イーリス聖王国の魔道士がオラリオに来るのは違っているだろうか?   作:カルビン8

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6月19日から始まるダンメモのイベント、グランド・デイ当日編
かなり内容が原作に関わってくるみたいでとても楽しみだ!

【ファイヤボルト】って毎回収録してたんすね、マジすげぇ・・・


運命を変える

豊饒の女主人を出て安い宿に泊まった次の日、外を歩いていると

 

「あ、シエンじゃないですか」

 

「お、アスフィじゃん久しぶり、ヘルメスは?」

 

アスフィに出会った。ヘルメスはいないな。

 

「ヘルメス様はまたどこかに旅に行きました。心配ですが、ヘルメス様なので大丈夫でしょう」

 

「変な信頼だな、オレならホームの外に絶対出させんぞ」

 

神から恩恵をもらっているのにその神がいなくなったら恩恵の力を出すことができないからな。ダンジョンの中を探索中に主神がやられたらと思うとゾッとする。

 

「私もできるならオラリオでじっとしていて欲しいですけどいつのまにかいませんし、大人しくしてたらそれはそれで不気味です・・・なのでヘルメス様が旅に出て心配すること考えることをやめました・・・」

 

「・・・オレ絶対ヘルメスファミリアには入らんわ」

 

「私としてはウチのファミリアに入って欲しいですけどね。シエン、私と一緒にヘルメス様のお守りという苦労をしませんか?」

 

「ヤダ」

 

そんなことをしてたらストレスで禿げるわ!!絶対入んねぇからな。

そんなこんな話していてまた寝泊まりの許可をもらいアスフィと別れた。

 

ダンジョンに行こうと中央広場に来て、バベルの塔に向かおうとしたが見知った人物が広葉樹が植えられている中央広場の一角の木陰で男達に殴られていた。

 

「おいアーデ!もっと金もってんだろ?早く出しやがれ!」

 

「・・・ウッッ!」

 

「おいおい、それぐらいにしておけよ。昨日、黒ずくめの男にやられたからって八つ当たりはダサいぜ?」

 

「うるせぇ!そうだ、良いことを考えたぞ!おいアーデ!黒ずくめの男が持ってるもん盗ってこい」

 

少女を殴っていたのは昨日酔っ払ってシエンの物を盗ろうとしていた男とその仲間達だった。少女にシエンの持ってるものを盗ってくるようにと言う。

 

「黒ずくめの男?」

 

「そうだ、豊饒の女主人にいた奴だ。アイツの持っているものはかなり金になりそうだから「誰の持ってる物を盗ってこいって?」そう、こんな奴ってテメェ!?」

 

「よ、昨日ぶりだな。名前を考えるのもめんどくさかったモブ野郎」

 

「なにを言ってやがる!?チッ、クソが!おいさっさと行くぞお前ら!」

 

そう言ってどこかに去っていった・・・リリを置いて。

 

「やれやれ、面倒なことになったな。おっと、久しぶりだなリリ」

 

「シエン様・・・」

 

「顔を怪我してるな。ちょっと待ってろ治してやっから」

 

オレは【リライブ】の杖を取り出しリリの治療をする。光がリリの体を包み込み怪我したところが治っていく。

 

「これは・・・」

 

「回復の杖だ、リリまだ痛いところとかないか?」

 

「いえ、もう大丈夫です」

 

「にしてもなんだったんだアイツら、知り合いか?」

 

「はい、ソーマファミリアの冒険者様です。リリもソーマファミリアの一員です」

 

「ソーマ?」

 

「はい、ソーマ様とは」

 

リリ曰くソーマとはお酒の神さまのようだ。自分の眷属の事は興味がなくお酒の事のみ興味があるようだ。酒づくりにはお金がかかり、その金を献上してきた眷属にすごくうまい酒を飲ませるんだそうだ。また飲みたくなってお金を集め渡す、酒を飲む。その繰り返しでファミリアが成り立っている。

 

「なるほどそういう事で俺の物を盗ろうとしていたのかアイツは。というかソーマファミリアいらなくね?オラリオの治安が悪化してんじゃねぇか」

 

酒が飲めないオレとしては必要ないと思う。ファミリア経営に興味がないってんなら神ソーマだけをギルドが管理すればいいと思うぞ。

けどそうしたら酒狂いの奴等がギルドを襲撃に来るか?

悪い奴らがギルドを潰すために利用しそうだな・・・充分ありえる。めんどくせぇ・・・邪魔だな、消すか?

 

「シエン様?」

 

「ああ、すまん考え事してた。リリはソーマファミリアから抜けた方がいいんじゃないのか?」

 

「そうしたいのですけど抜けるためにお金が必要なんです・・・」

 

「うっわ・・・えげつねぇ・・・抜けるに抜けられないってか」

 

力のない奴は絞られるだけか・・・そしてお金が無いから抜けられない

 

「うーん、どうにかうまく抜ける方法はないかな・・・」

 

「・・・どうしてそんなことを考えるのですか?」

 

「そりゃあんな事されてたらなんとかしたいって思うだろ、だが良い方法が思いつかない・・・金ならなんとか出来そうだが抜けた後にちょっかいをかけて来そうだからな」

 

久し振りにリリを見たらまた痩せ細っているしこのままでは死んでしまうかもしれない・・・けどどうすれば良いんだ・・・

 

「あーもうわかんねぇ!止まっててもしょうがねぇし、とりあえず金を稼ぐか。だがまずは食事だ!体力つけねぇとな、そんな身体つきじゃあぶっ倒れるぞ。付いて来いリリ、オレの奢りだ!その後ダンジョンでのサポート頼むぞ!」

 

「シエン様・・・はい!任せてください!」

 

オレ達は豊饒の女主人に向かった。オレでは良い方法が分からないけどお店で何か良い方法が聞けるかもしれないからな。なんとかしてやりたいよホント。

 

「いらっしゃいませ!おや?今日はお一人じゃないんですね」

 

「おう、オレはいつものでリリはどうする?」

 

「リリはジュースとパスタで」

 

「遠慮しなくても良いぞ、この子もオススメのやつで頼むわ。リリ、食べきれるか?」

 

「大丈夫です。食べれます」

 

オレとリリはカウンター席に並んで座る。お、小人族用に椅子も高く出来るのか、有難い気遣いだな。でかいバッグパックも預けて料理を待つ。

 

「あら?シエン君じゃない、久しぶりね」

 

赤い髪の旅商人のような格好の女性、アンナさんがお店にやって来た。

 

「お久しぶりです、アンナさん。本当にこっちに来てたんですね」

 

「ええ、私はどこでも商売するわよ。」

 

「どうやってあっちに帰るんですか?」

 

「内緒」

 

「あの、シエン様こちらの方は?」

 

「おお、すまんな。この人は商人のアンナさん、姉妹がたくさんいてみんな一緒の顔をしていてオレは見分けがつかない。そんな不思議な人だ。アンナさん、この子がリリルカ・アーデです。今オレのサポーターをしてもらっています。」

 

「あら、可愛らしい子ね。彼、とても変で暴走しがちだから大変だけどよろしくね」

 

「わかりました、アンナ様。リリの事はリリとお呼びください。アンナ様はシエン様とはどんな関係で?」

 

「リリちゃんね。そうね、彼には色々特別なサービスをする関係よ」

 

「変な言い方しないでください、たくさんの紙や杖や情報を買ったり魔道書や治療の杖を売ったりする持ちつ持たれつの関係だ」

 

誤解を招きそうな言い方はやめて欲しい、店員さん達の視線が冷たくなったじゃないか。

 

「シエン君、リリちゃんはちゃんとご飯食べてるの?頬も痩けてるじゃない!」

 

「ああ、その」

 

「シエン様のサポーターをするのはこれで2度目です。それまでは他の冒険者様のサポーターをしていたのでシエン様は悪くありません。」

 

「あら、そうなの?その他の冒険者というのはこんな可愛い子になんて酷い事するのかしら!シエン君!なんとかしなさい!」

 

「いや、あの、なんとかしたいんですけど。どうすればいいかわからなくて・・・」

 

「何うだうだ言ってるの?自分の敵となるものは全てをやっつけてきたのに」

 

「あっちとこっちでは事情が違うんです。オラリオでそんなことすればあっという間に周りが敵だらけになってしまいます」

 

「面倒ね」

 

「どうしたもんか・・・ソーマに金渡して改宗を求めるしかないか?してくれないならソーマを天界に帰すしか方法がないが・・・脅すと後々面倒だからなぁ、やっぱ消すか!」

 

「もうちょっと考えて下さい!物騒過ぎますよ!?神様を消すって本気ですか!?」

 

「リリちゃん、私達の国にはギムレー教団ってのがあってね。その信者達はギムレーこそが神竜だと言っていてその神といわれたギムレーを滅ぼしたのがシエン君達なの、シエン君は神殺しの人達の一員なのよ」

 

「あの邪竜がいたらオレ達に未来はなかったからな、だから滅ぼした。ギムレーは復活したばかりで本調子ではなかったようだけどな」

 

「本当どうなっているんですか・・・」

 

「人間、死ぬ気でやれば神だって殺せるんだぜ?」

 

「説得力がありすぎるわね・・・」

 

なかなかいい案が浮かばなくて悩んでいた時

 

「私はソーマファミリア団長のザニス。お前がウチのソーマファミリアの団員を傷付けたのか?」

 

お店に入ってきたザニスという男がオレに話しかけてきた。

 

「オレは傷付けていない」

 

「しかしお前の持っている荷物でウチの団員が怪我をしたのだ。謝罪として金を支払え」

 

は?なんだこいつ?人の物を盗ろうとして痛い目にあったのに難癖つけてきやがった。

 

「・・・まあ、それはどうでもいい。この子、リリルカ・アーデがアンタのとこのファミリアから脱退するにはどうしたらいいんだ?」

 

「金が必要だ」

 

「金か、まあ大切だな。オレがこいつの分の金を出したら改宗させてくれるか?」

 

「いいだろう、1億ヴァリスだ」

 

「いっ1億ヴァリス!?」

 

リリが仰天している。確かに法外な金額だがそんな事で諦めるわけないだろ。

 

「わかった、だが今はそんな金は持ってないから後日ソーマファミリアに持っていくということでいいか?」

 

「!?・・・何故だ?なぜ力を持たない小人族を手に入れようとする?」

 

「可哀想だと思ったからだ、リリの体はもうボロボロだ。このままでは死んでしまうと思ってな。知り合いが死にそうになってて見ているだけなんてオレには出来ない。だから退団させる、そこからはリリの自由にさせるさ。もし退団した後にちょっかいをかけるようならその時は覚悟をしておいた方がいい・・・」

 

「・・・いいだろう、交渉成立だ。謝罪の分はサービスしてやる。後日持ってくるように」

 

偉そうな事をいってザニスは去って行った。チョロいなアイツ。

 

「よかったなリリ。退団させてくれるってよ」

 

「はい!リリはとても嬉しいです!って何やってるんですかシエン様!?1億ヴァリスですよ!?どうするおつもりですか!?」

 

「アスフィに金を借りようかと思ってな。後で倍にして返すって言えば貸してくれるだろ。誰も傷つかないし問題なし!」

 

「はぁ、シエン君は大馬鹿ね・・・でもそういうの嫌いじゃないわ」

 

「リリ、ここがお前の運命の分かれ道だ。退団した後何をするのかしっかり考えな」

 

「そんなのはもう決まっています。シエン様の入っているファミリアに入れてください」

 

「なぜだ」

 

「団長のザニス様は、リリにちょっかいを出さないとは言いましたがハッキリ言って信用できません。それに他人に大金を払わせて自分だけ楽に生きるなんて事は出来ません。

リリは戦うことはできません、けどこんなリリを救ってくださるシエン様の力になりたいんです!お願いします!」

 

そう言ってリリはオレに頭を下げた。確かにアイツは信用ならないし、リリはオレの知らないところでまた暴行を受けるかもしれない。参ったな、こんなストレートに気持ちをぶつけられると断れないぞ・・・

 

「わかった、だが弱いままじゃダメだ。オレが直々に鍛えてやる。お前の力は【頭脳】と【魔法】と【器用】だ。それだけあれば絶対強くなれるさ、自分を信じろ、リリ」

 

「でもどうやって強くなるんですか?」

 

「この魔道書を使って戦えばいい、そうすれば強くなれる」

 

オレは【ファイアー】の魔道書をリリに渡す。

 

「これはシエン様の本・・・」

 

「そいつの書き方をリリに教える、すぐに書けないとは思うけど何度も練習すればできるようになるだろ。オレとは違ったものが出来そうで楽しみだな。おっ?食事も出来たようだな、少し気が早いが改宗祝いといこうか、期待してるぜ?助手さん。」

 

「こちらこそよろしくお願いします!シエン様!」




リリルカ・アーデ

12歳 小人族 女の子

原作でベルに会うより早くシエンに会い大きく運命が変わった。自分自身に冒険者としての才能はないとは思ってはいるがまだ幼い事もあって冒険者として戦う事を諦めきれていない。
頭も良く、自分自身の【魔法】をただ使うだけでなく、部分変化させたりと器用な事ができるため、シエンはリリが魔道書を上手く使い、その過程で強くなれると期待している。

改宗後、オラリオでは1億ヴァリスで買われた小人族と少し話題になった。
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