魔法少女リリカルなのは~光と闇の物語~   作:舞翼

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徐々に、千尋君が事件の詳細に迫って行きますね。


第5話 時空管理局

 なのはとフェイトがぶつかった翌日。

 俺は学校の教室で窓から空を見上げていた。おそらく、昨日の衝撃は空間に歪みを生じさせたはず。――魔法界でいう、次元震である。やはり、ロストロギアって言うべきか、たった一つであの威力だ。

 なのはたちのデバイスの破損は、ロストロギアの力によるものだろう。てか、デバイスが破損するとか、聞いたことないし。ちなみに、自己修復機能をフルに使っているので、今日の放課後にはレイジングハートは完治するだろう。

 

「(今日あたりに、またぶつかりそうな気がするんだよなぁ。あの二人)」

 

『千尋は、介入しない感じなんでしょ?』

 

「(まあな。イレギュラーが起こらない限り介入することはないけど、あの一件で、時空管理局に目をつけられたのも否めない)」

 

 決して、俺のせいじゃない……はずだ。

 

『それにしても、フェイトちゃんの目的は何だろうね。かなり切羽詰まった感じだったけど』

 

「(さあな。つーか俺は、何でアリシアに瓜二つなのか?の方が気になるけど)」

 

『確かに、フェイトちゃんは何者なんだろうね』

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 ~放課後、校門前~

 

 なのはが、月村たちと別れを告げた後、俺の元までやって来る。

 

「じゃあ、ジュエルシード探索に行こう、千尋君。……でも、時間までに帰ろうね」

 

「……そうだな。桃子さんの“にっこり笑顔”はもう勘弁だし……」

 

 桃子さんの二回目の“にっこり笑顔”の重圧は増してた。……うん、死ぬかと思った。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 俺となのはの探索能力が上がったのか、ジュエルシードをあっさり見つけることができた。俺となのははバリアジャケットを身に纏い、俺は無数にあるコンテナの陰に隠れ、なのははジュエルシードの元へ向かう。同じタイミングで到着したフェイトも、ジュエルシードの元へ向かう。ちなみに、二人ともデバイスを出現させている。

 

「あの……フェイトちゃん?」

 

 なのはが、フェイトの顔色を窺うように、名前を呼んだ。

 すると、フェイトの表情が一瞬強張ったように変化したが、一瞬で元に戻る。

 

「……フェイト・テスタロッサ(・・・・・・)

 

 この言葉を聞いて、俺は目を丸くする。

 いやだって、テスタロッサって……。これを意味することは、プレシアは生きているということだ。

 そして、俺の頭の中は混乱するだけだ。てか、プレシアにはアリシアしか(・・・・・・)娘は居なかったはずだ。

 

『……じゃあ、フェイトちゃんは、アリシアのクローンっていうのが、ほぼ確定したね……』

 

「(……ああ。それに、アリシアはあの事件でこの世を去ったんだ)」

 

 そしてプレシアは、アリシアに変わるフェイトを生み出したが、全てが違うことに絶望し禁忌に手を染めようとしている。おそらく記憶も、アリシアのものを埋め込んでいるのだろう。

 ジュエルシード=禁忌=クローン=次元震。

 

「(……――死者蘇生、か。……プレシアさん。アルハザードを見つけたのか……)」

 

 きっとプレシアは、次元震を起こしアルハザードに飛び、アルハザードでアリシアの蘇生を行おうとしてるのだろう。察するに、アリシアの亡骸もプレシアの元にある。きっとあの事件の詳細は、人間の内部()を壊すものだっと予想できる。

 

「(……そうか。フェイトは、ジュエルシードを集める為の道具にすぎないってこと、か……。止めるにも、プレシアさんの居場所がわからない……)」

 

『……何もできないのって、歯痒いね、千尋……』

 

「(……そうだな。いや、場所さえわかれば、俺は――)」

 

 そんな時、

 

「なら――私が勝ったら……お話、聞かせてくれる?」

 

 なのはの問いに、フェイトは何も答えなかった。

 なのはのサポートを頼んだユーノも、フェイトの使い魔であるアルフも黙ってことの成り行きを見守っている。そして、フェイトとなのはは走り出しデバイスを振るおうとするが――、

 

「そこまでだ」

 

 振るうと同時に、なのはとフェイトのデバイス途中で止まり、何者かにバインドで拘束された。

 

「時空管理局執務官、クロノ・ハラオウンだ」

 

 なるほど。管理局の魔導師ならば、今の高等技術は納得だ。

 

「詳しく事情を聞かせてもらおうか?」

 

 クロノと言われる少年は、なのはとフェイトの顔を交互に見て言ったが、オレンジ色の魔弾が飛んでいき、クロノは後方のなのはを護る為防御魔法陣を展開した為、フェイトのバインドが解ける。

 

「フェイト、撤退するよ!」

 

 魔弾を放ったのは、フェイトの使い魔アルフだった。

 フェイトは逃げるのではなく、まだ未起動のジュエルシードの元へ向かっている。だが、それを見逃す魔導師は居ない。

 クロノが放った三つの魔弾が、フェイトの背に直撃する寸前に――、俺がフェイトの後方に立ち防御魔法陣を展開。全ての魔弾を防御する。

 

「――ジュエルシードは置いて、今すぐ退避しろ!相手は時空管理局だ、今のお前らじゃ勝てない!」

 

「……あんた……」

 

 アルフは、何で助けてくれるの?と言いたい表情だ。

 

「いいから早くしろ!」

 

 フェイトは苦い顔をして頷き、アルフと共にこの場から姿を消した。

 

『……完全に管理局に目をつけられたよ、千尋。ホントは、見過ごせないから助けたんでしょ』

 

「(いや、今はフェイトに死んでもらったら困るしな。ただ、イレギュラーが発生しただけだ)」

 

『千尋の捻デレ頂きました』

 

「(おいこら、変な造語作んな)」

 

 つーか、クロノが艦長と何か話してる。

 こりゃあれだな。御同行を展開だ。

 

「あの子は逃がしたが、君たちから詳しい事情を聞きたい。僕と一緒にアースラまで来てもらうよ」

 

 マジかー。と溜息を吐く俺であった。




劇場版とは違い、フェイトを護った千尋。
さて、天才頭脳を持つ彼は今後どうするのだろうか?

では、また次回。

追記。
千尋がなのはに拾われてから、数年が経過してます。
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