幸村と佐助が黄巾党がいる砦で暴れている頃、一つの集団が黄巾党の分隊に襲われた村に向かっていた、集団の先頭を走る人物は女性であった。薄桃色の長い髪をなびかせ馬を走らせていた。
それを追い掛ける様に後ろには眼鏡を掛けた黒髪の女性と後ろ髪を括った女性と翡翠色の短い髪にこれまた眼鏡を掛けた女性であった。
「策殿、些か飛ばしすぎてはないか後方の兵士が遅れ初めとるぞ」
「黄蓋殿の言う通りだ、この後の黄巾党の戦いを考えれば体力は温存するべきだ」
「そうですねぇ〜、分隊の数は約五千と言われてますしね〜。」
「対する私達の兵力は三千ですからね〜、兵力差もありますし敵は砦の中で籠城してますし厳しいですよね〜」
「わかってるわよ•••でもそれもこれもあの馬鹿袁術のせいでしょう」
「あの馬鹿袁術が早く決断していればこんな強行軍することもなかったのよ」
自分の後方を走る三人に咎められていた女性が答える、彼女の名は孫策。その後ろにいるのが臣下の周瑜、黄蓋、陸遜、である。
彼女らは黄巾党が村を襲ったとの知らせを受けると直ぐさま出撃の準備にとり掛かろうとした、しかし、それに待ったをかけた人物がいた。
それが先程名前が出ていた袁術である。
孫策は訳あって袁術の元で客将となっており、袁術軍にその身を寄せているがその袁術が問題であった。領地の内政は部下に任せっきりで自分は玉座でふんぞりかえり蜂蜜水を飲んでいるだけのお粗末な君主である。
今回の黄巾党のことも場所が主要都市から離れた辺境の村だという理由で出撃を許さなかったのだ、孫策が上手く話に乗せて出撃の許可を得たが知らせがきてから既にかなりの時間が経過していた。
結局孫策は周りに諌められ行軍の速度を落とすこととなった、はやる気持ちを抑えながらも孫策たちは村を目指した。
「酷いわね•••」
「ええ、今すぐにでも黄巾党の奴らを殺してやりたいわ」
「策殿、お気持ちはわかりもうす。じゃが今は」
「ええ、わかっているわ祭。兵士と馬を休ませることと生存者を探すことでしょ?」
険しい顔から一転して笑顔になる孫策、少しは落ち着いたようだ。そしてそんな孫策たちのものに陸遜がやって来た。
「冥琳様〜」
緊張感のカケラもない声で駆け寄ってくる陸遜、そんな様子を見て小さく息を吐く周瑜であった。
「どうした穏、何かあったのか?」
「はい〜、村の奥のほうに沢山のお墓を見つけましたのと〜生存者を発見しました〜」
おっとりとした口調で大事なことを告げる陸遜であった。
「穏、生存者は何名だ?」
そんな中冷静に対処する周瑜。
「はい〜、子供数名とその子供達より幾つか年上の女の子だけでした〜」
これまたおっとりと答える陸遜。
「墓があったと言ったの、墓はいくつじゃ?それとその墓はいつ作られたものじゃ?」
「土が真新しかったので恐らくはつい最近でしょうね〜、見つけたお墓はどれも土が真新しかったです〜」
「一体誰がそんなことを?」
「黄巾党の奴らではないじゃろうしの」
「となると第三者の可能性もあるな」
そんな感じで三人が話し始める、そんな中陸遜が再び告げる。
「あの〜、もう一つご報告があるのですが〜」
陸遜の言葉を聴き三人が陸遜を見る。
「なんだ報告とは?」
周瑜が聴く。
「はい、生存者の女の子の話によると•••」
その報告を聞いた時、三人の表情は驚き一色になった。
二人の若者が黄巾党が根城にしている砦に黄巾党を倒すために向かった、という報告であった。
てな訳で、幸村と佐助が入る軍は孫呉になりました。