~夜、午後6時~
特訓を開始してから数日が経過した。ちなみに、特訓の内容は模擬戦(対人戦)がメインだ。
そして今は、学校が終わり、各自別れて、ジュエルシードの探索をしている。
「(やっぱ、自力での探索はメンドイ。ちゃんと、探査魔法使ってるだけどなぁ)」
時空管理局の、探査班とかの力を借りたい。
まあ、管理局に目をつけられたくない俺だけど。
『千尋、愚痴を言ってないでジュエルシードを探す』
「(……了解。でも、そろそろ18時過ぎになるし、ここら辺で打ち止めかなぁ)」
『まあ確かに、そろそろ時間でもあるし。それに、また桃子の“にっこり笑顔”見ることになるかもだしね』
アレだけはもう勘弁である。ぶっちゃけ怖すぎる……。
その時、身に覚えがある強烈な反応を感じた――。これは、ジュエルシードの反応で間違えないだろう。
「(ったく、今頃になってかよ――行くか、セレイナ)」
きっと、なのはたちも反応に感づき、現場に向かっているだろう。
『りょうかい、千尋』
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
俺はバリアジャケットに身を包み、片手剣を左手に握りながら空を飛んでいたら、
「……魔力が渦巻いてるも思ったら、金髪魔導師が魔力流を打ち込んだのか」
封時結界が張られ、何事かと思っていたら原因は魔力流だったということだ。
ともあれ、俺は建物の屋上に着地した。
『ずいぶん無茶をする子だね。……――うーん、あの子どこからどう見てもアリシアそっくりだけど、何か違う気もする……』
「何となく解るよ。全体的雰囲気が、何か違う感じがするな。それに、アリシアの魔力資質は水だったはずだが、あの子は雷だもんな」
うーむ、そしたらあの子はホントに誰だ?……アリシアの
つーか、ジュエルシードが強制発動して、蒼い柱を発光させている。ちなみに、なのはも金髪少女もセットアップを完了している。
『千尋、これからどうするの?』
「暫くは様子見だな。なのはに、“あの子とお話したいんだ。いいかな?”って言われてるからな」
『じゃあ、危険になったら動くって感じでいいの?』
「ああ、それでいこうと思ってる」
ともあれ、二人の魔導師の砲撃がジュエルシードに衝突し、砂埃が晴れると、封印されたジュエルシードが姿を現す。てか、洒落にならない砲撃だったわ。
にしても、知らない魔力反応があるということは、金髪少女の使い魔ってところか?で、ユーノとその使い魔が激突してる感じ?
『たぶんそうだろうね。それにしてもよくわかったね~、千尋。魔力探知系統かなり苦手なのに』
「まあな。日々鍛錬の賜物だ。でもまあ、その辺の補助は頼りにしてます」
『うんうん。私は千尋のデバイスだし、どんどん頼っちゃっていいよ~』
目の前にロストロギアがあるのに、何とも緊張感の無いやり取りである。
「私、なのは。高町なのは。私立聖祥大附属小学校3年生」
ここで自己紹介とか、なのはらしい考えである。
まあ確かに、この前は、襲われてさようなら。的な感じだったし。
「……ジュエルシード集めから、手を引いて」
「なら、私の質問に答えて欲しいな。何でジュエルシード集めてるのとか……何でそんなに悲しそうな目をしてる、とか」
金髪少女となのはは視線をぶつけていたが、金髪少女はなのはに向けてデバイスを鎌状にして向け、周りに雷球を5つ展開した。
対するなのはも、桜色の魔弾を5つ展開させる。そして、金髪少女の空中戦が始まった。それにしても、なのはとの模擬戦で、なのはの戦闘技術の飲み込みは早かった。
でもまあ、現状では4対6で、なのはが不利な状況なんだが。とまあ、距離を取ったなのはたち。
「目的があるなら……ぶつかりあったり、競い合ったりするのは仕方がないかもしれない。だけど、何も分からないままぶつかり合うのは嫌だ。――私も言うよ。だから教えて、どうしてジュエルシードが必要なのか!」
「……私は」
「
なのはの言葉に耳を傾けそうになった少女を、彼女の使い魔が制した。金髪少女名前はフェイトと言うらしい。てか、アリシアじゃなくフェイトねぇ。……うん、謎が深まったね。
「ジュエルシードを持って帰るんだろ!」
使い魔の言葉に自分の目的を思い出したのか、フェイトの瞳に力が戻った。
フェイトは、デバイスを砲撃に形態に変化させ、ジュエルシードの元へと向かった。なのはもすぐさま追いかける。
「「……ぁ!」」
二人のデバイスがほぼ同時にジュエルシードに触れ、直後、凄まじい光と音が発生し――なのはとフェイトのデバイスに亀裂が入った。そして、ジュエルシードが発動し、蒼い閃光が空を貫く。発生した衝撃によって、なのはとフェイトは後方に飛ばされたが、フェイトはすぐさま体勢を整えた着地。
その時――、
『千尋っ!ジュエルシードあそこにあるだけじゃないよ!』
セレイナの言った場所を見ると、魔力攻撃が当たらなかったそこには、新たなジュエルシードが落ちていたのだ。だが、暴走しそうな感じに見えるんは気のせいじゃないよなぁ……。たぶんだけど、魔力の余波が当たり、それに呼応したと思われる。
「(……セレイナ。
『りょうかいしたよ!』
俺はバスターモードにデバイスを変形させてから空を飛び、足元に漆黒の魔法陣を展開させ、砲撃口に漆黒の渦が集まり、その回りをクロスに回るように桜色の閃光が展開される。
そして、俺は全体に念話を飛ばす。
「(お前ら、そこに封印砲を撃ち込む)」
「(((((え?)))))」
驚く皆さん。まあ、いきなり警告?されたらそうなるよね。
「(巻き込まれたくなかったら、今すぐそこから退避しろ)」
俺の指示で、その場から全員が退避する。フェイトとは渋ってたけど。
「――ジェトブラックバスター、エクセリア!」
トリガーを引くと、砲撃口から凄まじい魔力が発せられる。
魔力が完全に消滅すると、そこには封印されたジュエルシードが二つ空に浮かんでいた。
封印されたジュエルシードに向かって、フェイトが飛翔。俺も急降下して着地し、ジュエルシードの元へ向かう。結果として、俺とフェイトが一つずつ確保した感じになったけど。
「……今回は痛み分け見たいな感じで、俺たちに一つ。お前たちに一つっていうことでいいか?」
「……二つ貰えるって選択肢はないの?」
「無いな。てか、これを渡したら、なのはがお前と話せる機会を失うし」
「……じゃあ、また貴方たちとぶつかるってこと?」
「まあな。でも、俺は何もしないぞ。この件は、なのはに一任してるからな」
まあ、イレギュラーが起こったら別だが。
フェイトは顔を伏せ、
「……そう。――アルフ、帰ろう」
「ちょ、フェイト。もう一つのジュエルシードはいいのかい?」
「うん、いいの。それに、私たちの今の力量じゃ、彼に勝つことはできないよ。さっき見たでしょう、あの砲撃」
まあうん、一応あの砲撃はAAA魔導師ランクの封印砲撃でもある。
フェイトは体を翻し、俺はアルフと呼ばれた使い魔に睨まれる。
「……お前、ジュエルシードを横取りするなんて、卑怯だよ」
「……アルフ。彼が封印しなかったら、私たちは暴走に巻き込まれたかもしれないんだよ。今回は、この結果でいいんだ」
「……わかったよ、フェイト」
フェイトとアルフは、この場から早足に去って行った。俺は終始、アルフに睨まれていたけど。
「あー、怖かった。なのはは無事か?」
俺は近寄って来たなのはに声をかけた。
「う、うん。無事だよ……ありがとう、千尋君」
「そうか。今回は名前を知れただけで良しとしとけ。――次回は必ずぶつかるから、なのははそれまでに何をしたいかを考えるといいと思う」
「……そっか、そうだよね」
なのはは笑みを浮かべた。
「さて、なのはも元気になったことだし。俺たちも帰るか」
するとユーノが、
「そ、そういえば、千尋となのはは、門限とか大丈夫、なの?」
ちなみに、今の時刻は19時過ぎだ。
「「あ……これは(お)説教かも……」」
がっくりと肩を落とす、俺となのはだった。
ご都合主義展開も多々ありますが、ご了承をm(__)m
では、また次回。