろそろ18時過ぎになるし、ここら辺で打ち止めかなぁ)」

 

『まあ確かに、そろそろ時間でもあるし。それに、また桃子の“にっこり笑顔”見ることになるかもだしね』

 

 アレだけはもう勘弁である。ぶっちゃけ怖すぎる……。

 その時、身に覚えがある強烈な反応を感じた――。これは、ジュエルシードの反応で間違えないだろう。

 

「(ったく、今頃になってかよ――行くか、セレイナ)」

 

 きっと、なのはたちも反応に感づき、現場に向かっているだろう。

 

『りょうかい、千尋』

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 俺はバリアジャケットに身を包み、片手剣を左手に握りながら空を飛んでいたら、

 

「……魔力が渦巻いてるも思ったら、金髪魔導師が魔力流を打ち込んだのか」

 

 封時結界が張られ、何事かと思っていたら原因は魔力流だったということだ。

 ともあれ、俺は建物の屋上に着地した。

 

『ずいぶん無茶をする子だね。……――うーん、あの子どこからどう見てもアリシアそっくりだけど、何か違う気もする……』

 

「何となく解るよ。全体的雰囲気が、何か違う感じがするな。それに、アリシアの魔力資質は水だったはずだが、あの子は雷だもんな」

 

 うーむ、そしたらあの子はホントに誰だ?……アリシアのクローン(・・・・)、とか?……マジで解らん。クローンを作ったとすれば、プレシアくらいしか居ないだろうし。てか、生存確認もしてないので、正確なことは何一つ解らない。

 つーか、ジュエルシードが強制発動して、蒼い柱を発光させている。ちなみに、なのはも金髪少女もセットアップを完了している。

 

『千尋、これからどうするの?』

 

「暫くは様子見だな。なのはに、“あの子とお話したいんだ。いいかな?”って言われてるからな」

 

『じゃあ、危険になったら動くって感じでいいの?』

 

「ああ、それでいこうと思ってる」

 

 ともあれ、二人の魔導師の砲撃がジュエルシードに衝突し、砂埃が晴れると、封印されたジュエルシードが姿を現す。てか、洒落にならない砲撃だったわ。

 にしても、知らない魔力反応があるということは、金髪少女の使い魔ってところか?で、ユーノとその使い魔が激突してる感じ?

 

『たぶんそうだろうね。それにしてもよくわかったね~、千尋。魔力探知系統かなり苦手なのに』

 

「まあな。日々鍛錬の賜物だ。でもまあ、その辺の補助は頼りにしてます」

 

『うんうん。私は千尋のデバイスだし、どんどん頼っちゃっていいよ~』

 

 目の前にロストロギアがあるのに、何とも緊張感の無いやり取りである。

 

「私、なのは。高町なのは。私立聖祥大附属小学校3年生」

 

 ここで自己紹介とか、なのはらしい考えである。

 まあ確かに、この前は、襲われてさようなら。的な感じだったし。

 

「……ジュエルシード集めから、手を引いて」

 

「なら、私の質問に答えて欲しいな。何でジュエルシード集めてるのとか……何でそんなに悲しそうな目をしてる、とか」

 

 金髪少女となのはは視線をぶつけていたが、金髪少女はなのはに向けてデバイスを鎌状にして向け、周りに雷球を5つ展開した。

 対するなのはも、桜色の魔弾を5つ展開させる。そして、金髪少女の空中戦が始まった。それにしても、なのはとの模擬戦で、なのはの戦闘技術の飲み込みは早かった。

 でもまあ、現状では4対6で、なのはが不利な状況なんだが。とまあ、距離を取ったなのはたち。

 

「目的があるなら……ぶつかりあったり、競い合ったりするのは仕方がないかもしれない。だけど、何も分からないままぶつかり合うのは嫌だ。――私も言うよ。だから教えて、どうしてジュエルシードが必要なのか!」

 

「……私は」

 

フェイト(・・・・)、言わなくていい!」

 

 なのはの言葉に耳を傾けそうになった少女を、彼女の使い魔が制した。金髪少女名前はフェイトと言うらしい。てか、アリシアじゃなくフェイトねぇ。……うん、謎が深まったね。

 

「ジュエルシードを持って帰るんだろ!」

 

 使い魔の言葉に自分の目的を思い出したのか、フェイトの瞳に力が戻った。

 フェイトは、デバイスを砲撃に形態に変化させ、ジュエルシードの元へと向かった。なのはもすぐさま追いかける。

 

「「……ぁ!」」

 

 二人のデバイスがほぼ同時にジュエルシードに触れ、直後、凄まじい光と音が発生し――なのはとフェイトのデバイスに亀裂が入った。そして、ジュエルシードが発動し、蒼い閃光が空を貫く。発生した衝撃によって、なのはとフェイトは後方に飛ばされたが、フェイトはすぐさま体勢を整えた着地。

 その時――、

 

『千尋っ!ジュエルシードあそこにあるだけじゃないよ!』

 

 セレイナの言った場所を見ると、魔力攻撃が当たらなかったそこには、新たなジュエルシードが落ちていたのだ。だが、暴走しそうな感じに見えるんは気のせいじゃないよなぁ……。たぶんだけど、魔力の余波が当たり、それに呼応したと思われる。

 

「(……セレイナ。なのはの魔法術式を複合した(・・・・・・・・・・・・・)“あの封印砲”をあそこ全体使う)」

 

『りょうかいしたよ!』

 

 俺はバスターモードにデバイスを変形させてから空を飛び、足元に漆黒の魔法陣を展開させ、砲撃口に漆黒の渦が集まり、その回りをクロスに回るように桜色の閃光が展開される。

 そして、俺は全体に念話を飛ばす。

 

「(お前ら、そこに封印砲を撃ち込む)」

 

「(((((え?)))))」

 

 驚く皆さん。まあ、いきなり警告?されたらそうなるよね。

 

「(巻き込まれたくなかったら、今すぐそこから退避しろ)」

 

 俺の指示で、その場から全員が退避する。フェイトとは渋ってたけど。

 

「――ジェトブラックバスター、エクセリア!」

 

 トリガーを引くと、砲撃口から凄まじい魔力が発せられる。

 魔力が完全に消滅すると、そこには封印されたジュエルシードが二つ空に浮かんでいた。

 封印されたジュエルシードに向かって、フェイトが飛翔。俺も急降下して着地し、ジュエルシードの元へ向かう。結果として、俺とフェイトが一つずつ確保した感じになったけど。

 

「……今回は痛み分け見たいな感じで、俺たちに一つ。お前たちに一つっていうことでいいか?」

 

「……二つ貰えるって選択肢はないの?」

 

「無いな。てか、これを渡したら、なのはがお前と話せる機会を失うし」

 

「……じゃあ、また貴方たちとぶつかるってこと?」

 

「まあな。でも、俺は何もしないぞ。この件は、なのはに一任してるからな」

 

 まあ、イレギュラーが起こったら別だが。

 フェイトは顔を伏せ、

 

「……そう。――アルフ、帰ろう」

 

「ちょ、フェイト。もう一つのジュエルシードはいいのかい?」

 

「うん、いいの。それに、私たちの今の力量じゃ、彼に勝つことはできないよ。さっき見たでしょう、あの砲撃」

 

 まあうん、一応あの砲撃はAAA魔導師ランクの封印砲撃でもある。

 フェイトは体を翻し、俺はアルフと呼ばれた使い魔に睨まれる。

 

「……お前、ジュエルシードを横取りするなんて、卑怯だよ」

 

「……アルフ。彼が封印しなかったら、私たちは暴走に巻き込まれたかもしれないんだよ。今回は、この結果でいいんだ」

 

「……わかったよ、フェイト」

 

 フェイトとアルフは、この場から早足に去って行った。俺は終始、アルフに睨まれていたけど。

 

「あー、怖かった。なのはは無事か?」

 

 俺は近寄って来たなのはに声をかけた。

 

「う、うん。無事だよ……ありがとう、千尋君」

 

「そうか。今回は名前を知れただけで良しとしとけ。――次回は必ずぶつかるから、なのははそれまでに何をしたいかを考えるといいと思う」

 

「……そっか、そうだよね」

 

 なのはは笑みを浮かべた。

 

「さて、なのはも元気になったことだし。俺たちも帰るか」

 

 するとユーノが、

 

「そ、そういえば、千尋となのはは、門限とか大丈夫、なの?」

 

 ちなみに、今の時刻は19時過ぎだ。

 

「「あ……これは(お)説教かも……」」

 

 がっくりと肩を落とす、俺となのはだった。




ご都合主義展開も多々ありますが、ご了承をm(__)m

では、また次回。
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