FAIRY TAIL ~妖精の使徒~   作:一時停止

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第十二話

妖精の尻尾(フェアリーテイル)に入ってから1ヶ月が経過した。

しばらくは簡単な依頼などをこなしながら感覚を取り戻す日々が続いた。

少しずつ依頼の難易度を上げていき、時にはナツやグレイなどのギルドメンバーと勝負して、他のイノセンスの扱いも慣らしていった。

そしてやっと万全と言える状態になった。

となればやることがある。ラクサスとの勝負だ。

今朝ティムキャンピーに手紙をラクサスに届けさせた。

今は昼過ぎ。そろそろ来る頃だろう。

案の定、それから数分後にラクサスは現れた。

ラクサスは若干不機嫌な顔で話しかけてくる。

 

「こんな所に呼び出しやがって、どういうつもりだ」

「お前が望んでいた勝負をしようと思ってな」

「それはわかってる。何故こんな場所で、という意味だ」

 

そう、ここはマグノリアからそこそこ距離のある荒地。

俺はそこにラクサスを呼び出していたのだ。

 

「本気でやりたいんだろ? ここなら気を使わずに済むからな」

「そういうことかよ」

 

ラクサスは納得したようで、ニヤリとしながらマントを脱ぐ。

そして魔力を高めていき、バチバチと帯電し始める。

俺も手袋を外し、魔力を高める。

 

「そのコートは脱がなくていいのかよ」

「コレは特別性でな。軽くて丈夫なうえに、あらゆるダメージも軽減してくれる優れものだ。なんなら今度作ってやろうか?」

「いらねえよ。そんなモンに頼りやがって、この貧弱モンが」

「やかましい。俺が作ったんだからコレも俺の実力だ、この筋肉バカ」

 

そんな軽い挑発を互いに口にする。

さて、軽口もここまでだな。

左腕に集中をし、甲にある紋章に魔力を送るようにする。

これが中々に効率的で、位置をここにしたのはラッキーだったと思う。

 

「(イノセンス発動!!)神ノ道化(クラウン・クラウン)!! さあ、こい!!」

「うらぁ!!」

 

雷化したラクサスが眼前に出現し拳を繰り出してくる。

それをギリギリだが何とか受け止める事に成功する。

そのまま互いにジリジリと力を押し込みあう。

 

「やっぱり強えな。並のヤツじゃこのスピードには反応すらできねえ」

「そりゃどうも。だが、まだまだこれからだろ?」

「ハッ!! 当たり前だ」

 

余裕を見せたがホントにギリギリだ。

今も徐々に押し込まれている。

あのスピードにこのパワー。ホント強いなコイツ。

しかし、押されてばかりじゃいらんねえだろ!!

 

「う・・・らぁっ!!」

「おっと」

 

思いっきり力を入れて押しのける。

後ろに跳んで体制を整えるラクサスに急接近する。

 

破滅ノ爪(エッジ・エンド)!!」 ザンッ!!

 

爪を強化した一撃を繰り出すが再び雷化したラクサスに躱される。

 

「中々の威力だが当たらなきゃ意味がねえな」

「だったらこれでどうだ? 爪ノ王輪(クラウン・エッジ)!!】」

 

ヒュンッ、ズガガガガガガガッ!!

 

左手から王冠リングを伸ばし、一回転しながら振るう。

ソレは鞭のように周囲全体をなぎ払う。

 

「! ・・・チッ、――オラァ!!」

「なにっ!?」

「「があぁぁ!!」」

 

野郎・・・・・・、爪ノ王輪(クラウン・エッジ)がヒットする瞬間に避けきれないと割り切りやがった。

回避を捨てて雷撃による攻撃をしてきたため、互いに攻撃が直撃した。

 

「油断ならねえヤツだ」

「お互いさまだ」

 

 

パワー・スピード共にラクサスの方が上。

しかし、汎用力・判断力はコチラに分があるみたいだ。

後手になりがちだが確実に対応できており、戦況はほぼ互角である。

そのままどれくらい闘っていただろう。数分か、数十分か。

気の抜けない状況ゆえに、時間の感覚が濃かったはずだ。

お互いにかなり疲労しつつある。

 

「ハァ、ハァ。まだやるか?」

「ハァ、当たり、ハァ、前だ」

 

ふぅー、と互いに一度呼吸を整える。

 

「まさかここまでやるとは思ってなかったぜ」

「へっ、余裕だっての」

「・・・・・・オイ」

「あ?」

「本気でいくからな、死ぬなよ?」

 

そういうとラクサスはボロボロになった上着を脱ぎ捨てる。

そして魔力を高めながら大きく息を吸う。

おいおい、まだ上があんのかよ? いや、確かコレは・・・・・・。

よく見ると犬歯のあたりが鋭く伸びている。やはりそうだ!! マズイ!!

 

「雷竜の咆哮ォ!!」

十字架ノ墓(クロス・グレイヴ)!!」

 

バリバリバリバリガガガガガガガッ!!

 

「――――ッ!」

 

咄嗟に十字架ノ墓(クロス・グレイヴ)を放ったが完全に押されている。

そして、徐々にヒビが入り・・・・・・、完全に破られた。

俺の視界は雷撃の渦に埋め尽くされた。

 

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