子供たちと女の子を救出した幸村と佐助、詳しい話を聞くため幸村と佐助は女の子に話を聞くこととなった。しかし、その話は幸村と佐助を困惑させるものばかりであった。
まず幸村が驚いたのはこの大陸は日ノ本ではないということであった、それに幸村と佐助は自分たちはあの銅鏡のせいで別の大陸に飛ばされたと考えた、しかし、その考えも次の女の子言葉で否定される。
今この大陸には黄巾党と呼ばれる大規模な盗賊の集団が存在するという、自分たちの村もその黄巾党の分隊の一つが襲いこの有様となってしまったとのこと、勿論この話に幸村は憤慨しその分隊を殲滅するため飛び出そうとしたがそれに佐助が待ったをかける。
佐助の話によると親方様である武田信玄が以前読んでいた本に先程の黄巾党の名が登場しており、その黄巾党は過去に確かに存在した集団であることを佐助は思い出し幸村に伝える。しかもその黄巾党がいたのは日ノ本ではなく別の大陸の話とのこと、以上の話を踏まえ佐助が出した結論は自分たちは別の大陸に飛ばされただけでなく過去に飛ばされた可能性があることであった。
「てな感じなんだけど、大将どうするんだい甲斐に戻る方法を探すにもこんな状態のうえに手掛かり一つないぜ?あの時の銅鏡もないし」
「•••佐助よ」
「ん、どうした大将?」
「佐助はどう思うのだこの惨状を」
幸村は焼き払われた村を見て言った、因みに子供たちと女の子は比較的被害が軽かった小屋で休んでいる佐助の分身が近くにいるので余程の事が無ければ問題ないであろう。
「酷いよねこれは•••でも俺様たちはこの大陸、ましてやこの時代の人間じゃない。この時代の事はこの時代の奴等がなんとかするべきだと俺様は思うんだけど。大将は違うみたいだね」
佐助の言葉を聴き幸村はゆっくりとしかし力強く頷いた。
「某は戦う力を持っておる、しかし、あの子達は持ってはおらぬならば某は力を持たぬ者に代わりこの二槍を振るう、人は城、人は石垣、人は堀。情けは味方、仇は敵なり。人が居てこその国。にも関わらず黄巾党を野放しにしている漢王朝に代わり某が黄巾党を討つ!!」
幸村の言葉に佐助は唖然とする、しかし、これが本来の幸村だ。無茶苦茶ではあるがそこには確かに強い意思強い信念が篭っている。猪突猛進の若虎である。しかし、南の最果ての鬼島津に会いに行くため無茶な強行軍は流石にやり過ぎではあったが。
「はぁ〜、大将がそう言い出すと聞かないからね。わかったよ大将着いてくよ俺は。」
そうなると二人の行動は早かったまず手始めにこの村を襲った黄巾党の分隊を探す事にした、村にいた子供たちと女の子の証言で黄巾党の分隊は官軍が使っていた砦が近くにあるのでそこではないかということであった。
大まかな位置と場所を聞くと二人は砦へと向かう、しかし、当然子供たちと女の子に止められるたった二人で黄巾党の分隊を相手にしようとしているからである。常識的に考えると無謀としか言えない二人の行動に子供たちと女の子は難色を示す。しかし、この子たちは知らない、目の前にいる二人の武に常識など無意味である事に。
必死に二人を引き止めようとする女の子に幸村は穏やかな口調で語り出す。
「心配は無用でごさる、この幸村必ずや村を襲った黄巾党を討ち果たし連れ去られた者達を必ずや連れ戻すと約束仕様ぞ」
無理に決まっているたった二人であの数を相手にするなんて不可能だ、しかし何故であろうか、目の前のこの二人ならなんとかしてしまいそうなそんな予感が。