魔法少女リリカルなのは~光と闇の物語~   作:舞翼

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第6話 今後の動き

 俺となのは、フェレットモードのユーノは、クロノに次元航行艦に案内された。なのはは、物珍しそうに回りを見ているが、俺は後頭部に両手を回してる。

 

「(えっと、ここどこだろうね?)」

 

「(たぶん、次元航行艦アースラの中だと思う。てか、早く帰りたい……)」

 

 まあ、なのはが居なくちゃ、帰りたくても帰れないんだけどね。俺、居候の身だし。

 

「(え?知ってるの、千尋君?)」

 

「(まあな。俺がミッドに居る時は、次元航空艦を結構な頻度で見てたし。でも、俺が入ったことがある艦と、ここは少し違うけど)」

 

 俺の母親は、その艦の中での技術者担当魔導師だ。なので、カートリッジシステムのことや、ベルカ式の魔法術式を知ることができたのだ。

 

『千尋は、愛さんと一緒にデータを観覧してたからね~』

 

「(データを観覧できたのも、船に行けたのも、母さんが俺を家で一人にしない為に連れて来た感じだけどな)」

 

 父は俺が生まれてすぐに他界してしまった為、母さんは俺を一人身で育ててくれたのだ。

 ちなみに母さんは、俺には将来技術者になって、その頭脳で技術の進歩を広げて欲しいとのこと。まあ、成るかどうかはまだ解らないけど。

 

「(千尋君のお母さんか~。会ってみたいなぁ)」

 

「(……かなり能天気な母親だがな。それに、俺のことは死んでないと思ってるかもな)」

 

 俺のデバイスは母さんが組んだものであり、セレイナの性能もかなり高いからである。そこに、カートリッジシステムとなれば、よっぽどのことがない限り死なないはず。まあ結果として、死ぬ寸前まで追い込まれたけど助かったし。……でもまあ、最後は運が良かった。ってことになるんだけど。

 

「君たち、バリアジャケットは解除していいよ」

 

「あ、はい」

 

「了解っす」

 

 俺となのはは、バリアジャケットを解除して制服姿に戻った。

 クロノはフェレットに、

 

「君もだ。その姿が本来の姿じゃないんだろ」

 

「……あ、そういえば」

 

 気になったなのはは、ユーノを覗き込むように屈んだ。

 フェレットが翡翠の光から、人型へと変わり、光が収まると金髪の少年が姿を現した。

 

「なのはたちに、この姿を見せるのは久しぶり、だっけ?」

 

 なのはは座り込み、「あ……ああ、ユーノ君って普通の男の子だったの!」って叫んでたけど。

 ともあれ、ユーノはなのはの手を取って立ち上げるのを手伝ってあげた。

 

「あれ?千尋となのはは、この姿で会ったことは……」

 

「いや、初めてだからね……」

 

「う、うん。初めてだよ!」

 

 俺となのはは、同じ言葉を口にする。

 でもまあ、俺は薄々にだが、フェレット姿は本当の姿じゃないって思ってたけど。

 

「とりあえず、こちらを優先させてもらっていいか?」

 

「「「あ、はい」」」

 

 再び歩き出し、到着した一室に入るとそこは、ザ・和室。って所だった。

 真ん中に座布団を敷いて、正座をして座っているのがこの艦の艦長だろう。

 

「どうぞ」

 

 クロノに促され、俺たち一行は内部に入る。んで、俺を見た艦長は目を丸くする。

 

「……あなたは漆黒の魔導師(ナイトメア)。あの事故を生き延び、こんな形で再会するなんてね……やっぱり、あの人の子ね」

 

 あの人とは、俺の母さんのことだろう。てか、あの人は悪運が強いからなぁ。俺にも受け継がれているのだろう。

 漆黒の魔導師(ナイトメア)と言われた所以は、実験の時に放った斬撃と、俺の真っ黒服装が原因らしい。……あの時、模擬戦なんかしなければよかった……。

 ともあれ、俺たちは用意されていた座布団に正座で座る。

 

「……リンディさん、小学生にその二つ名は止めて下さい」

 

「だって千尋君。AAA魔導師だし、その年で開発主任(・・・・)を任されてたりしたじゃない――ミッドチルダが誇る、天才少年さん」

 

「……それも勘弁して下さい。皆さんに弄られて、軽くトラウマなんですから……」

 

 皆の視線が俺に集中した。

 なのはとユーノは目を丸くし、クロノは目を見開いている。

 

「……艦長。あの噂は本当だったんですね」

 

「そうね。このことが公にならば混乱するのは目に見えていたから、一部のお偉いさんと研究者しか知らなかったのよ」

 

 まあ確かに、こんな子供が研究主任なんて前代未聞だしなぁ。

 

「……千尋君って、そんなに偉かったんだ……。そんなことを知らなくて、いつも通り接してた私って……」

 

「なのはたちは、いつも通り接してくれ。俺みたいな子供に畏まる必要なんかないしな」

 

 なのはは命の恩人だし、なのはのお願いならば、できるだけ叶えてあげたいとも思っていたりする。まあ、それで助けてくれた恩を返せるか解らんが。

 リンディさんは真剣な顔になり、

 

「さて、場を和ませるもこれで終わりにして、本題に入るわね。まずは君たちは、どこまでこの事件に関わってるのかしら?」

 

 俺が今日まで事件に関わっていた内容を説明し、これに補足するように、ユーノがジュエルシードを地球にばら撒いてしまった経緯を話し出した。

 

「……そう。ロストロギア、ジュエルシードを発掘したのは、あなただったんですね」

 

「……はい」

 

 ユーノが責任を重く受けめたように頷く。

 

「なのはさんは、ロストロギアについては知っているの?」

 

「はい。簡単な説明は、千尋君から教えてもらいました。……遺失世界の遺産で、とても危険な物、とも」

 

 リンディさんは頷き、

 

「そう、私たち管理局や保護団体が正しく管理しなければいけない代物。今でいえば、ジュエルシードね」

 

「そして、君とあの子がぶつかったときに生じた振動と爆発。あれが次元震というものだ」

 

 ジュエルシードが映ったモニターが出現し、クロノは説明していく。

 

「たった一つのジュエルシードでもあれだけの威力があるんだ。それが複数個発動した際の影響は計り知れない」

 

「大規模な次元震やその上の災害“次元断層”が起きれば、世界の一つや二つ簡単に消滅してしまう。そんな事態は防がなきゃ。――なので、これよりジュエルシードの回収は私たちが担当します」

 

 なのはたちは呆気に取られたように声を上げるが、俺は挙手し――、

 

「すいません、リンディさん。俺はこの件に最後まで関わらせてもらいます」

 

 リンディさんは眉を寄せる。

 

「……それは何でかしら?」

 

「俺は他人ごとじゃないからです。もしかしたら、この件には俺と同じだった研究者が関わっている可能性があります。俺はそれを見過ごすわけにはいきません。――なので、フリー魔導師(・・・・・・)として動きます。まあ、あの子を助けた理由にも繋がりますけど」

 

 重い沈黙が部屋に流れる。

 

「……それは、アースラの嘱託魔導師じゃダメなのかしら?」

 

「嘱託はダメですね。嘱託の場合は、制限がかかる可能性がありますから」

 

 俺とリンディさんは、視線がぶつかり合う。

 だが、リンディさんは溜息を吐き、

 

「………………愛さんそっくりね。一度口にしたことは曲げないのよね。――でも、最低限のことは守って欲しいかしら」

 

「そういうことなら構いませんよ」

 

 俺は立ち上がり、

 

「じゃあ、俺は先に席を外しますね。リンディさんは、なのはたちと話し合うことがありそうですし」

 

「それじゃあ、なのはさんたちと話し終わるまで外で待機でもいいかしら?」

 

「ええ、大丈夫です」

 

 俺は部屋から出て、艦の壁際に背を預ける。

 おそらくリンディさんは、これからなのはたちがどう動くかの問いかけをするはず。まあでも、リンディさんはなのはをアースラの協力者として向かい入れたいはずだ。地球での魔導師は稀なので、なのはは十分戦力と言える。まあ俺の場合は、釘を刺した感じになってしまったが。

 

「さて、これからどう動くか決めとかないとな」

 

 俺はポツリと呟くのだった。




ご都合主義満載ですがご了承をm(__)m

では、また次回。てか、小学生にして二つ名を持ってる千尋君凄っ。

追記。
今の千尋君は、家の地下で実験してた感じで。
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