#10.「始まりの警鐘」
激しいファイトの末、何とか白雪美沙に勝利を収めた彩花。……その翌日の放課後……。
[バディ部部室]ーーーーーーーーーーーーー
陽波「意外と、綺麗だね〜」
美沙「当然よ。これから私たちが、色々な歴史を刻んでいく場所なのよ?使い易い場所にするのは当たり前」
陽波が部室の状態に驚いており、美沙はそれをさも当然と言わんばかりの態度で返す。それを見た彩花は、こう言い放つ!
彩花「よーし!経った今から、バディ部の活動を開始します!」
美沙「ちょっと待って」
彩花「ん?どうしたの?」
美沙「このバディ部の創立を、最初に思いついた人は?」
彩花「え?」
美沙が問った内容に未だ気付く様子のない彩花。……すると美沙は溜息を吐きながら言い換える。
美沙「言い出しっぺは誰か、と聞いているの」
彩花「い、言い出しっぺ?」
彩花がキョトンとした顔で復唱すると、それを聞いた陽波と彩華が顔を見合わせて、ある人物を一斉に見る。
陽波「そりゃあ、まあ……彩花ちゃんだよね」
彩華「うん、彩花ちゃんだよね〜」
美沙「じゃあ……部長は彩花さん、って事で良いのよね?」
3人から一斉に目を向けられた彩花は、驚いた様子を見せながら少したじろぐ。
彩花「え?あ、……私!?」
陽波「それはそうだよね」
彩華「言い出しっぺですからね〜〜」
彩花「部長は私より、才色兼備でファイトが強い美沙ちゃんが良いと思うけど……」
彩花は横目で美沙を見ながらそう答える。……すると美沙はまたも当然と言わんばかりの態度で返す。
美沙「あら?才色兼備でファイトが強いこの私に、貴女は勝ったのよ?……それなら、尚更彩花さんが部長でいいのでは?」
陽波「うんうん、頑張れ〜彩花ちゃん部長〜!」
彩花「うぅ……わかったよ〜」
そう言いながら、彩花は奥に設けられたパソコンのある机の近くにある椅子に座る。それに倣って3人は長机の近くにある椅子に座る。……座ったのを見て、美沙が話し始める。
美沙「それで?バディ部の活動って何をするの?目指す物は?」
彩花「それは勿論……日本一だよ!」
陽波「スケールが大きくなったよ〜?」
彩華「彩花ちゃんらしいね〜」
美沙「日本一……?」
彩花「うん!その為の第一歩として……この大会に出るよ!」
彩花は通学カバンの中を探る。……暫くすると、3人に見えるように紙を見せる!それを見た3人は目を丸くした!
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『スクールバディ杯 松カップ』
日本のバディ部よ……集え!
《実施内容》
①予選は全国を3ブロックに分け、各ブロックの予選を勝ち抜いた3チームで決勝を争う。最終リーグを突破した1チームのみが優勝。
②〔予選〕各地域で行なわれる公認のショップ大会にて先に五連勝を治める事。(優勝でなくてはならない)
③〔本戦〕先に五連勝を収めた16チームを抽選で振り分け、トーナメントを行なう。各試合違うメンバーが参加をしなければならない。
④〔最終リーグ〕総当たり戦にて行なう。シンプルに勝ち数の多いチームの優勝。試合の結果は……勝ちの場合は勝ち点2、負けた場合は負け点2を振り分ける。同数で並んだ場合は、総合残りライフの多いチームが優勝。
《予選開始日》3週間後の5月1日
《本戦開始日》と《最終リーグ開始日》は、各日程が終了次第発表
《参加人数》2人以上の1チーム4人まで
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陽波「凄いね〜」
美沙「流石……全国を相手にするとなると、規模も違うわね」
彩華「頑張ろっ、彩花ちゃん!」
彩花「それじゃぁまずは!3週間後の予選に向けて……特訓だ〜!」
3人『はい(ええ)!』
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[相棒学園中等部:バディ部部室]
?「遂に開かれるんだ……バディファイトの大会が!」
?「どんな相手が来ようと、俺たちが必ず勝つ運命だ」
?「んもぅ!そういう慢心が油断に繋がるの!ね?アマテラス」
1人の女子がそう言うと、カードから1人の女性……と言うよりも猫が現れた。
アマテラス『そうですね……それに、私たちが知らない相手もいるのですから』
?『智夏よ……我らの目標は、分かっているな?』
智夏「うん、分かってるよ?ディス……私たちは、絶対に負けない!目指すは日本一!」
ここにも来るスクールバディ杯に向けて、闘志を燃やしている者たちがいた。
今回はここまでです!如何ですか?それではまた次回です!今回から新章『スクールバディ杯 松カップ』が開催されます!今までの9話はプロローグでしたが、今回からはいよいよバディファイトの本筋に入って行こうと思っています!……なお、バディファイトのキャラはバッツまでの所からしか出しませんが、ルールは最新式を使います!次回もお楽しみに!