魔法少女リリカルなのは~光と闇の物語~   作:舞翼

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連投です。……疲れたぁ。


第8話 交差する思い

 俺はあの後、次元の狭間に飛び特定座標へ目掛けて飛翔していた。といっても、カートリッジ無しの次元の狭間での活動は、かなりキツイものがある。

 もう、かれこれ2日は飛んでいるのでいると思われる。なのはは、あの後アースラに戻り、休息の為一時地球に戻っているはずだ。

 あの時、ベルカ式転移魔法陣をもう一つ作っておくべきだったかなぁ。と内心で思うが、無いものを言っていてもしょうがない。あの時使って後悔はしてないけど。――もしもの時の切り札もあるし。

 

『……でも千尋。あれは……』

 

 セレイナが言い淀むのも無理はないだろう。何せ俺の切り札は、命を削るものだ。ちなみに、実戦で使ったことは一度もない。組む時の、安全実験?で使ったくらいだ。

 

「セレイナ、出し惜しみは無しだ。使わないで済むのが一番いいが、プレシアさんと俺との実力差は否めないしな」

 

 俺はAAAクラスだが、プレシアはS+だ。

 

『……それは、そうだけど……』

 

「心配してくれてありがとな。俺は大丈夫だから」

 

『……うん、無茶はしないでね』

 

「一応、頑張っては見るつもりだけどな」

 

 飛翔を続けていたら、目の前に魔力反応を感じた。おそらく、庭園からの防御プラグラムなのだろう。ちなみに、俺の予想通り傀儡兵だったわけだが。

 そいつらは、重量感があると思われる甲冑を身に纏っている。つまるところ、城を護る門番だ。数は20といったところか。

 

「――漆黒よ、我に力を」

 

 すると、俺の背後に漆黒の魔弾が50個程整列して展開される。

 

「じゃあな――疾けろ、魔弾よ!」

 

 そう言って俺は腕を前に振り下ろすと、50個程の漆黒の魔弾が放たれる。

 奴らは、剣や槍で迎撃しようとするが、漆黒の魔弾に破壊されていく。奴らは次々に湧いてくるが、俺はそいつらを消し飛ばす。

 そして全てを消し飛ばし、俺は庭園の玄関付近に着地する。

 

「さて、お話に行きますか」

 

 俺は、なのは直伝のディバインバスターで道を切り開く。てか、このバスターだが、術式を上手く弄るだけで、魔力を最低限に留めて大きな砲撃が放てたりもする。ちなみに、なのはも数週間前に俺と完成させた切り札を持っている。まあ、最後のピースはなのはが埋めたんだけど。

 

『千尋、数メートル先から、プレシアの魔力と、ジュエルシードの反応。でも、このジュエルシードの反応の大きさは……』

 

「おそらく、何らかの方法でなのはのジュエルシードと、フェイトのジュエルシードを奪ったんだろうな」

 

 決闘中に水を刺して、とかな。まあ俺の予想だけど。んで、残りの2個のジュエルシードは俺が持ってるってことだ。

 

「……もしかしたら、俺を招待してくれたのかもな」

 

 傀儡兵たちの中には、大型も居ていい筈なのに、居なかったし。

 未だに次元震は起きてないし、ジュエルシードも発動してないようだけど、既に時間の問題と思われる。特に、俺が所有してる2個のジュエルシードを奪われたら、何もかもが終わりだ。

 

「……俺が鍵を握ってるとか、冗談は止めてくれよ」

 

 俺は溜息を吐き、バスターからソードにデバイスを変形させる。

 近場から襲ってくる傀儡は、俺の剣が切り裂き、目の前の扉を斬撃で消し飛ばし、俺は内部に入る。

 

「すいません、プレシアさん。こんな再会になって」

 

 プレシア・テスタロッサ。アリシアとフェイトのお母さんで、研究者であり猛者の魔導師。

 そして、玉座に座るプレシアが、

 

「本当に久しぶりね、千尋。残りのジュエルシードを持って来てくれたのかしら」

 

「いや、貴女を止めに来ました。プレシアさん、まだ引き返せる。禁忌に手を染めちゃダメです」

 

「……貴方は知ったのね。あの事故でアリシアが亡くなったことに……それよりも、貴方は巻き込まれて死んだと思っていたのだけど」

 

「俺は悪運が強いもので、ある優しい少女に拾われて生きながらえました。……プレシアさん、過去はもう変えられません。アリシアは亡くなったんです。貴女には、フェイトがいる」

 

 プレシアの表情が憤怒に変わった。

 

「……あの粗末品(・・・)が私の娘なんてありえないわ!あの子はアリシアと全てが違う!利き手も魔力資質も性格も、全てが違うのよ!」

 

 瞬間、玉座から立ったプレシアの杖から紫の弾丸が放たれ、それは凄まじいスピードで俺の頬を掠め、後ろの壁に直撃する。掠めた頬からは、赤い鮮血が流れていた。

 きっとこれは、ジュエルシードを置いてこの場から去れ。という意思表示なのだろう。だが、この程度で怯む覚悟で俺はここに来ていない。

 

「でも、フェイトは貴女を慕っている!何で、その愛情をフェイトには与えて上げないんです!?」

 

「ふふふ、あはははは!!フェイトが私を慕っている。そんなのは、ただ虫唾が走るだけだわ!そうね、ここに来てお礼としていいことを教えて上げる」

 

 俺は眉を顰めた。

 

「さっきまでフェイトは、あの白い魔導師と戦っていたけど負けたわ。でもね、フェイトは白い魔導師を弱らせてくれた。だからこそ、弱った所で、私はその場に行ってジュエルシードを回収できた。管理局の目もこちらを向いているから、楽な作業だったわ。あ、そうそう。あの子には全てを伝えて絶望もさせた」

 

 今度は俺が憤怒の表情に変わる。

 

「……どこまでフェイトを道具扱いすれば気が済むんだ!あんたは、フェイトの母親だろうが!」

 

「何度も言ってるじゃない!あれは失敗作で、粗末品なのよ!」

 

「アリシアの前でもそんなことが言えんのかよ!」

 

「貴方がアリシアを語る資格はない!」

 

「あるさ!アリシアは俺の最初の友達(・・・・・)だ!あんたもよく知ってるだろうが!」

 

 プレシアが紫電を俺に向けて放つが、それは防御魔法陣で防ぎ、俺は斬撃を飛ばす。

 だが、斬撃もプレシアの魔法陣に阻まれて消え去った。

 

「アリシアはこんなこと望んじゃいない!プレシアさん、あんたは現実を見るべきだ!」

 

「そんなことは貴方に言われる筋合いはないわ!千尋、貴方もフェイトと同じように絶望を見せてあげる!ジュエルシードはその後よ!」

 

「いや、俺はあんたの目を覚まさせてやる!」

 

 俺は神経を研ぎ澄ませ、

 

 

 

 

 

「――――リミットブレイク!」

 

 リミットブレイク、これが俺の切り札だ。効果は、技と能力の大幅な上昇。所謂、諸刃の剣であり、過剰なドーピング。おそらく、使用後の反動もかなりのものだろう。

 だが、そうも言ってられない。俺がAAAの魔導師でも、プレシアはS+の魔導師。力量差は明らかなのだから。

 そして、S+魔導師の戦闘が始まろうとしていた。




次回は戦闘回。上手く書けるかなぁ……。不安で一杯です。

では、また次回。

追記。
千尋君は、プレシアさんとの会話の途中でほぼキレてしまったので、敬語からほぼタメ語に変わっています。
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